開いたページごとに新しいショートストーリーがはじまる!台湾在住の作家 InkSundaeさんのZINE

デザイナーがイラストレーションだけで表現しているZINE

こんにちは、橋本香です。
今回はハガキサイズのかわいい3冊がシリーズになったZINEをご紹介します。このZINEは台湾在住の作家InkSundaeさんのZINEで、普段はグラフィックデザインの仕事をしながら、イラストレーションのZINEを制作し、自分の表現を形しているそうです。

1. クスッと笑ってしまう、ちょっと滑稽なストーリーの「Ridiculous」

1. クスッと笑ってしまう、ちょっと滑稽なストーリーの「Ridiculous」
紹介する3冊のうち、まず1冊目のタイトルは「Ridiculous」。
この単語を直訳すると「ばかばかしい」とか「滑稽な」という意味になります。

1匹のお猿さんが森に住んでいました。数年後そこには人々が住居を作ろうと森を壊してしまいました。そしてその森の後には立派なお家ができたのですが、森を失ったお猿さんたちが家の周りをうろつくようになりました。人々は困って、駆除をお願いする羽目になったのです... 
1匹のお猿さんが森に住んでいました。数年後そこには人々が住居を作ろうと森を壊してしまいました。そしてその森の後には立派なお家ができたのですが、森を失ったお猿さんたちが家の周りをうろつくようになりました。人々は困って、駆除をお願いする羽目になったのです... 

言葉は書かれていないので、絵からストーリーを想像してみました。人々が森を壊さなければ、起こらなかった事かもしれない、なんてばかばかしい話、という内容。確かに少し滑稽ですね。人間の行動や、社会的問題がこのショートストーリーに含まれているように感じます。ちなみにストーリーはすべて見開き4コマのイラストレーションで完結されていて、ページをめくる度に新しいストーリーがはじまります。

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2. 子供の心を持つ大人を描いた「Naive」

2. 子供の心を持つ大人を描いた「Naive」
2冊目のタイトルは「Naive」日本語でもナイーブという英語のままで使うこともある言葉です。「このZINEの内容は、小さな頃の気持ちをそのまま持っている大人を描いた。」と作家InkSundaeさんは話してくれました。

60代か、70代に見える二人の男性。若いころ乗っていたスケボーの思い出を競い合い始めました。「私の方が上手い!」「いや、いや!私の方が」という声が聞こえてきそうです。
60代か、70代に見える二人の男性。若いころ乗っていたスケボーの思い出を競い合い始めました。「私の方が上手い!」「いや、いや!私の方が」という声が聞こえてきそうです。そして競い合いは続きますが、いっこうに結論がつきません。そこで二人は、スケボーで競ってみることにしました...ところが、久々のスケボーに二人そろってケガをしてしまい、結論は、どちらも同じ位だった、ということです。何歳になっても少年の様な気持ちの二人の男性が、なんとも微笑ましく、ニヤニヤしてしまうストーリーです。

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3. 人間の欲求や欲望を描いた「Desire」

3. 人間の欲求や欲望を描いた「Desire」
最後の1冊は「Desire」この言葉には欲求とか願望という意味がありますが、このZINEのストーリーには、人間の様々な欲の形が見える気がしました。

今、みんなが憧れているブランドバッグを眺める女性。欲しいけど手が届かない...そこで、バッグのブランのロゴ入り紙袋に、別のバッグを入れて歩くことにしました。女性は、まるで憧れのバッグを買ったかのような気分で歩いていると、周りの女性たちが、憧れの眼差しで女性を見つめます。
今、みんなが憧れているブランドバッグを眺める女性。欲しいけど手が届かない...そこで、バッグのブランのロゴ入り紙袋に、別のバッグを入れて歩くことにしました。女性は、まるで憧れのバッグを買ったかのような気分で歩いていると、周りの女性たちが、憧れの眼差しで女性を見つめます。

もうひとつのストーリーでは、時計屋のおじさん、この世を去るときにお願いした事は、時計と素敵なバッグを一緒に天国に連れていくために用意してほしいということ。
もうひとつのストーリーでは、時計屋のおじさん、この世を去るときにお願いした事は、時計と素敵なバッグを一緒に天国に連れていくために用意してほしいということ。しかし、いざ天国に行ってみると、そこはカバンは持ち込み禁止!なんとも残念な話。人は最後まで好きな物を持っていきたいという、欲のお話です。

ZINEを読んだあと、表紙のイラストレーションに気がつきました!

ZINEを読んだあと、表紙のイラストレーションに気がつきました!
表紙に描かれた人の背景には、スマホ、ワイン、時計、カバン、飛行機、パソコンにカメラと、欲しい物があふれて描かれていました。物にあふれる今の時代を描いたZINE、黒い紙に物が金色インクというのも、またストーリーのイメージ通りだと思いました。

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手作業の跡が見えてくる仕上がり

手作業の跡が見えてくる仕上がり
作者のInkSundaeさんのWEBサイトには、ZINEの制作風景として1冊づつホチキス製本をしている写真や、原画写真を見ることができます。そして、これまでに参加したイベントの内容が掲載されていたり、今回紹介したZINEやポスター、イラストが描かれたトートバッグなどもオンラインショップで購入できます。

イラストの原画はインクを使って描かれています。インクのにじみが、イラストの独特の色むらになっていることも、WEBサイトを見て発見しました。
イラストの原画はインクを使って描かれています。インクのにじみが、イラストの独特の色むらになっていることも、WEBサイトを見て発見しました。

ちなみ今回のZINEは各100部ずつ制作されています。それぞれクレジットナンバーが違いますが、なんと「Desire」は01/100のナンバーでした!最初の1冊目というのは、すごく嬉しいですね!
ちなみ今回のZINEは各100部ずつ制作されています。それぞれクレジットナンバーが違いますが、なんと「Desire」は01/100のナンバーでした!最初の1冊目というのは、すごく嬉しいですね!

日頃は依頼を受けて、伝えるべき事を形にするのが仕事のデザイナーが作るZINEは、メッセージがストレートに表現されていて、とても楽しく読むことができました。絵がメインで文字がないことも、自分でストーリーを考えられて、更に楽しかったです。ZINEはまだまだ奥が深い、次回はどんなZINEが登場するか、お楽しみに!

開いたページごとに新しいショートストーリーがはじまる!台湾在住の作家 InkSundaeさんのZINE

    『Ridiculous』

    InkSundae
    発行部数 100部
    A6 24頁

    『Naive』

    InkSundae
    発行部数 100部
    A6 24頁

    『Desire』

    InkSundae
    発行部数 100部
    A6 24頁

    InkSundae

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