一生懸命に仕事をやってきたから、得たモノや見えたモノがある! でも、きっかけは仲間。「メルヘンキャンプ」の名付け親も友達です。

兎村彩野

兎村 彩野 (うさむら あやの)

1980年、東京生まれ。
3歳の時、両親と北海道釧路市へ移住し、家族とアウトドア三昧の日々を過ごす。
その後再び上京し、イラストレーターとして活動しながら、バックパッカーとして世界中を巡る。
2007年から趣味として楽しんでいた「メルヘンキャンプ」というオシャレでカワイイキャンプスタイ
ル がアウトドア誌などで注目され、雑誌ランドネで「メルヘンキャンパー日和」の連載がスタート。
2011年にはメディアファクトリーから「ガールズキャンプのはじめ方」を出版。
更に2012年に自身がプロデュースする「レギュレーターストーブ メルヘンモデル」を発売。
森と人と街をカワイイで繋げる「メルヘンキャンプ」は、新しいアウトドアライフとして女性を中心
に 大きな注目を浴び、数多くのメディアに取り上げられる。
近年では、ワンバーナーを使った「メルヘンクック教室」。食べるために歩く「モグモグハイク」。
森の中で使えるを編む「メルヘン手芸部」を展開するなど、活動の場を広げている。
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メルヘンキャンプ
メルヘンクック教室( 毎月第三土曜日開催中 )
メルヘン手芸部( 毎月第三土曜日開催中 )

h:メルヘンキャンプのプロジェクトは順調ですか?

兎:はい、おかげさまで! ここ最近はメールで「応援してます!」「カワイイです」などコメントをよく頂くようになりました。メルヘンキャンプは、20代に頑張った分、神様がくれた人生のご褒美だと思っています。自分らしくいられる私にしかできない仕事を見つけられたことに、とても喜びを感じています。もちろんイラストやITの仕事も大好きですが、メルヘンキャンプは、自分自身からの発信なので緊張もするし、でもそれ以上に自由と楽しさを感じています。だから、きっかけをくれた仲間たちには本当に感謝しています。アウトドアとカワイイが別々に心の中に存在していた私に、「いつものスタイルで好きなカワイイものを持っていってキャンプしたらいいんじゃない?」と言っくれた友達がいます。その言葉はとても衝撃的で、呑み会の帰り道にアトリエで自分がしたいキャンプの絵を描いたのを今でもはっきり覚えています。カワイイ×アウトドア。その世界が見つかったときに、目の前がふわっと開けた感じがしました。元来負けず嫌いなので、一番になることばっかりを考えてがむしゃらに仕事をがんばってきました。ちょっと負けず嫌いすぎて鬱陶し人だったかもって思うくらいです(笑)。メルヘキャンプは、誰かと競うわけではなく、自分にしかできないことをゆっくり丁寧に育てるという気持ちで”戦わない自分”に出会うことが出来ました。戦わなくなったら、ほんとに気持ちが楽になり、30代から40代への生き方に対してもポジティブになれました。
 昔、私の森の先生に言われたことがあります。「戦うって言葉はかっこいい。でもそれはかっこいいだけでよろしくない。戦わないで森に寄り添うような生き方もあるだよ。」と。最初は意味がよく分からなかったのですが、戦うのをやめて初めて、先生の教えが理解できました。

h:これからやってみたい事ってありますか?

兎:まずはITのお仕事をベースにして、クライアントのみなさまと一緒に発展していければと考えています。今、参加しているITのチームは、どのチームもとてもステキで個性的で、その中で働いていられることにすごく誇りと自信と楽しさがあります。居場所があるって、実はとても嬉しいことなんです。みんなで1つのゴールを目指して作り続ける。面白いです。イラストの仕事は、今まで通りご依頼の声を大切にして基本は受け身の体制でいこうかと思ってます(笑)。イラストだけは、あまりに長い時間仕事にしているので、なんだかもう空気とか水みたいに私の内側にあるので、ずっと続けていけば大丈夫な気がしています。なにがどう大丈夫なのかって聞かれると、上手いこといえないのですが、なんとなく大丈夫な予感みたいなものです(笑)。
 メルヘンキャンプは35歳までにブランディングを含め実体としても”確立”させたいなと思っています。女子のアウトドアだったらメルヘンキャンプ!カワイイアウトドアといえば兎村さん!みたいな感じですね。ひたすら作り続けていく事で、自分だけの道を延ばしていきたいです。そして多くの新しくアウトドアを始める人の入り口を作る人でいたいです。IT、イラスト、メルヘンキャンプ。優越はないので、それぞれをそれぞれのペースで丁寧に頑張っていきたいと思っています。
 やんわり計画していることなのですが、40歳までに自分の会社を安定させて、住居・オフィス・アトリエ・漫画喫茶が1つになった場所を海と森の真ん中に(今、狙っているのは鎌倉周辺)作りたいんです。このがむしゃらも少しセーブして、もう少し内側にこもっていく自然と都会の真ん中で両方の良い部分に寄り添う...みたいな。そんな生活の中から、また新しい自分に出会えたらいいなと願っています。漫画喫茶には、すごくこだわりがあります。カウンターしかない喫茶店で、お客さまは自分で漫画が選べません(笑)。カウンターで世間話してお客様に読んでもらいたいなって思った漫画を私が勝手に選びます。本や漫画って自分で選ぶと同じようなモノの中で回ってしまうので、誰かに選んでもらうと、時々、不思議な世界の広がり方をするときがあるんですよ。そういうちょっと変わった漫画喫茶をやりたいなぁって密かに計画しています!
 こらからの時代、クリエイターをはじめ都心で働く人はもっともっと疲れてきて、目に見えないプレッシャーが増していくと思っています。閉塞感や息苦しさ。嫌ではないのだけれど、目に見えないものへの不安。なので、そういった仲間達がふらっと私の秘密基地に遊びに来てくれて、そこで仕事したり、おしゃべりしたり、何もしないでゴロゴロしたり。私がみんなにもらった優しさを、私もいつかみんなへ還せたらいいなぁって思っています。ずっとノマドみたいなものですから(笑)。私自身が都会と森を繋ぐ”野窓ワーカー”としてのサンプルになれたらいいなぁって企んでいます。

兎村彩野

h:それでは、最後に箱庭読者のみなさんへメッセージをお願いします!

兎:箱庭を読んでいるみなさまは、ほとんどの方が女の子のクリエイターだとお伺いしました。クリエイターとして仕事をしていくのは、体力的にも精神的にも簡単なものではないですよね。私も20歳代後半はがむしゃらにメチャクチャに働いてきたので、少し理解できるかなって感じています。人は常に頑張らなくていいと私は思っています。自分が頑張りすぎると、周りの人たちにも、厳しさを求めてしまったり、完璧でないことにイライラしてしまったり。きっと心がしんどくなります。だから、もっと人に助けを求めてもいいのかなって思います。ダラダラと手を抜いて人に頼るという意味ではなく、そっと素直に「お願いです、手伝って下さい」って言うんです。そうすると、がんばってる人のまわりには、その姿をいつも見守ってくれている人がたくさんいるから、みんな笑顔で手を差し伸べてくれます。「一緒にがんばろうか。」これはとても素敵なことです。”かわいい甘えん坊”になること。これ、甘えるのが苦手な人へのちょっとしたポイントです。この”かわいい”っていうのは、たぶん”お茶目”に近いものです。かわいい甘えん坊の距離感はとても大事で、お茶目な人は魅力的です。しんどくて倒れちゃう前に、てへって笑顔で「お願いします」って言ってしまう。ニコって言えたらきっと大丈夫です。クリエイターとして生きるには個人のセンスやスキルはもちろん大事です。でもそれ以上に、個人単位でなく仲間と助け合って、お互いが足りないパーツを補い合って。そうやってみんなで成長していくような時間や空間は、意地になって一人でいるより、実はとても優しくて心地よいモノです。辛い時、がんばりすぎた時、心が堅くなった時、きっとそれはすごくがんばった自分だから感じる気持ちです。あと少し背中を押してもらうのは仲間や大切な人にお願いしましょう。そっと押し出してくれる力や気持ちがそこにはあることを知れば、優しい気持ちで前に進めるはずです。私はそんな風に、仲間達と支えられて、そして支えて楽しんでいます!