DESIGN クリエイティブなモノ・コト
広げると立体的なジオラマが現れるしかけ絵本「360°BOOK」
一級建築士のアイデアと、職人さんの技術によって生まれた斬新な絵本
こんにちは!箱庭キュレーターのサキです。
しかけ絵本の代表ともいえるポップアップブック!
ページをめくると二次元を超えた世界が広がっていてとっても楽しいですよね。
今回は、従来のポップアップブックとはまた違った方法で三次元の世界を楽しむことができる全く新しい形のしかけ絵本「360°BOOK」をご紹介したいと思います。
「360°BOOK」は360°ぐるっと開くことで、立体的なジオラマが現れます。
片手におさまるほどの小さな絵本の中にあるモチーフはどれも繊細にカットされており、色んな角度から覗き込みたくなります。
この絵本、機械で作られているのと思いきや、精密機器のフィルムの基板やスマートフォンに内蔵されているCCDカメラなどのプレス加工をしている会社の技術を応用して型抜きをするなど、そのほとんどの工程が職人さんたちによって手作業で行われているそう!
繊細なモチーフを正確に再現しているのは、さすが日本の職人さんといったところ。
「360°BOOK富士山」を近くで見てみると、丁寧に配置された鶴や雲のモチーフが遠近感を演出し、立体感をより感じられます。
光の当て方で違った表情を見られるので、それもこの本の楽しみ方の一つ。
こちらはおとぎ話の「360°BOOK白雪姫」。
登場人物が順に現れ、色の移り変わりからもストーリーを感じられるつくりが素敵です。
「360°BOOK」は、ドイツ生まれの一級建築士である大野有資さんの作品で、3Dプリンターなどのデジタル工作機器を利用できるものづくりカフェFabCafeが開催しているコンテストYouFabの2012年大会で、グランプリに選ばれたことをキッカケに注目を集めました。
受賞作品はレーザーカッターを使用して製作したそうですが、レーザーカッターは工数やコストがかかり量産に向かないため商品化は難しいかと思われていました。
しかし出版元の青幻舎の担当者さんが何十社も当たって現在の会社と出会い、レーザーカッターではない方法での商品化が実現したそうです!
日本の職人技を駆使した「360°BOOK」は外国の方に贈りたい逸品ですね!
パッケージもポップでかわいいのでギフトにもオススメです。
360°BOOK
360°BOOK 富士山 Mount FUJI
定価:本体2,500円+税
360°BOOK 白雪姫 SNOW WHITE
定価:本体2,500円+税