CREATOR クリエイティブなヒト
温泉街で暮らすうつわ作家 椎猫のコラム「白魚さんの日常」vol.4

こんばんは。椎猫白魚(しいねしらうお)です。数年前から、縁もゆかりも無かった佐賀県の嬉野温泉で有名な街へ移り住み、うつわなどを作っています。
このコラムでお届けするのは、縁もゆかりもない地方の街で暮らす作家の日々です。作る人にとって制作環境やその周辺のことはとても重要だと思っていて、都市や地元とは違う、知らない地方で暮らす作家の日々の生活ってこんな感じなんだなぁ〜と感じてもらえたら嬉しいです。
今回の内容は、”花瓶を持って散歩”です。半年ぐらい前から散歩にハマっているのですが、散歩の魅力ってただただ目的なく歩くことにあると思うのです。今回は最近作った小さな花瓶を片手に持って、近所の裏山を散歩してみたいと思います。
この辺りは佐賀県嬉野市にある塩田という地域で、畑や昔ながらの町並みが広がっていたりします。自分が住んでいる嬉野温泉街の自宅からは車で15分ぐらいのところです。
今回の散歩のお供は、白玉くんのフラワーベースです。最近はよく花瓶に顔を描いたりしているのですが、釉薬の溶け具合で表情が変わったりするので面白いです。
さて、良い天気。たまに広々とした大地に立つと気持ちが軽くなりますね。最高です。この日はまだ秋の始まりだったので、パーカーを羽織るだけでも暖かくて過ごしやすいな。この記事がアップされるころはきっとこの辺りは極寒です。
野生なのか植えたのか分からいなけど、裏山に食べられる実がなる木が生えていたら良いですよね。
今回お邪魔した裏山は、会社員を辞めて農業を初めた知り合いの方の畑で、色々な野菜や無農薬のお米などを作ったりしています。
でかいな水瓶!?この辺りでは、日用品や食器などをやきもので作る窯元が沢山あったみたいです。昔は近くの山で土を取ってきて、1mを超える水瓶なども作ったりしていたみたい。今では作っている人はいないそうですが、こんな大きいな瓶をどんな風に作っていたか見てみたかったですね。
ちなみに、この周辺はお茶栽培も有名で色がきれいな美味しいお茶が日々飲めるのですが、お茶の木ってツバキ科の植物と知ったときは少しびっくり。お茶の木も寒くなると、ツバキの花によく似た直径3cm程の小さな白色の花が咲くそう。
なんかこんな和菓子あったよな。面白い形。こんな和菓子を作っている人もこんな感じで空を眺めていたのかな。
今回の散歩はこんな感じおしまい。貰った柚子とすすきを乗せた白玉くん。もうすでにキッチンは体感5℃です。盆地の冬は厳しい〜!!温泉でも入りに行きたい気分です。それではまた〜
イラスト:daimonhikari @daimonhikari
椎猫白魚 / 器作家
東京生まれ、長崎育ち。佐賀のとある温泉街でうつわを作っています。植物にまつわる器や食器など。最近は地元の作家とお土産作りをしたり、リバーサイドハウスの準備をしている。「ハマ」2019/RIVER SIDE HOUSE (by Ryokan Oomuraya)、「嬉野に越して来た大門と中村と生まれも育ちもここの宮崎がやる展示」2019/旅館大村屋 湯上り文庫など。
ウェブサイト:https://siineshirauo.thebase.in/
Instagram:https://www.instagram.com/shiineshirauo/
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