CREATOR クリエイティブなヒト
21歳若手クリエイター 落合晴香さんインタビュー|イラストもグラフィックも手がける!現役大学生のエネルギー溢れる作品制作
今回お話を伺ったのは、新進気鋭のイラストレーター・落合晴香さんです。
落合さんは大分県出身、新潟県在住の現在21歳。現役の大学生でありながら、数々のクリエイターによるGIFs Award「THE GIFs」2017 優秀賞を受賞するなど、いま注目の若手イラストレーターです。
独特なドローイングタッチ、線と立体感、色彩感覚で構成されたポップでエキゾチックな雰囲気の漂う作品の数々が魅力的な落合さんの作品。
今回は、そんな落合さんならではの作品のこだわり、現在の活動から今後の展望まで、いろいろとお話を伺いました。
きっかけはZINEづくり。“切り貼り”から生まれる独特のドローイング
落合さんは現在21歳、視覚デザイン学科専攻の現役大学3年生です。在学しながらのイラストレーターとして活動についてお伺いしました。
箱庭:視覚デザイン学科専攻とのことですが、現在のイラストをはじめたきっかけは学校の授業が影響しているのでしょうか?
落合晴香さん(以下落合さん):授業の課題がきっかけではないんです。サークルとは違いますが、ZINEを作る学生の集まりがあり、大学1年生の時にそこでZINEを初めて作ったのがきっかけです。楽しいと思ってハマり、そこからグラフィックもどんどん作りました。今も突っ走って作っていて楽しいです!
写真左が初めて作ったというZINE。右は今年制作した新しいZINEだそう。
箱庭:素敵です!独特な色彩やタッチが魅力的ですが、作品づくりでのこだわりとかはあるのでしょうか?
落合さん:自分の色を出すのが好きで、まず自分が見て「好きだ」と感じるものを作る、というのを結構大切にしています。自分自身が超可愛い!と思える作品を作って、その上で見ている人が何かしら感情を動かしてもらえたらなぁって意識して作っています。結局自分がやりたいことを今やっているという感じですが(笑)。
箱庭:単純ですけど、それってすごく大切なことですよね。小さい頃から、イラストを描いていたのですか?
落合さん:幼い頃から切ったり貼ったり細かい作業をするのが好きで、その流れが今でも続いていると思います。
箱庭:作品も切り絵のように作っているのでしょうか?
落合さん:そうです。まずは画用紙いっぱいにバーッと絵を描くんですよ。そこから切って、使えそうなものを選別して、組み合わせながら制作して、写真を撮る。そしてパソコンでデータ化したのが完成品です。
こちらが切り貼りした原画。
そしてこちらが、データ化したものです。
特別に、制作途中の切り絵パーツも見せていただきました。この段階ですでにかわいいです…!
箱庭:立体的な作品がお好きなんですね。GIFアニメも作られていますが、GIFも立体的でしたね。
2017「うんめ〜」
落合さん:ベタッとしているよりかは、ちょっと立体感があるものが好きです。このGIFアニメにもモールやリボンなど使いました。なんか安っぽいものに魅力を感じちゃうんです(笑)。高級的なものより100均で揃えられるようななチープなものを使って作品づくりをするのが好きです。
箱庭:現在大学3年生ということですが、就職活動中でしょうか。
落合さん:そうですね。会社を探したり、広告制作会社のインターンに行ったりしています。
箱庭:落合さんならフリーのイラストレーターとしても活動していけそうですが、フリーで活動していくことは考えていないのでしょうか?
落合さん:イラストレーターという肩書きが自分に合っているかもまだわからないんです。今はイラストだけでなく自分が自主的に作りたいと思うものを楽しんでやっていますが、仕事は好きなことだけじゃなく、頼まれたことをやると思うんです。仕事は仕事としてやりたいし、好きなことは好きなように続けてきたいので、そういうのを視野に入れながら、どうしようか模索中です。
でも将来の夢はアートディレクター。グラフィックが好きなのでグラフィックを作りたい。そこを目指して頑張っていこうかなって思っています。
落合さんが学校の課題で作ったというグラフィック作品「プリン」。イラストだけでなく、グラフィックも素敵です!
箱庭:グラフィックデザイナー、アートディレクターとしての活動も楽しみです。
では最後に、今後やってみたいことを教えてください!
落合さん:グラフィックも好きなんですけど、パフォーマンスみたいなことも好きで(笑)。
温泉が有名な大分県出身なので、私自身温泉が大好き。友人でイラストレーターのnagai mamikoと大日本銭湯美術組合というコンビを組んでいます(笑)。昨年、大学のアートイベントでショウウィンドウの中に温泉の空間を作ったんです。空間も衣装も手作りして、そこで1日中過ごすというパフォーマンスをしました。それがとても楽しかったので、今後もそういった活動をしてみたいです!
箱庭:とってもおもしろそう〜!ぜひその活動もみてみたいです!
落合さん、ありがとうございました!
イラストだけにとどまらず、グラフィックやパフォーマンスなど、現役大学生だからこそのエネルギー溢れるパワフルな活動は、聞いていてどれもワクワクしました!今後の活動がとても楽しみです!
また、先日箱庭でご紹介した「届ける、乳酸菌てがみ舎」キャンペーンの第3弾となる箱庭監修の10月の便箋デザインを落合さんにお願いしました!
便箋デザインの制作裏話や、普段使っている画材など、今回のインタビューとはまた違った視点でお話を伺ったので、ぜひそのインタビュー記事も楽しみにしてくださいね〜!
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◆落合晴香
現役の大学生でありながら、2017年に開催された数々のクリエイターによるGIFs Award「THE GIFs」2017 優秀賞を受賞するなど、若い才能を発揮する。今年3月に東京・末広町のPARK GALLERYにて開催された初の個展「慰安旅行」では、異国の植物をモチーフとし、独特なドローイングタッチ、線と立体感、色彩感覚で構成されたポップでエキゾチックな雰囲気の漂う作品の数々が展示された。
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Twitter:@ochiainoharuka
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