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「来世までも守られ、幸せでありますように」と願いを託して。

こんにちは!
日に日に日差しが強くなる沖縄から、MOSAICKAFEです。

皆さん、この写真何だと思いますか?
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「房指輪」と呼ばれる沖縄の結婚指輪なんです。

日本に結婚指輪 を贈る風習が入ってきたのは明治時代ですが、
諸外国と交易のあった沖縄ではその300年以上前の
琉球王朝時代から結婚指輪はありました。

ただ現代と違うのは「親から子に」贈られていたということ。
亀、扇、蝶といった縁起のいい7つのモチーフに
嫁ぐ娘が幸せに暮らせるよう願いを託して
贈られた嫁入り道具のひとつでした。

首里の王族や士族などごく一部の高貴な家だけで
行われていた風習のため、作られた個数自体が少ない「房指輪」。

しかもほとんどが第二次世界大戦で焼失してしまったために
資料も少なく沖縄県民の間ですらあまり知られていませんでしたが、
ここ数年目、メディアやセレクトショップなどで
目にすることが多くなっています。

そんな「房指輪」の伝統を残しつつ、
オリジナルモチーフも加えて日常遣いも可能な房指輪を作っているのが
首里にある小さな工房兼ギャラリーSHOP
ci.cafu metal work”(チ、カフー メタルワーク)のおふたり。

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喜舎場智子さん(左)は、首里育ち。
小さい頃からものづくりが好きで、
東京で彫金を学び、さらに本場のジュエリー製作を学ぶため
30代のはじめの頃イタリア フィレンツェに渡りました。

イタリア留学をきっかけに、それまで近くにありすぎて見えていなかった
沖縄の伝統工芸である房指輪の魅力とその背景にある広い世界に気づき、
帰沖して2007年にci.cafu metal workを設立したのでした。

平澤尚子さん(右)は大阪出身で、喜舎場さんと同い年。
2013年から工房入りしてホームページや名刺など
喜舎場さんと外の世界を繋ぐツールを作りつつ、
共に創作活動を重ね、新しいアイデアもたくさん生み出しています。

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使い込まれて味わい深く色の変わった道具にうっとり。

ci.cafuではイタリアで学んだハイジュエリーの技術や道具も用いて
銀や真鍮の板から繊細で生き生きとしたフォルムのモチーフを作り出しています。

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シャラシャラと7つのチャームが揺れる房指輪は、
美しいけれど普段遣いは難しいもの。

そのためチャームをフック式にして指輪と別々に使えるようにするなど
普段から身につけられるようアレンジされたものもあります。

チャームをピアスやペンダントヘッドとして手頃な値段で
単体売りもしているので、お土産や贈り物にもぴったりです。

古典房指輪のモチーフは葉、魚、亀、扇、桃、蝶、灯明の7つ。

それに加えて、シーサーや象、こうもりなど
古来からある吉祥文様をci.cafu的アレンジで
オリジナルの新キャラクターとして毎年生み出しています。

房指輪のモチーフに込められた意味はそれぞれ以下の通り。

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・魚…食べ物に恵まれるように
・蝶…ニライカナイ(琉球に伝わる理想郷)からの使者
・灯明…神仏に供える灯火
・桃… 子孫繁栄、長寿、魔除け
・花…永遠の美
・扇…末広がりの幸せ
・葉…衣服に恵まれるように
・亀…長寿
・牡丹…富貴の象徴
・象…天下泰平
・鳩…平和の象徴
・こうもり…幸せを呼び魔を避ける
・シーサー(吽)…災いを家に入れない
・シーサー(阿)…福を招き入れる

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心地よい風が吹き抜ける工房兼ギャラリーでは、
房指輪だけでなく靴べらキーホルダーや真鍮のスプーンなど、
そっけないようで、何だかきゅんと来る作品が待っています。

ゆいレール儀保駅から徒歩3分ほどなので、
首里城や玉陵観光の際に立ち寄ってみてはいかがですか?

ci.cafu metal work(チ、カフー メタルワーク)

【住所】〒903-0821 沖縄県那覇市首里儀保町3-9
【TEL】098-886-8093
【営業時間】土日11:00 〜 19:00
【URL】http://www.cicafu.com/

◆箱庭キュレーター
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牧野裕子 | MOSAICKAFE
沖縄在住のコーヒー好き。特にアウトドアで飲むコーヒーは格別です。
ひとしきり泳いだ後の海辺でマキネッタから漂うエスプレッソの香りは本当にたまらない。
最近バイクの免許を取りました。