ユーモアてん。

こんにちは、箱庭キュレーターのKIMIです。
暖かくなって、ワクワクする季節になってきましたね。
そんな中、21_21DESIGN SIGHTでは、新たな企画展「ユーモアてん。/SENSE OF HUMOR」が3月15日(金)からスタートしました。

「ユーモアてん。」もう題名を聞いただけで、クスッとしてしまいそうになる今回の展覧会。

展覧会ディレクターには、アートディレクターとして時代を牽引し続ける浅葉克己さんが担当しています。浅葉さん本人がインスピレーションを得てきた資料やファウンド・オブジェとともに、ユーモアのシンパシーを感じているデザイナーやアーティストの作品を一堂に集めている展覧会なんです。今回はプレスプレビューにお邪魔しました!

「ユーモア」とは、コミュニケーションにおける最も大切な感性のひとつ

ユーモアてん。(左:浅葉克己さんご本人。後ろでピンポン玉を渡しているのは佐藤卓さん)

館長の佐藤卓さんの挨拶では、「今回、浅葉克己さんにディレクターとして、まとめて頂いたのですが、たいへんまとまっていない(笑)そこがまたユーモア。いったいどうなるんだ!とこれほど思った展覧会はありません。それぐらい予想を裏切る会場となっております。」と、会場が大爆笑に包まれながらのスタートでした。

ユーモアてん。

浅葉さんにとって「ユーモア」とは、コミュニケーションにおける最も大切な感性のひとつなのだそう。「最近、世の中に笑いが少なくなってきた気がする。本気で笑うことが…」とも おっしゃっていたのですが、この展覧会を観ていると、こんなユーモアもあったんだ!と、自分の中のユーモア領域がとても広がった気分になります。

国内外から30組以上のクリエイターが参加!

ユーモアてん。

国内外からたくさんのクリエイターが参加しているのですが、どの作品も本当にユニークなものばかり。膨大な量のユーモラスな作品たちの中でも、ついついクスクスッとなってしまったのが、福田繁雄さんの作品です。

ユーモアてん。(左より:福田繁雄「出る釘になれ(制作年不詳)、歪んだ角度の便箋(制作年不詳)、環境汚染(1973年)」

ユーモアてん。(左より:福田繁雄「招き猫〈アトム〉1993年、タイガースのだるま(制作年不詳)、招き猫〈逆さ絵〉とにかく今年も七ころび八おき(制作年不詳)」)

ユーモアてん。(福田繁雄「ネテレビ」1984年)

ホント、どれも面白くて、それでいてカッコいい!30年近く前の作品もあるのですが、それを感じさせないぐらい新鮮さを感じました。これ以外にも見る角度によって驚かされるトリックアートなど、まだまだ他にもあるので、お見逃しなく。

ユーモアてん。(川上典李子出展作品:鈴木康広「ルーペの節穴」(中央) 2017年)

箱庭でも以前紹介した「ファスナーの船」の鈴木康広さんの作品も3点ありました。日常の中にあるモノに、鈴木さんの視点というスパイスが混じってユーモアが生まれてる感じが、なんだか癒しを覚えます。

ユーモアてん。(和田誠「似顔絵」1969-2016年)

こちらは、和田誠さんの描いた似顔絵。どれもほっこりしつつ、クスッとなれて楽しい空間でした。

ユーモアてん。(日比野克彦「種は船 明後日丸(再制作)」2019年/オリジナル:2007年)

ダンボールを使った作品で有名な日比野克彦さんのとても大きなこの作品。会場の中でも存在感がすごい。実は、浅葉さんが審査員として参加していたコンペで、当時まだ無名だった日比野さんを発掘したのだとか。

ユーモアてん。(早川祐太「i am you」2013年)

こちらは、入口に入ってすぐにある早川祐太さんの彫刻の作品。紐につるされて展示されているのですが、なんとも言えないポテッとしたフォルムと、彫刻だから硬いはずなのに、今にもとろけて落ちそうで落ちないドキドキ感がたまらない。中の会場にも作品が3点展示されているので、そちらも要チェックです。

映像作品も多数展示!

ユーモアてん。(クリヨウジ(久里洋二)「11PM 久里洋二のミニミニアニメーション」1962-1982年)

ユーモアてん。(クリヨウジ(久里洋二)「部屋」1967年)

作品の中には、映像作品も多数展示されています。現在90歳で、今なお現役で活動しているクリヨウジ(久里洋二)さんのアニメーション作品は、どれもちょっと刺激的でおもしろく、ついつい続きが気になってしまいました。

ユーモアてん。(中村至男「ROLLING BOY」2017年)

こちらの映像作品は、実はとても小さいんです。しかも会場の隅っこに展示されていて、一瞬気づかないぐらいのコンパクトさに、自分だけが見つけることが出来たような気分になって、ニヤニヤしました。どこにあるかは、ぜひ会場で発見してみてくださいね。

浅葉さんと言えば、卓球!卓球にちなんだ作品も多数。

ユーモアてん。(「ASABA」とロゴの入った卓球ボールがカワイイ!)

浅葉さんは、アートディレクター歴だけでなく、書道歴や卓球歴もとても長いことで有名。プレスプレビューでは、参加者にロゴ入りの卓球ボールを実際に打ってプレゼントする一幕もありました。

ユーモアてん。(ダミアン・プーラン「Disruptive Thought」2019年)

そして、卓球にちなんだ作品もいくつか展示されているのがとても印象的なんです。青と黒のストライプの中に白い円がたくさんあるので、どこに打ったらいいか迷う卓球台があったり、

ユーモアてん。(渡辺紘平「卓球ラケットスタンド」 2019年)

こちらの作品は、浅葉さんがメキシコに行った際、サボテンを見て、『これ、ラケットホルダーにいいんじゃないか』と思ったのがきっかけで、参加作家の渡辺紘平さんに作ってもらったものだそう。後ろに飾っているサボテンの写真と見比べると、確かにサボテンのように見えますよね。

ユーモアてん。

ユーモアてん。

そして浅葉さんは、雑誌「卓球王国」にて「ひとりピンポン外交」という連載を書かれています。現在189回まであるのですが、『よくそんなにも書くことあるね』と言われるんだとか。連載の一部も展示されているので、ぜひじっくり読んでみてください。

ユーモアてん。(クリヨウジ(久里洋二)「ファッション」1960年、「G線上の悲劇」1969年)

この懐かしいテレビに映るアニメーションの作品が置かれている台に注目です。下の方をよく見ると、なんと!

ユーモアてん。

ピンポン球で支えられているんですよ。驚きと笑いが同時に起こる感じが面白い。他にも、猫足になっている台などもあるので、作品だけでなく、展示の仕方も隅々までチェックするのをオススメします。

グラフィックデザインを通して人々を楽しませ続けてきた浅葉さんのユニークな頭の中を覗いているような気分になれる今回の展覧会。最近、笑いが足りていないな〜という人もそうでない人も、ぜひニヤニヤしに来てくださいね。

    ユーモアてん。/SENSE OF HUMOR

    会期:2019年3月15日(金)〜 2019年6月30日(日)
    会場:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー1&2
    開催時間:10:00 – 19:00(入場は18:30まで)
    休館日:火曜日(4月30日は開館)
    料金:一般 1,100円、大学生 800円、高校生 500円、中学生以下無料
    URL:http://www.2121designsight.jp/program/humor/