神楽坂と荻窪発!ちょっと違う観点で、ちょっと活動的に、ちょっと豊かになる“情報”をお届け★

箱庭 haconiwa|女子クリエーターのためのライフスタイル作りマガジン

女子クリエーターのためのライフスタイル作りマガジン

かんたんなのに、ほとんどの人がやっていないお店にファンをつくるウェブ発信の新ルール
ページトップへ

|第11回|鯨本 あつこ

2012.11.19
Clip to Evernote このエントリーをはてなブックマークに追加

メディア作りや情報発信といったジャンルだけではカテゴライズできない離島経済新聞社って!?

鯨本 あつこ

鯨本 あつこ (いさもと あつこ)

1982年、大分県日田市出身。
株式会社離島経済新聞社主宰。『離島経済新聞』『季刊リトケイ』編集長。編集者、イラストレーター、広告ディレクターとして、地方情報誌やビジネス誌の制作に携わった後、2010年にクリエイター仲間と離島経済新聞社を設立。離島以外の活動では編集レーベル「鯨本編緝室」として地域メディアやイベントの編集やプロデュースに携わる。趣味はお酒とコミュニケーションと考え事。


【LINK】
離島経済新聞社
FACEBOOK
Twitter @ritokei
鯨本編緝室FACEBOOK
Twitter @ATSUisamoto


【WORKS】

『季刊ritokei(リトケイ)』  01号《島を想う特集》 00号創刊準備号付き/離島経済新聞社
『季刊ritokei(リトケイ)』 01号《島を想う特集》 00号創刊準備号付き/離島経済新聞社
『季刊ritokei(リトケイ)vol.2』「働く島人」特集号/「日本全離島ポスター」ノベルティ付きパッケージ/離島経済新聞社
『季刊ritokei(リトケイ)vol.2』「働く島人」特集号/「日本全離島ポスター」ノベルティ付きパッケージ/離島経済新聞社
『季刊ritokei(リトケイ)vol.3』「島の遊び」特集号/「島の遊び体験!みんなで遊ぼうトントン闘牛相撲」ノベルティ付きパッケージ/離島経済新聞社
『季刊ritokei(リトケイ)vol.3』「島の遊び」特集号/「島の遊び体験!みんなで遊ぼうトントン闘牛相撲」ノベルティ付きパッケージ/離島経済新聞社
『季刊ritokei(リトケイ)vol.4』「島の音楽」特集号/「島島シール」ノベルティ付きパッケージ/離島経済新聞社
『季刊ritokei(リトケイ)vol.4』「島の音楽」特集号/「島島シール」ノベルティ付きパッケージ/離島経済新聞社

今回は、『モノコト採集』でもピックアップさせて頂きました『離島経済新聞(WEBサイト)』&『季刊リトケイ(タブロイド紙)』編集長の鯨本あつこさんが登場です。記事を書いたお松ことキュレーター松本の強い要望によりインタビューが実現しました!
お話を伺った場所は、オフィスのある『世田谷ものづくり学校』。ご存知の方も多いと思いますが、廃校となった中学校の跡地を「デザイン・建築・映像・食・アート・ファッション」など、さまざまな分野のクリエイターに教室を開放し、ワーキングスペースとして利用されているところです。素敵な場所でした~。
クラウドファンディングで資金を集めたり、ロハスデザイン大賞2012を受賞したり、2012年グッドデザイン賞を受賞したりと何かと話題の鯨本さん率いる離島経済新聞社(通称リトケイ)。成り立ちやビジョンなどは、各方面でのインタビューやリトケイのWEBサイトでしっかりと述べられているので、今回は、鯨本さんのパーソナルな部分にもフォーカスさせて頂きました~。
全3回で公開致します~★


箱庭(以下:h):創刊準備号を含めて5号発行される『季刊リトケイ』ですが、発売を重ねるごとに知名度がアップしていますね!

鯨本さん(以下:鯨):ありがとうございます。離島経済新聞社は今年10月で2年を迎えるのですが、最初の1年はWEB媒体の『離島経済新聞』だけを運営していて、ちょうど1年前に紙媒体の『季刊リトケイ』をつくりはじめました。WEB媒体だけを運営していたころも、「離島のメディア」というものがそもそも珍しかったので、いろいろな媒体に取り上げていただき、TwitterやFacebookを通じて、たくさんの島好きさんや島在住の方々と知り合ってきました。
リトケイをつくってきた流れのなかでは、なにより「ブランディング」を重要と考えていて、「ブランド」とはイコール「信頼」で、リトケイが対象としているのは小さな島なので、媒体をつくっていくにしても、まず「信頼」が重要で。それがないと情報も集められなかったからです。そう考えると、WEB媒体だけを運営していたころより『季刊リトケイ』を作りはじめてからのほうが、まわりからの信頼度は増した気がします。物理的な紙媒体を抱えるのはそんなに楽じゃないので、おそらく「あいつらは本気なようだ」という目で見てくれるようになったのかもしれません(笑)。
WEB媒体だけだと企画のお話ができなかった大手企業や行政の方ともお仕事の話をする機会が増えていますが、流れにのってきたのはまだここ半年くらいです。
私たちはもともと編集者とデザイナーだけのチームだったので、こと「営業」には弱く『季刊リトケイ』をつくった後に「どうやって売る?」なんて言っていたり・・・。ただ、半年前からは書店営業のプロにも仲間入りしていただいたので『季刊リトケイ』の流通はずいぶんよくなり、取り扱いいただける店舗もかなり増えました。
それにしても、ここに来るまでにはずいぶんと色んな方々にアドバイスをいただいていて、「売り方がわからないんです!!」と言いまくっており・・・。でも有り難いことに、そうやって騒いでいたことで、出版業界、流通業界、書店業界など、さまざまな業界の方に販売条件や流通方法など教えていただきました。


鯨本 あつこ

h:島と島好きな方が出会える場。「島本棚 島books」プロジェクトの反響もすごいですね!クラウドファンディング「READY FOR?」では、目標金額も達成されましたし...。きっかけは何だったんですか?

鯨:リトケイの目的はまず「島と島人のためになること」です。WEBの『離島経済新聞』も紙の『季刊リトケイ』も同じミッションのもと、アプローチをかえてつくっています。リトケイをつくりはじめたきっかけは「島の情報が探しにくい」ということだったんですが、それはWEBも紙も同じで『季刊リトケイ』の販売をはじめて気づいたのは「本屋さんで島情報を見つけにくい」ということでした。
 また『季刊リトケイ』はタブロイド紙そのものだと150円と大変安価なもので、そのくらいのお値段のものは書店にとっては取り扱いにくいらしく・・・。なので、ノベルティをつけて300円や500円のパッケージにしたりと工夫していたんですが、やはり「流通」にはいろいろな壁がある。でもそれを超えなければ島情報はいつまでたっても欲しい人にとどかないではないか?と言うことで試行錯誤していました。そんな時期に流通のことで相談していた業界の方に「書店に専用棚をつくるのは?」というアイデアをいただき、イイネ!と思ったんですが、とはいえどうやってつくろうかなと・・・。
たとえば旅行系、交通系の企業さんとタイアップして、スポンサー名のはいった棚を設置することが考えられましたが、リトケイはできるだけ中立性のある立場にいたいので、1社からだけのスポンサードで棚をつくることは考えにくく。リトケイが出しているのは『季刊リトケイ』だけですが、本屋さんのなかにはたくさんの「島の本」があるわけで、リトケイとしては島が好きな人が島情報と出逢えることが願いなので『季刊リトケイ』だけが売れても仕方なく、できれば版元さんのちがう「島の本」もならべられる棚にしたかったんです。
そうなると余計、企業スポンサードでは成り立たず、ではインターネット上にいる「島好きさん」に支援いただくクラウドファウンディングの仕組みを使ってみよう!と思ったわけです。ただ、スタートしてから気づいたんですが、島の方はネットが得意でない方もいるのでネットからだけの支援は親和性が低いかったかも?と、少し焦りましたが大変有り難いことに300名もの方にご支援をいただき、達成することができました。
『季刊リトケイ』の流通は、今のところ数百店舗程度のしっかり売ってくださるお店をつくることを目指しています。たとえば大手取り次ぎを通して数千店舗に数部ずつ届けることも可能ですが、各店に数部だけが届いてもリトケイのように小さな媒体は埋もれやすいですし、「島の本」がまとまっていなかったら、欲しい人がいても見つけること自体がむずかしいかもしれない。反対に「島の本あります」と分かっていたら、約1万2000店舗ある書店から「島Books」があるお店にわざわざ足を運んでくれるかもしれない。私たちのような小さなメディアは、できるだけ丁寧に販売してくださる書店に置いてもらうのが幸せで、丁寧に売ってもらうかわりに、WEBや紙やプロジェクトで話題をつくることで「島Books」のあるお店に足を運んでもらえるような宣伝や仕掛けがつくれたら理想だなと思っています。
『季刊リトケイ』を売る方法を探すなかで、各業界の方からは「本が売れなくなっている」「どうやって集客につなげるか」などの声を聞いて、島情報をつくっている版元さんや著者の方からも「どうやって売ったらいいか」とリトケイと同じ悩みを伺いました。リトケイがやっているのは島のことだけですが、小さなメディアを流通させるにはみんな同じ悩みをもっているので、「島Books」が悩みを解決するひとつのアイデアになったらなとも思っています。

つづく
世田谷ものづくり学校
世田谷ものづくり学校
〒154-0001
東京都世田谷区池尻 2-4-5
TEL 03-5481-9011
営業時間 11:00~19:00
http://setagaya-school.net/