嬉野

これからの旅先として注目したい街!

こんにちは、シオリです。
先日、「#mediacruise」という企画で九州・佐賀を訪れた私たち。何回かの連載で、現地で見つけてきた魅力を少しずつみなさんにお届けしています。

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「#mediacruise」とは?
地域とメディアを繋ぐ新しい取材のかたちを実現したい!という想いのもと、cocorone・灯台もと暮らし・箱庭・さんち・dripの5つのメディアが合同で地域の取材に行くという取り組みです。まだ眠っている地域のユニークな魅力と、私たちメディア、そして読者のみなさんをつなぐ新しいかたちの実現を目指して、クラウドファンディングを実施中。


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今回ご紹介するのは、佐賀県西部に位置する嬉野市。お茶の産地であり、日本三大美肌の湯が楽しめる温泉地でも有名なところですが、旅先としてはまだまだ知らなかったという方も多いかもしれません。

私たちも、嬉野の地に訪れたのは初めてでした。でも、取材をしているうちに感じたのは、これから旅先としてアツくなる街だ!ということ。

これから嬉野が注目の街になる理由。

なぜ、嬉野がアツいのか?というと、4年後の2022年に大きな出来事を控えているからなんです。それは、九州新幹線西九州ルートの開通、そして嬉野温泉駅の開業です。

実はこれまで、鉄道が通っていなかった嬉野市。訪れるのには、車を走らせるしか方法がありませんでした。そんな嬉野に新幹線の駅が出来るということで、福岡や佐賀市方面、そして長崎市方面からのアクセスがしやすくなるのです。嬉しいニュースですよね!

嬉野 新幹線予定地
今回、特別に建設中の新幹線の駅に入れていただきました。ここに線路が出来て、新幹線が走るんだと思ったら、わくわく!

今、嬉野市は新幹線の駅開業に向けて着々と工事が進んでいるだけでなく、街自体で様々なプロジェクトが立ち上がり、盛り上がっています。ガイドブックに情報が充実しているザ・観光地も楽しいけれど、まだほかの人に知られていない、これから盛り上がろうとしている街を訪れ、自分なりにその町の魅力を探る旅も素敵だと思いませんか?

まさに、そんな旅が大好きな箱庭編集部。これから注目していきたい嬉野の魅力をお伝えしていきたいと思います。

嬉野 新幹線予定地

(旅のあいだ、チェキをお供にフォトinフォトを楽しんでいた私たち。旅の思い出にGOODです!)

ワインのように、作り手が独自のブレンディングをしながら作られる嬉野茶。

さて、嬉野と言えば最初に挙げなければいけないのが“お茶”です。日本茶は蒸す製法が一般的ですが、嬉野で作られるお茶は「釜炒り茶」。釜炒りの製法は、およそ550年前に大陸から嬉野の地に伝わった、日本茶の源流に近い作り方だそう。

嬉野茶
そんな釜炒り茶が有名な嬉野のお茶づくりは、まるでワインのようだと言われます。静岡のように開けた土地一面に広がるお茶畑とは違い、日照時間や土、品種の交配の仕方など、独自のブレンディングを楽しんで作られているのが特徴です。

私たちはワインを楽しむ時、ブドウの産地や品種、そして作り手で選ぶということをしますよね。嬉野のお茶は、そんなワインと同じように作り手によって味や香りの違いを日本茶でも楽しめるということを教えてくれるのです。

人の目で見て、手で感じて作られるこだわりの釜炒り茶。

私たちが嬉野を訪れた4月中旬はちょうど新茶の季節で、まぶしいくらい鮮やかな新芽が一面に広がっていました。この時期のお茶農家は、一年かけて土を育て、栄養を集中させた新芽を摘んで、さらに加工で旨味を凝縮させたいわゆる「新茶」作りの真っ最中。早朝から茶摘みをして深夜も加工作業をする、不眠不休の時期だそう。

松尾俊一
そんな繁忙期の折に、釜炒りをしている現場を見学させてくださったのが、茶師・松尾俊一さんです。土地の力を引き出すお茶作りをする松尾さん。先ほど“ワインのように”と表現したように、栽培環境の異なる茶畑それぞれで、お茶の味や香りを作り上げる茶師として注目され、様々なメディアにも取り上げられている方です。

今回、嬉野茶の始まり地ともいえる不動山エリアに佇む松尾さんの作業場におじゃまさせていただきました。

嬉野茶 松尾俊一
松尾さんの釜炒りは、すべて手作業。手摘みされたお茶の葉を、薪の火で熱せられた釜の中に入れ、釜の表面にお茶の葉を触れさせるようにかき混ぜて炒っていきます。「茎に含まれた水分が一番うまい」と、松尾さん。釜炒りは、その“うまい水”を乾いた葉の方に移す作業です。炒った後は、葉っぱを切らないように手で軽く揉んでいきます。揉むことによって、茎の水が出やすくなるそう。このように、釜で炒って揉むという作業は何度か繰り返されて、美味しいお茶が出来上がります。

嬉野茶 松尾俊一
釜炒りは、釜の熱気の伝わる中で行われます。釜には、手作りのかわいいうちわが備え付けてあるのを発見しました。

ちなみに、この釜炒りの作業のためには、葉と茎の長さを揃えることが一番大事なんだそう。それを可能にするのが、手摘みをすることです。やはり美味しいお茶を作るには、様々な工程で、人の目でみて、手で感じて作る必要があるんですね。

嬉野には、栽培から加工までこだわり抜いたお茶づくりがあることを実感した私たち。嬉野で作られるお茶を、もっともっと知りたくなりました!

産地・嬉野だから出来る、五感でお茶を楽しむ“体験”。

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他の産地とは違う、嬉野ならではのお茶があることはお分かりいただけたでしょうか?でも、それをお茶として飲む以外にどんな楽しみ方があるんだろう、と思ってしまう方も少なくないはず。嬉野では、今まさにそういった要望に応えてくれる、お茶を五感で味わえる場所が作られようとしているんです…!

眼下に広がる茶畑を見ながらお茶が楽しめる「天茶台」

天茶台
まずご紹介するのは、副島園の茶畑の中に設置されている、10畳ほどの木製の平台。その名も「天茶台」です。

天茶台
高台にあり、嬉野市を一望できるこちらは、産地ならではのもてなしの一つとして、嬉野市の有志を中心に試験的に始まったプロジェクト。茶農家が自ら淹れるお茶を振る舞うお茶会が開かれ、評判を呼んでいるそうです。一面に広がるお茶畑のなかで、日光や風、土のにおいなどを感じながらお茶を頂く体験は、そうそう出来るものではありませんよね!

天茶台
私たちも、ここで実際にお茶をいただきました!

天茶台
ちょうど新茶の収穫を迎える少し前の時期で、眼下に広がる茶畑はカバーが施されていて真っ黒(笑)。でも、こうして美味しいお茶が作られているんだなぁと思いを馳せながらいただく嬉野茶は格別でした。

ひっそりとお茶だけに囲まれる空間「杜の茶室」

杜の茶室
こちらは、360度木々に囲まれた永尾豊裕園に佇む「杜の茶室」。天茶台とはうってかわって、自然の中にどっぷりと浸り、溶け込むような感覚を覚える空間です。

今回私たちは時間の都合で訪れることが出来なかったのですが、次回嬉野に訪れたときには、都会では絶対に感じることのできない空間をぜひ味わってみたい!

今後、「天茶台」と「杜の茶室」は、観光でも訪れることが出来るよう準備を進めているとのこと。楽しみです!

嬉野のお茶の魅力を伝えたいと考えぬかれた「絶景茶房」の予定地

絶景茶房 予定地
そして、最後にご紹介するのは、開けた土地に広大な茶畑が広がる陣野地区。見渡す限りお茶畑が広がる景色を見るだけで、心が洗われるよう!この素敵な場所は、未来の「絶景茶房(仮)」建設が計画されている地です。

2022年に控える新幹線・嬉野温泉駅の開業に向けて、嬉野市が佐賀大学と共同で取り組む街づくりのプロジェクトがあります。その中で、佐賀大学大学院生の河原幸有美さんが注目したのが嬉野のお茶の産地としての魅力、そしてその魅力を伝えるために考えたのが、茶畑の中でお茶を楽しめるカフェの建設でした。

建設地選びは様々な検証を行った結果、開けた土地に茶畑が連なり、視界に人工物がなく、大村湾を望むことも出来るこの地が最適だと結論が出たのだそう。また、カフェの建物自体も茶室をイメージし、階によって眺望を意図的に変えるようなアイデアが出されているそうです。

嬉野の魅力を伝えるべく、様々な研究をしながら進行しているこちらのプロジェクト。まだまだ計画段階で、これから取り組んでいく課題があるとのことですが、もし実現したときには、とても素晴らしいものになるだろうと実感したのでした。

このように、お茶を楽しめる場所がどんどん盛り上がっている嬉野市。今から注目しておいて損はありません!

人々が交流する場づくりも。「橋立旅館」のリノベーション

橋立旅館
盛り上がっているのは、茶畑だけではありません。街の方では、人が交流する場作りも始まっています。その一つが、嬉野温泉街で80年以上前に開業した由緒正しき旅館ながら、持ち主が高齢化したため廃業することとなった「橋立旅館」のリノベーションです。

旅で訪れた人が遊びに来たり、嬉野に住む人がシェアオフィスとして使えたり、様々な人が集い、交流できる場を目指しているそう。先ほどご紹介したお茶を体験できるスポットへ行けるツアーの拠点にもなるんだとか。

橋立旅館
私たちが訪れた4月中旬は、絶賛リノベーションの工事中。近頃古い建物のリノベーションは良く聞きますが、こちらの橋立旅館では、ただおしゃれになれば良いということではなく、もともとあるものをなるべく活かした工事を行っているとのこと。

今ではなかなか見ることのないかまどには、「メダカが泳いでいるよ」と現場の職人さんが教えてくれました。そんな何気ないやり取りが、意外と旅の思い出として色濃く残るような気がします。

こちらは、「レンマ」という名前で、5月20日のオープンを目指しているそう。嬉野の旅の起点になってくれる場所として、注目しておいてくださいね!

    ◆レンマ(旧橋立旅館)
    所在地:〒843-0302 佐賀県嬉野市嬉野町大字下野甲9
    電話番号:0954-27-7350
    問い合わせ先:info@ureshinosight.jp
    営業時間:10時〜20時
    定休日:不定休

新しい出会いに興奮した心は、嬉野温泉で癒そう。

これまでご紹介したように、新たな取り組みが盛りだくさんの嬉野市。その新しさにわくわくする気持ちが止まりませんが、それを受け止めてくれるものもちゃんとあるんです。それは、日本三大美肌の湯と言われる名湯・嬉野温泉。そして、その素晴らしい温泉を楽しめる素敵な宿です!

和多屋別荘
今回私たちが宿泊したのが、「和多屋別荘」。嬉野川に沿いの広々とした敷地に佇む、伝統もありながらモダンな雰囲気も取り入れている由緒ある宿です。

こちらで入った嬉野温泉は、とろっとした質感のお湯がとっても気持ちよく、温泉につかった翌日はなんだかお肌の調子がいい感じ!ずっと入っていたくなる、いいお湯でした~。

和多屋別荘
洗練された空間とおもてなしは、旅の新たな出会いに興奮する私たちを癒してくれます。そんな昔から人々に愛されてきた伝統があるのも、嬉野の魅力のひとつではないでしょうか。

誰よりも早く訪れたい、私たちの新しい旅先となる嬉野。

嬉野市 取材で出会った人・場所
今日ご紹介したように、新幹線の開業に向けて、これからより一層魅力を増していく嬉野。必ず素敵な旅先になる!と実感してきた私たちは、まだ計画中の場所が完成したら、誰よりも早く訪れたいなと思っています。みなさんも、新たな旅先として嬉野に注目してみてください。

そして、最後にお知らせです!

#mediacruise の取り組みとして、現在クラウドファンディングを実施中。新しいメディアと地域の関わり方として、共感してくださる方のご支援を募っております。リターンには、ツアーの裏話や記事にしきれなかった佐賀のおみやげ話をお伝えするイベント参加や、私たちが取材をするなかで見つけてきた、とっておきの“佐賀みやげ”をお送りする「おみやげ支援コース」をご用意しました。おみやげの内容は、取材をしてきたみなさんにご協力をいただき、かなり素敵なラインナップになっております!詳細はこちらから。

嬉茶 嬉野産 オリジナル和紅茶
今日ご紹介した嬉野市からは、取材をさせていただいた茶師・松尾俊一さんと、旅館吉田屋が運営する素敵なcafé&shop「嬉箱」がコラボしたお茶「嬉茶 嬉野産 オリジナル和紅茶」を選んでいます。ぜひ、松尾さんのお茶をみなさんにも味わって頂きたい!ご支援を、よろしくお願いいたします!

佐賀の旅は、まだまだつづく。

◆協賛:嬉野市

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