181109munch

こんにちは!箱庭キュレーターのカナコです。
10月27日(土)からいよいよ東京都美術館で「ムンク展―共鳴する魂の叫び 」が始まりました。オープン前のプレス内覧会に足を運んできたので、今日は見所をお伝えしていきます!芸術の秋のお出かけにぴったりな展覧会ですよ。

ノルウェーを代表する画家、エドヴァルド・ムンクの大回顧展

『家壁の前の自画像』1926年

『家壁の前の自画像』1926年

近代画家の巨匠・エドヴァルド・ムンク(1863〜1944)。今回の展覧会では、画家の地元、ノルウェー・オスロ市立ムンク美術館所蔵作品を中心として、約60点の油彩画に版画などを合わせた約100点のムンク作品が並びます。愛や絶望、嫉妬、孤独など人間の感情を描き続けた圧巻のムンク作品だけが集まった、とても贅沢な機会です。
「家族」「男と女」「肖像画」などテーマ毎に9章で構成されていて、初期から晩年まで80年の生涯を辿ることができますよ。

今まで知らなかった、ムンクの多彩な作品を堪能

ムンクと言えば『叫び』が有名すぎて、ほかにどんな作品を残しているのか知らない人もいるのではないでしょうか。
多作で成功を収めた画家・ムンク。今回は、肖像画や風景画、油彩画に木版画、リトグラフなど、多様なテーマ、多様な手法で描かれた数々の作品を楽しめます。

(左)『夏の夜、人魚』1893年

(左)『夏の夜、人魚』1893年

ムンクは、生涯を通して人間の内面を表し続けた画家です。
ムンクが成し遂げた芸術の達成には、並外れた感受性と繊細な精神、芸術的な能力が必要でした。ムンク自身の激しい体験を通して、強烈なイメージを描き出した作品は、今もなお世界中から愛され続けています。
5歳になる年に母親を、14歳になる年に姉・ソフィエを亡くした彼は、その後アルコール依存症や神経衰弱となり、長く不安定な時期を過ごしました。

181109munch

『死の春』(1893年)は、幼少期に体験した家族の病気や死に強く影響された作品のひとつです。

181109munch

『病める子I』(1896年)は、姉・ソフィエを亡くした経験と結びついています。
さらに、固有色にとらわれない色彩と抽象化は、人間の感情の深さを新たな方法で探求する可能性を見出した、突破口と呼べる作品でもあります。

181109munch
こちらはムンクに影響を与えた人物たちのリトグラフ。ムンクと交流のあった、世紀末を代表する芸術家や文学者が描かれています。
白と黒の2色ながら強烈なイメージは、見る者の心を揺さぶります。

181109munch

多色刷り木版の作品には、ムンクが見ていた北欧の風景が写し出されています。油絵とはまた一味違う豊かな色味が魅力です。
同じ図版でも、色の違いで作品の雰囲気ががらっと変わっていました。

181109munch

男女を主題にしたものもムンク作品には多く見られます。夏の夜の海岸を舞台にした『生命のダンス』(1925年)は誕生と繁殖、そして死が織り成す循環を示しているそう。
独特な色遣いが魅力的で、引き込まれてしまいます。
背景の月と海に反射する月光もムンク作品に繰り返し描かれるモチーフなんですよ。

181109munch

家族やコレクターなどをモデルに、数多く描かれた肖像画は、ひとつひとつが迫力満点。ムンクの交流や人間関係が垣間見えます。鮮やかな作品がずらりと並んだ光景は圧巻でした。

181109munch

会場には所々、スケッチブックなどから抜粋したムンクの「メッセージ」が。ムンクの思いに触れながら展覧会を楽しむことができますよ。

じっくり見たい!貴重なテンペラ・油彩画の『叫び』

181109munch

版画以外に4作品が現存しているムンクの代表作「叫び」。今回見られるのは初来日であるテンペラ・油彩画の『叫び』(1910年?) です。
オスロ・フィヨルド上空の日没時の空が見せるイメージと心の内の混乱を重ね合わせました。
オスロ市立美術館所蔵の作品ですが、そちらでも常に展示されているわけではないという貴重なもの。東京で見ることのできることの機会をお見逃しなく。

多彩なオリジナルグッズも気になる!

会場最後のミュージアムショップには、ここでしか買えない展覧会オリジナルグッズが充実していましたよ。グッズは数量限定なので、気になる方はお早めに足を運んでくださいね〜。
181109munch

『叫び』を切り取った、刺繍の質感がなんとも可愛いキーリング。何につけようか迷いますね。

181109munch

ムンク作品のキャンバス複製画は種類が豊富でした。お気に入りの作品を連れて帰ってみてくださいね。
181109munch

こちらのスノードームはこれからの季節にぴったり。1年の半分以上も雪が降っている(!) ムンクの故郷、オスロにちなんだアイテムです。
ドームの中には絵画の詳細な部分まで緻密に再現されているので、ぜひ現物を見て確かめてみてください!

181109munch
『叫び』をモチーフにしたこけしもありましたよ!
北欧らしさも日本らしさも感じられるあたたかみに心惹かれます。

181109munch

こちらは『叫び』の空気人形。複雑な形をしていますが、日本の技術を用いて、なんと1枚のビニールから作られているんだそう。4体揃えて飾りたいですね!

見ごたえたっぷりのムンク作品に、どれも欲しくなるオリジナルグッズに、大満足間違いなしのムンク展。
ちなみに、オスロ市立ムンク美術館は2020年にリニューアルオープン予定なんだとか。展覧会を見終わった後にはオスロにも行ってみたいと思っているはず。今年の秋は、ムンクの魅力に触れてみませんか?

※作品は全てオスロ市立ムンク美術館所蔵 All Photographs ©Munchmuseet

    「ムンク展―共鳴する魂の叫び 」

    会期:2018年10月27日(土)~ 2019年1月20日(日)

    会場:東京都美術館 企画展示室(東京都台東区上野公園8-36)

    休室日:月曜 (ただし、11月26日、12月10日、24日、1月14日は開室)、12月25日(火)、1月15日(火)
年末年始休館:12月31日(月)、1月1日(火・祝)

    開室時間:9:30~17:30 ※金曜日は午後8時まで(入室は閉室の30分前まで)
    観覧料:一般 1600 円、大学生・専門学校生 1300 円、高校生 800 円、65歳以上 1000 円
    公式サイト:https://munch2018.jp
    ※12月は高校生無料
※11月21日(水)、12月19日(水)、1月16日(水)はシルバーデーにより、65歳以上の方無料。当日は混雑が予想されます。
    問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)