アートやデザインを中心に、日常の中にあるクリエイティブなモノ・コトを発信しているhaconiwa編集部のメンバーが、それぞれ週替わりで注目のクリエイターを毎週1名ずつご紹介していく「WHO’S HOT？」のコーナー。
今回は、編集部のみさきが気になった、写真家のコムラマイさんをご紹介します。

コムラマイさんの作品

――プロフィールを教えてください

18才まで徳島で過ごし、関西学院大学の文学部に進学しました。就職を機に上京し、1年だけ広告制作会社に勤めましたがあっさり退職。現在はフリーランスのカメラマンをしつつ、横須賀にあるオルタナティブ古民家「飯島商店」に拠点を置き、写真家としての活動を広げています。

写真を本格的にはじめたのは会社を辞めてからです。それまではコンデジで、それもオートで撮っていたので、機材を揃えたりカメラについて勉強するところからスタートしました。

――どんな活動・作品づくりされていますか？
ヌード写真を撮影しています。生々しくセクシーなヌードではなく、肌のきめや、毛、ほくろ、しわ、傷にフォーカスした作品を制作しています。

昨年まではフルヌードで全身がよく見える写真が多かったのですが、だんだんと身体に近づき、画面いっぱいに肌のアップを撮影するようになりました。ヌードと並行して花や空にもカメラを向けています。人と人でないものを同じ目線で見つめることで気づく、類似点や魅力を重要視しています。

仕事では作家の作品撮り、演劇やライブの記録、アーティストのプロフィール写真など様々な依頼を引き受けています。

――創作活動の作品に対するこだわりを教えてください。

色の表現を大切にしています。特に肌の色は繊細で、光が少し変わると色合いは大きく変化します。綺麗に色を出すために、撮影時は光の強さや当て方を考えたり、編集で細かい部分の修正を行います。

また、効果的にトリミングをすることで、見慣れた肌や景色に新しい発見が生まれるように意識しています。どのように切り取るかによって写真のイメージが変わるため、時間をかけていいポイントを探します。撮影時には見えなかった細い毛や薄いしみ、小さな傷の存在に気がつくと優しい気持ちになります。

――展示やイベントなど、これからの活動予定を教えてください。

今年の10月頃に初めての写真集「come closer」を発売します。価格は税別5,000円、フルカラー64ページ、ほとんど未公開の新作で構成しました。印刷と装丁にもこだわった特別な写真集です。

それにあわせ、10月14日～22日に横須賀「飯島商店」で2年ぶり2度目の個展を開催します。そちらでも写真集を購入いただけるので、ぜひお越しください。

――今後やってみたいことがあれば、教えてください。

アクセサリーや下着など、肌と距離の近い商品の撮影に興味があります。あと、空を撮るのが好きなので仕事に生かせないかなと考えたりしています。今回をきっかけにコンスタントに写真集制作と展示をしていこうと思っていますので、どこかで見かけたら応援してくださると嬉しいです。