安藤忠雄展—挑戦—

稀代の建築家、安藤忠雄の挑戦と未来への展望に迫る。

こんにちは、箱庭編集部 moです。
今秋大注目の展示の一つが始まったと聞き、早速行ってきました。記事の後半には素敵なお知らせもありますのでお見逃しなく!

稀代の建築家として知られる安藤忠雄さんの軌跡を紹介する「安藤忠雄展-挑戦-」が、2017年9月27日(水)より国立新美術館で始まりました。建築関係のみなさんはもちろん、建築に詳しくないみなさんでも楽しめる、充実感のある展示となっています。

安藤忠雄展—挑戦—

ポートレイト (撮影:荒木経惟)

安藤忠雄さんといえば、日本を代表する建築家のひとり。元プロボクサー、独学で建築を学ぶ―という異色の経歴で知られています。1969年より「都市ゲリラ」として建築設計活動をスタートして以来、既成概念を打ち破るような斬新な建築作品を次々と世に送り出してきました。1990年代以降はその活躍の舞台を世界に広げ、アジア・ヨーロッパ・アメリカなど各国で、意欲的な作品を実現させています。その一方でさらに、建築という枠組みを超えた環境再生や震災復興といった社会活動にも、果敢な取り組みを見せています。

安藤忠雄展—挑戦—
本展では、安藤忠雄さんがいかに生きて、いかに創り、今またどこに向かおうとしているのか―その壮大な挑戦の軌跡と未来への展望を、年代別ではなく「原点/住まい」「光」「余白の空間」「場所を読む」「あるものを生かしてないものをつくる」「育てる」という6つのセクションに分けて紹介しています。総計約270点の設計資料等ももちろん、安藤忠雄さん自身の手による展示室の空間デザインも見どころのひとつとなっています。

48年間の多彩な仕事に圧倒される!約270点に及ぶ展示

安藤忠雄展—挑戦—
安藤忠雄さんが1969年に建築研究所を設立してから2017年の現在に至るまで、約半世紀。そんなにも長い間、第一線で活躍し作り続けていることにまず驚きます。本展では、その長い年月の中で安藤さんがつくり上げた建築物の模型やスケッチ、ドローイングなど貴重な設計資料を、200点余り見ることができます。「自分たちの事務所のどこにこれだけの模型が入っていたのか?」と安藤さんご自身もびっくりする程の量で、大変見ごたえのある展示内容となっています。
また「原点/住まい」「光」「余白の空間」「場所を読む」「あるものを生かしてないものをつくる」「育てる」という6つのセクション分けの展示は、とても分かりやすく、建築初心者の私でも楽しめる内容となっていました。いくつか気になった展示をご紹介します!

安藤忠雄展—挑戦—
展示室に入ってまず目に入ってくるのがこちら。なんと安藤忠雄建築研究所の室内が実寸大で再現されているんです!セクション1では「原点 / 住まい」をテーマにした展示が並びますが、プロローグではこのように安藤さんのバックグラウンドまで垣間見える、仕事場やアトリエの展示を楽しむことができます。

安藤忠雄展—挑戦—
安藤さんの建築の原点となる「都市住宅」は今でも変わらずに挑戦し続けているテーマの1つだそう。固有の敷地条件、風土、そしてそこに住まう人の特別な思いに誠実に建築として応えながら、新しい価値を創り出していくプロセスが、スケッチや模型、映像で丁寧に展示されています。

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水の教会,1988年,北海道勇払郡 (撮影:白鳥美雄)

セクション2では「光」をテーマに、安藤さんが手がけた教会・瞑想空間を展示。どれもとても美しい光を意識した造りが印象的な教会です。安藤さんにとって、人々が集い祈りを捧げる場としてつくられる教会建築の仕事は、「永遠の建築」にもっとも純粋なかたちで向き合えるチャンスだそう。ひとつひとつ、建築に対する思いが伝わってきます。

安藤忠雄展—挑戦—
こちらは水の教会の平面ドローイング。これがとっても素敵で、言われなければ美しいポスターのよう!じっくり見るとドローイングの中でも、光が当たって十字架の影が落ちる様子が描かれていているのが表現されていて、なんだか感動します。普段は出来上がった建築物しか見ることができませんが、こういった設計資料を見ることができるのも本展の魅力のひとつ。

安藤忠雄展—挑戦—
展示模型の中でも存在感を放っていたこちらは、セクション5「あるものを生かしてないものをつくる」で紹介されている《ブルス・ドゥ・ゴメス》です。フランス・パリの穀物取引所を美術館に改造する現在も進行中のプロジェクトだそう。木製で出来た模型のその大きさ、緻密さに驚きます!模型は全て安藤さんご自身とスタッフの手作りで、作れるものしかやらない、と決めているそう。

安藤忠雄展—挑戦—
模型だけでなく、そこに至るまでの制作風景やスケッチも展示されていて興味深いです。建築家を目指している学生さんにはとっても刺激になりそう〜!

そして模型やスケッチを見るのももちろんですが、安藤さんの考える “建物を再生すること”がとてもよくわかるこのセクション。新しく塗り替えるのではなく、新旧絶妙なバランスで共存する状態を創り出そうとする、建築家としての思いもじっくり感じることができます。

それぞれのセクションで、込められた思いとそれに応える建築物を目の当たりにし、ただ物質としても素敵だと思っていた建築物が、よりいっそう魅力的に感じる、そんな展示でした。ここでご紹介したものもごくごく一部。各セクション、じっくり見て巡っていただきたいです!

圧巻のインスタレーションを体感できる

本展の最大の見どころとなっているのが、インパクトのある2つのインスタレーションです。
安藤忠雄展—挑戦—
こちらは野外展示場のインスタレーションですが、なんと代表作である「光の教会」が実寸大で再現してあるんです!

光の教会
なんと中にも入ることが出来ちゃいます!幅約6メートル奥行き約18メートル、高さ約7メートルの箱形で、壁に開けられた十字のスリットから、打ち放しコンクリートの空間に差し込む光が味わえます。実際に大阪にある「光の教会」はスリット部にガラスが入っていますが、このインスタレーションでは、安藤さんが本当にやりたかったという、スリット部にガラスを入れない「光の教会」を実現! これを見るだけでも価値のある展示です。

安藤忠雄展—挑戦—
また、こちらも一際存在感を放っているインスタレーション「直島の一連のプロジェクト」。
直島を形どった模型や映像、パネルで安藤さんの約30年に及ぶ直島プロジェクトの挑戦を見ることができます。

安藤忠雄展—挑戦—
学生スタッフと作ったという島の模型は、なんと木片で出来ています!展示されている模型のひとつひとつ、ディティールまでじっくりと見たくなってしまいますよ。

空間づくりや細部の表現まで見逃せない!

安藤忠雄展—挑戦—
冒頭でもすこし触れましたが、本展は空間デザインも安藤さんがご自身で手がけられています。ところどころに窓のような空間があったり、スポットライトの入れ方だったりと、安藤さんのこだわりとセンスを感じる会場になっていました。

安藤忠雄展—挑戦—
安藤忠雄展—挑戦—
人柄を感じるユーモアなパネル表現や、展示のところどころに描いてある直筆のラフスケッチなど、細部まで気になるところがたくさん!ぜひ会場でひとつひとつ見ていただきたいと思いました。

安藤忠雄展ご本人
オープニング当日には安藤忠雄さんご本人もいらっしゃいました。“70、80歳でも目標のあるうちは青春だ。青春のある限りはまだまだつくっていきたい。”という安藤さんのお言葉がとても印象的で、とても力強かったです。
“かなうならば私は人々の心の中で永遠に生き続ける建築を作りたいと考えています”という安藤さん。本展を通して、安藤さんの建築を実際に現地に見に行き、記憶に残したいと思いました。

安藤忠雄展—挑戦—
さて、最後のミュージアムショップも見逃せません。本展限定のTシャツやトートバッグ、図録など気になるグッズがたくさんありますよ!

安藤忠雄展—挑戦—
また数量限定で、安藤さん直筆サイン入りのポストカードも販売しています!わたしも思わず買ってしまいました(笑)気になる方はお早めに〜!

いかがでしたか?安藤さんの挑戦の数々を肌で感じることのできる圧巻の本展。ぜひたくさんの方に見ていただきたい展示です。2017年12月18日と会期も長いので、ぜひ一度足を運んでみてくださいね。

そして最後に、みなさんに嬉しいお知らせです!

箱庭読者5組10名様に、「安藤忠雄展-挑戦-」のご招待券をプレゼントします!

ぜひこの機会にご応募下さいね。お近くの方はもちろん、遠くの方でもこれをきっかけに秋の旅を計画しては?ご応募は、一番最後にあるプレゼントページリンクからどうぞ。

    安藤忠雄展-挑戦-

    http://www.tadao-ando.com/exhibition2017/
    会期:2017年9月27日(水)〜 12月18日(月)※毎週火曜日休館
    入場料:一般1500円、大学生1200円、高校生800円
    時間:10時〜18時 金曜日・土曜日は20時まで
    ※9月30日(土)、10月1日(日)は22時まで
    ※入場は閉館30分前まで
    場所:国立新美術館 企画展示会1E+野外展示場
    〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
    http://www.nact.jp

    ご招待券 読者プレゼント

    「安藤忠雄展-挑戦-」のご招待券を5組10名さまにプレゼント!
    こちらのプレゼント応募ページより、必要事項をご記入の上ご応募下さい。
    ※当選は、チケットの発送をもってかえさせていただきます。