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こんにちは、箱庭キュレーターのカナコです。
先日、渋谷ヒカリエにて行われた「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018」記者発表会に足を運んできました。

「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」とは?

「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」は、新潟県・越後妻有(十日町市、津南町)を舞台に、2000年から3年に1度開催されている世界最大級の国際芸術祭。今や日本の様々なところでも開催されている芸術祭ですが、大地の芸術祭はその先駆けとなったものでありながら、回を増すごとに進化して盛り上がっています。毎回開催を楽しみにしているという方も多いのではないでしょうか?

星峠の棚田

星峠の棚田

「里山」の暮らしが今も豊かに残っている地域で、美しい自然とアートを同時に堪能できる唯一無二のイベントであるというだけでなく、アートによる地域づくりの先進事例としても国内外から注目を集めている、大地の芸術祭。世界各地で開催されている芸術祭の中でも、地域全体に大量の作品が点在する見応えっぷりは、群を抜くものなんだとか。
前回2015年は、約51万人もの来場者で賑わったそうです。

今年は、7月29日(日)~9月17日(月)の51日間の開催!

そんな大地の芸術祭が7月29日(日)いよいよ開幕ということで、先日渋谷ヒカリエにて記者発表会が行われました。会場にはたくさんの方が集まっており、みなさんの期待の大きさが伝わってきましたよ!

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発表会では、総合ディレクターの北川フラムさんが今回の芸術祭の作品をひとつひとつ説明してくださいました。

冒頭から「この芸術祭の欠点は、作品数が多すぎること」だとおっしゃるフラムさん。それほど世界中から多くの作品が越後妻有に集結するのです!確かに、何日もかけないと全てを見られないのは大変ですが、たくさんの作品に出会えるということは、とても貴重だし嬉しいですよね。

新作もたくさん!今回の見どころとなる作品をご紹介。

とにかくたくさんの作品に出会える大地の芸術祭ですが、今年は、恒久作品206点を含めた378点もの作品を楽しむことができます。いったい、どんな新作アートがラインナップしているのでしょうか?今日は、いくつか注目の作品をご紹介していきたいと思います。

マ・ヤンソン/MADアーキテクツ《ライトケープ》photo:Osamu Nakamura

マ・ヤンソン/MADアーキテクツ《ライトケープ》photo:Osamu Nakamura


マ・ヤンソン/MADアーキテクツ《ペリスコープ》COURTESY OF MAD ARCHITECTS

マ・ヤンソン/MADアーキテクツ《ペリスコープ》COURTESY OF MAD ARCHITECTS


中国のマ・ヤンソン/MADアーキテクツによる作品《ライトケープ》《ペリスコープ》。越後妻有を代表する名所のひとつ、清津峡渓谷トンネルのエントランス施設が新築され、トンネルの施設が改修されて出来た作品です。全長750mのトンネルでは、途中にある清津峡の絶景を望む見晴らし所があったり、終点には清津峡の景観を反転して映す「水盤鏡」の幻想的な眺めが待っていたりと、まさに自然と融合したアート!
レアンドロ・エルリッヒ《Palimpsest》作品イメージ

レアンドロ・エルリッヒ《Palimpsest》作品イメージ


毎回、大型のアートが登場する越後妻有里山現代美術館(キナーレ)。今回は、金沢21世紀美術館の《スイミング・プール》でも有名なレアンドロ・エルリッヒによるアートが登場!キナーレの中央にある大きな池が、水面をテーマにした大きな作品になる予定だそうです。いつも不思議な感覚にさせてくれるレアンドロ・エルリッヒ。どんな作品になるのか、わくわくしますね。

そして、同じくキナーレの回廊部分には、今回の目玉企画「2018年の<方丈記私記>〜建築家とアーティストによる四畳半の宇宙〜」が展示予定です。未来の街への提案として、伊東豊雄建築設計事務所やKIGIなど建築家・アーティストたちのアイデアが詰め込まれた約30の方丈が集まる「村」が出現します。

KIGIによる方丈空間

KIGI《スタンディング酒BAR 酔独楽・よいごま》作品イメージ


個々の方丈空間は、展示されるだけでなく、スタンディングバーになっていたり、台湾のテキスタイルブランド「inBloom 印花楽」がやってきたり、ONIBUS COFFEEが出店したりと、実際に営みが行われています。小さな空間の使い方を間近で感じることができますよ。

まだまだ気になるプロジェクトは盛りだくさん!

かなり広いエリアに作品が点在している大地の芸術祭。作品と作品の間を移動するための交通手段もアートになっているんです。

千曲川から信濃川沿いを走るJR飯山線は利用者が減少しつつあるローカル線ですが、地域の充実を図る目的で、2012年から「JR飯山線アートプロジェクト」をスタートしました。今年も駅周辺に様々なアート作品が登場。前回も出展したジミー・リャオや、今注目を集める現代芸術チーム・目の作品、そして十日町駅には日比野克彦・ひびのこづえ作品が設置されるそう。なんと、お二人で合同の展示はこれが初めてなんだとか。

ひびのこづえ《10th DAY MARKET》作品イメージ

ひびのこづえ《10th DAY MARKET》作品イメージ

そして、北越急行には、ひびのこづえさんによるラッピング電車が登場!ゆったりした電車の旅を楽しみたいですね〜。

上郷クローブ座レストラン『北越雪譜』photo:Ayumi Yanagi

上郷クローブ座レストラン『北越雪譜』photo:Ayumi Yanagi

他にも、地元食材を使った「食」も充実しています。「上郷クローブ座レストラン」では、地元のおばさんたちが『北越雪譜』を演じながらサーブをしてくれるというパフォーマンスも。ここでしか食べられないもの、見られないものが凝縮されていますよ!

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ちなみに、今年のメインビジュアルの撮影を担当されたのは、箱庭で以前インタビュー(http://www.haconiwa-mag.com/magazine/2016/05/4th_anv_nogawakasane/)したフォトグラファーの野川かさねさん。野川さんによる越後妻有の風景と2012年から採用されている黄色い逆三角のロゴマーク、クリエイティブ・ディレクターの佐藤卓さん直筆の大地から立ち上るイメージを表現したビジュアルで構成されています。このビジュアルを見ていると、どんどん芸術祭に行きたくなってくるから不思議です…!

会期中開催される様々なイベントも!

展示されるアートを鑑賞するのも良いけれど、様々なイベントに参加してみるのも楽しみ方のひとつです。

先ほどご紹介したキナーレの展覧会「2018年の<方丈記私記>〜建築家とアーティストによる四畳半の宇宙〜」と連動して、7月28日(土)・29(日)の2日間でコンサートが開催。『方丈記』をテキストに作曲家・柴田南雄がつくった交響曲をベースにして、小林武史氏が八楽章の交響曲として作曲プロデュースします。出演アーティストも豪華!

その他、オーストラリアプロジェクトでは「イダキ:ディジリドゥ、オーストラリア大地の音」展の関連コンサートとして「イダキ・イン・コンサートfeat. ジャルー・グルウィウィ&GOMA」が開催されるなど、様々なイベントが予定されています。こちらも併せてチェックしてみてくださいね。

今年の夏は、越後妻有に行こう!

冒頭でもお伝えしたとおり、2泊3日かけても見切れないほど作品が溢れている贅沢な芸術祭となっている大地の芸術祭。開催地が非常に広い (なんと越後妻有は東京23区の1.2倍の広さ) ので、周るのには車が必須ですが、車の運転が出来ないという方もご安心を!新作を中心に楽しめるオフィシャルツアー(ランチ付き) が2コース用意されています。その名も「カモシカぴょんぴょんコース」と、「シャケ川のぼりコース」。ぜひ参加してみてくださいね〜。

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どの作品を観たいか、どう周るか、の計画には、2018公式ガイドブックがおすすめ。好評発売中なので、今年は行くぞ!と決めた方は早めに手に入れましょう!

渋谷ヒカリエで開催中の「開幕直前展」も見逃せない!

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渋谷ヒカリエの8/CUBE 1, 2, 3では、6月17日(日)まで「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018開幕直前展」が開催中。2018公式ガイドブックや作品鑑賞パスポート、ライブ・パフォーマンスイベントチケットを買うことができますよ!

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先ほどご紹介した「2018年の<方丈記私記>〜建築家とアーティストによる四畳半の宇宙〜」の模型も展示されています。現地を訪れる前に、しっかり予習できる展示になっていますよ!

「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018」は7月29日(日)~9月17日(月)の開催です。今年は、越後妻有でアートな夏を過ごしましょう〜。

    「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018」

    会期:7月29日(日)~9月17日(月)
    開催地:越後妻有地域(新潟県十日町市、津南町)
    主催:大地の芸術祭実行委員会
    共催:NPO法人 越後妻有里山協働機構
    URL:http://www.echigo-tsumari.jp/