こんにちは。イラストレーターの辰巳菜穂です。
私は普段Googleストリートビューで世界中を旅し、風景を切り取って絵を描いています。
いつもは自分で景色を探しにいくのですが、この連載では箱庭読者の皆さんから「思い出に残る場所」や「ストリートビューで見つけた素敵な景色」を募集して描きたいと思っています。
第11回目は、りえさんからのリクエストでお届けしたいと思います。

古き良き時代の名残が残るキューバの古都「トリニダード」

りえさんにご紹介いただいたのはキューバの古都「トリニダード」です。
キューバは実際に行ってみたい場所の一つなので楽しみです。トリニダードとはどんな場所なのでしょうか。

「キューバの古都であり、世界遺産に登録されたトリニダードは、2年前に旅行で訪れました。カラフルな街並みに、石畳の道、陽気な人々とクラシックカー。世界中どこの都市とも違う空気感。ひと昔前にタイムスリップしたような感覚。世界遺産の街と聞き、賑やかな場所を想像していたのですが、トリニダードは古き良き時代の名残が残る街で、足を踏み入れた瞬間から好きになりました。今でも忘れられない素敵な街トリニダードをぜひ描いてもらえたら嬉しいです。」

では早速、ストリートビューでトリニダードへ行ってみましょう！

いかにもゆったりと時が流れていそうな雰囲気ですね。

反対側を見てみます。こういうカラフルな壁って、住む人のセンスで色を決めているのでしょうか。たくさん色があるのに風景としての調和が取れていますよね。こういう場所だと色合いまで忠実に絵に取り入れたくなります。

まずはスケッチをしてみます。なんとなく、手元にあったリーガルパッドに。

次に下描きをしていきます。

次に色をつけていきます。こちらは空に使った絵の具です。ちょっとくすんだ青が好きなので、黄色みのあるグレーを足しています。青系だけだと、生々しすぎておしゃれな感じが出ないのです。

途中まで描いた段階で、「なんかイマイチだな…」と感じるものは最終的にとても良く仕上がり、「めっちゃいい！」ってテンション高めに描いているものって、全然ダメだったりします。なんなんでしょうね。

このくらい細かい部分まで描き、影をつけると「あーよかった、いい絵になりそうだ」とようやく安心できます。

完成した絵はこちらです。

雲を描くことで暑くて空気がきれいな清々しい場所の雰囲気が出ますね。
りえさん、素敵なリクエストをありがとうございました！

このコーナーでは、描いて欲しい「思い出の場所や素敵なスポット」を募集します！

このコーナーでは、皆さまからのリクエストを募集しています。思い出のエピソードってないのだけど・・・という方も、ストリートビューを見ていたら「こんな素敵な場所があった！」や「この国、地域を描いて欲しい」などのリクエストでもOKです！
こちらのフォームより、お名前（ペンネーム）、メールアドレス、スポットのURLまたは地図座標にエピソードや私への質問などを添えてご応募下さい。月にお一人の「ストリートビュー」を選んで絵を描かせて頂きます。
採用された方には、完成した絵のA4サイズ高解像度データをプレゼントいたします。ご自宅のプリンタやコンビニ出力などをご利用頂ければ、お部屋に飾って頂けます。たくさんのご応募お待ちしております！