定本 和田誠 時間旅行

4歳から82歳までの和田誠が見られるオールタイムベスト作品集!

こんにちは、箱庭編集部 moです。
本日ご紹介する週末読みたい本は『定本 和田誠 時間旅行』です。

和田誠さんといえば「週刊文春」の表紙デザインなどで知られるイラストレーター、グラフィックデザイナー。本書は4歳から82歳までの和田誠が見られる「定本」として、他に類を見ないオールタイムベストとも言える作品集となります。

また本書は、1997年開催の「和田誠時間旅行展」(ガーディアン・ガーデン、クリエイションギャラリーG8)を本として編集し直した2000年発行の作品集『時間旅行』に、誌面の都合で割愛されていたジャンル(装丁、マーク、絵地図など)を加え、さらにその後の20年弱の代表的な仕事を盛り込んだ増補改訂版。読み応えのある1冊となっていますので、今日は気になった内容をいくつかピックアップしてご紹介したいと思います。

4歳から描いていた「絵物語」。

(4歳で描いたという「サムライトヘビトオバケ」)

(4歳で描いたという「サムライトヘビトオバケ」)


(高校3年生で描いた絵物語)

(高校3年生で描いた絵物語)


本書は和田さんがなんと4歳の頃から描いていたという「絵物語」からはじまります。絵物語は、絵本のようにイラストとストーリーがセットになったもの。裏紙や学生時代のノートなどに描いた絵物語が掲載されていますが、こんなに小さな頃から物語を作ったり細かな描写をしたりしていたなんて驚きです!この後、絵本を出版するまでの流れや大人になってからの作品が掲載されていますが、大成してからの作品だけでなく、ルーツがわかる幼い頃のイラストやスケッチまで掲載されているのが興味深くおもしろいです。

「週刊文春」2000枚までのダイジェスト

定本 和田誠 時間旅行
和田さんの代表作のひとつである「週刊文春」の表紙デザイン。みなさんも1度は目にしたことがあるのでは?1977年5月からデザインを手がけ、2017年には2000号を迎えたそう。本書では1977年〜2017年までの過程をダイジェストで見ることができます。中には「あ〜これ覚えている!」なんていう表紙があるかも!?時代の流れを感じつつ、昔も今も変わらない魅力的なデザインを楽しむことができます。

小学4年生から描き続けた「似顔絵」

定本 和田誠 時間旅行
小学4年生の時に意識してから、学生時代も広告制作会社時代もたくさん描いていたという似顔絵。学生時代のスケッチから、会社員時代に勝手に描いた全社員の似顔絵、映画の仕事で描いた俳優さんたちなど、年代ごとに描いたあらゆる似顔絵が載っています。上の写真は展覧会用に描いたという、アーティストや画家の似顔絵。特徴を捉えつつ和田さんらしいタッチがどれも魅力的でじっくりと見入ってしまいます。

ぬくもりがあるロゴ・マーク

定本 和田誠 時間旅行
和田さんはロゴ・マークも多く手がけています。しっかりした線がふさわしい場合が多くても、定規で線を引いてコンパスで丸を描いてアナログで制作しているそう。どれも和田さんらしい、どこかほっこりするようなあたたかみのあるロゴ・マークばかりです。

幅広い活動の数々を楽しめる1冊。

ここまで紹介したのはほんの一部。エディトリアルや装丁、漫画や立体作品など、ありとあらゆる方面から和田さんの作品を楽しむことができます。作品集としてはもちろん、それぞれのコンテンツの解説や思いなどもとても楽しいのでじっくり読んでいただきたいです。
定本 和田誠 時間旅行
作品以外に、和田さんの制作中の様子や、27ページにもわたるロングインタビュー、阿川佐和子さんとの対談なども掲載されており、とても読み応えがある1冊です。きっとクリエーターやデザイナーのみなさんにとって興味深い内容となっていますよ。
まさに和田さんと一緒に「時間旅行」をしているような気分になれるこちらの作品集。気になった方はぜひ手にとって、ゆっくりじっくり楽しんでみてくださいね。

    定本 和田誠 時間旅行


    著者:和田誠
    出版社: 玄光社 (2018/8/31)
    仕様:AB判 288ページ
    定価:本体4,000円+税
    ISBN:978-4-7683-1104-2