こんにちは。イラストレーターの辰巳菜穂です。
私は普段Googleストリートビューで世界中を旅し、風景を切り取って絵を描いています。
いつもは自分で景色を探しにいくのですが、この連載では箱庭読者の皆さんから「思い出に残る場所」や「ストリートビューで見つけた素敵な景色」を募集して描きたいと思っています。

第10回目は特別編として箱庭編集部の秋山さんからのリクエストでお届けしたいと思います。

レトロな街並みが残るカナダ・バンクーバー「ガスタウン」

秋山さんにご紹介いただいたのはカナダ・バンクーバー「ガスタウン」です！
どんな所なのでしょうか。

私が人生で初めて行った海外が、中学生の時に訪れたカナダのバンクーバーでした。初めて見る海外の街はとても新鮮で、いろんな日本との違いに感激したのを覚えています。
一番印象に残っているのは、バンクーバーの市街地の街灯の色が、エリアで異なること。ほとんどは、落ち着いた色合いの建物と街路樹の緑が美しい街並みにマッチする「グリーン」なんですが、原色が多く使われるチャイナタウンのエリアに入ると、街灯も「赤」になるんです。
日本でも商店街やエリアごとに街灯や道を揃えているところもあると思いますが、よりトーンが揃った街並みはとても美しく見えて、こういう街づくりって素敵だな〜と中学生ながらに思ったのです。
実は、その旅の目的は私が住んでいた街とバンクーバーとの国際交流ということで、学校訪問やホームステイがメインであまり街を観光した記憶はないのですが（笑）。
大人になった今、また改めて生まれて初めていった海外の街に訪れて見たいな〜との思いを込めて、バンクーバー発祥の地とも呼ばれ、レトロな街並みが残る「ガスタウン」を応募させていただきます。

早速、ストリートビューでガスタウンへ行ってみましょう！


ここがバンクーバーが発展するきっかけとなった街なのですね。ちょっとお散歩してみましょう。

街灯のデザインと赤い石畳の道がレトロでかわいいです。この街灯のランプの色が地域によって異なるのですね。面白いです。そういう街って他にあるのでしょうか？

そして歩いていて気になったのが「蒸気時計」というもの。この通りの角にありました。

蒸気がでています。調べたら、蒸気を動力として動く時計で15分毎に笛が鳴るのだそうです。秋山さんはこちらの時計もやはり見に行かれたのでしょうか？どんな音なのか、今度会ったら聞いてみたいと思います。
この蒸気時計がとても気に入ったので、こちらの構図で描いてみようと思います！

しかし、ちょっと光が欲しいので左上のタイムスリップが出来るボタンから過去の景色へジャンプしてみました。昔は角のお店が蒸気時計のお土産屋さんだったのですね。

まずはスケッチをしてみます。やはり街灯は入れたいところです。

次に下描きをしていきます。

次に色をつけていきます。今回はちょっとのびのびと描いてみたいので、太い筆で描き込んでいきました。

全体をざくざくと描いたので、細かい所がより際だって良い感じになりそうです。

完成した作品はこちらです。

普段は街中を描くことはあまりないのですが、色んな場所を教えていただくことで自分の絵に新たな味を発見できたりして、とても楽しいです。
秋山さん、素敵な思い出の場所を教えて下さりありがとうございました！

このコーナーでは、描いて欲しい「思い出の場所や素敵なスポット」を募集します！

このコーナーでは、皆さまからのリクエストを募集しています。思い出のエピソードってないのだけど・・・という方も、ストリートビューを見ていたら「こんな素敵な場所があった！」や「この国、地域を描いて欲しい」などのリクエストでもOKです！
こちらのフォームより、お名前（ペンネーム）、メールアドレス、スポットのURLまたは地図座標にエピソードや私への質問などを添えてご応募下さい。月にお一人の「ストリートビュー」を選んで絵を描かせて頂きます。
採用された方には、完成した絵のA4サイズ高解像度データをプレゼントいたします。ご自宅のプリンタやコンビニ出力などをご利用頂ければ、お部屋に飾って頂けます。たくさんのご応募お待ちしております！