CREATOR クリエイティブなヒト
忠地七緒の「写真家が一冊の“何か”をつくるまで」vol.7

こんにちは、フォトグラファー/ライターの忠地七緒(ただちなお)です。昨夏から制作をスタートしたマガジン『あわい』の完成がいよいよ目前となっています。表紙はこんな感じ。“あわい”感があって素晴らしいなあ。
そして今日から先行予約を開始しました!詳細は末尾に譲るとして、今回は『あわい』制作の伴走者となってくれた大切な3人をご紹介します。
制作パートナー選びもていねいに
『あわい』は私が企画・写真・文・編集を担っていますが、紙媒体を世に出すにはそれらを誌面に落とし込むデザイナーと印刷・製本会社の存在が必要不可欠です。どんなにいい写真を撮って、文を書いたとしても、アウトプットによっては台無しになることも…。
その影響力が大きいのは言うまでもなく、またチームになって作っていくことを大事にしたいと思っていました。一人で思いつくことには限りがあり、さまざまな人のアイデアを組み合わせることで『あわい』をより面白いものにできると考えていたからです。
二面性を表現してくれそう!
今回デザインをお願いしたのは平崎絵理さんです。事前の面識はなく、なんとなくInstagramでフォローしあっていた間柄でしたが「『あわい』のデザインをお願いするなら平崎さんしかいない」と会う前から確信していた気がします。
さまざまなアイドルの写真集やCDジャケットなどを手がけており、一見とても爽やかでかわいい雰囲気のデザインなのですが、時折“影”を感じて。一緒に作れたらいい化学反応が起きそうな予感がしました。
昨秋、まずはご相談してみようとHPから連絡したところ、その日中にご返信をいただいて。カフェで私のやりたいことをどばーっとお伝えし、一つひとつをしっかり受け止めてくださり、ご一緒いただけることになりました。
平崎さんは私が想定する誌面イメージをいつも越えてきてくれたのが印象的です。新たなページデザインを見る度に「そうそう、これこれ!」と心ときめいていました。どのページも最高ですが、特に注目してほしいのは表紙です。
印刷・製本で大切なのは人の心

印刷・製本は篠原紙工さんにお願いしました(haconiwaでも以前取り上げられていますね)。『あわい』の印刷・製本はなるべく家の近くで、かつ『あわい』の取り組みを楽しんでくれる所にお願いしたいと考えていました。
というのも、今住んでいる清澄白河は印刷・製本会社が非常に多く、遠く離れた場所ではなくせっかくなら地元で作りたいと思ったのです。ただ『あわい』にぴったりくる会社を見つけられず…。清澄白河の友人デザイナー岡部春香さんに相談したところ、同じ江東区内の篠原紙工さんを紹介してもらえました。
篠原紙工さんは写真家・川島小鳥さんの写真集『明星』や、ブックデザイナー・祖父江慎さんが生み出した『いいかげん折り』など個性的な製本に挑戦している会社。そのアイデアや技術力は業界内でも注目されています。
私が一番惹かれたのは制作に対する姿でした。初回打ち合わせ時、緊張しながら急いで仕様を詰めようとした私に「まずはお互い自己紹介しましょう。寄り添ってものづくりをしたいので」と語りかけてくれて。「制作の根底には“想い”があることを理解してくれる会社だ。ここにお願いすれば『あわい』はいいものになる」と思えたのです。

知識のあまりない私に対してさまざまな紙・製本を提案してくださり、幅広いバリエーションの中からこれぞ!というチョイスができました。最後まで寄り添ってくれた篠原紙工の篠原さん・小原さんがいたから『あわい』は自信持って世に出せます。
先行予約販売がはじまりました
そんな皆さんと制作した『あわい』。本日から先行予約がスタートしました。vol.1は「あわいを生きよう」をテーマにあわいを感じる3名を写真と文でご紹介しています。
【Contents】
・残暑のセレナーデ/麻佑
・あわいな人/佐藤満春(芸人・放送作家)
・弱く、やさしく、美しく/古川誠(メトロミニッツ編集長)
・女と母のはざま/忠地七緒(フォトグラファー/ライター)
先行予約分はhaconiwaで執筆してきた連載とは別で、1年間の制作日誌(どろくさい要素多め。笑)をおまけとしてお付けします。この記事を楽しんでくださった方は、より深く面白がっていただけるはず。
先行予約は本日6月15日から6月30日まで。購入の詳細は私のウェブショップをチェックしてみてください。誌面に登場する人の想いや生き方にふれることで、皆さん、そして世の中に“あわい”が広がっていきますように。
●プロフィール
忠地七緒 フォトグラファー/ライター
編集者を経て、雑誌・Webを中心にアイドル、暮らし、ローカルなど撮影。インタビュー執筆も行うことで写真・文章両面から立体的に引き出す独自のアプローチが評判。
Instagram:@naotadachi
WEB:https://naotadachi.com/
note:https://note.com/naotadachi
忠地七緒の「写真家が一冊の“何か”をつくるまで」
これまでの連載はこちらから
NEWS 最新記事
PICK UP
注目記事
EXHIBITION
いまオススメの展示・イベント