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いま、まさに建設中の「富山県美術館」をプレ体験してきました。

こんにちは!富山在住のSUZUKIです。
昨年3月に北陸新幹線が開通し、富山駅周辺も整備されて少しずつ景色が変化してきています。
そして今回は、今まさに建設中の「富山県美術館」について書いていきますね。

現在、富山市の中心部に近い城南公園の一角には「富山県立近代美術館」があり、
1981年の開館以来、富山を代表する文化施設として多くの人々に親しまれていますが、
耐震性や消火設備の問題等を受け、世界一美しいスタバがあることで有名な富岩運河環水公園西地区へ
新築移転をし「富山県美術館」として生まれ変わることとなりました。

新しい「富山県美術館」はどんな美術館?

・設計は建築家の内藤廣さん
三重県にある「海の博物館」などの代表作を持つ著名な建築家。
富山県内では他にもリバーリトーリート雅楽倶などを手がけていらっしゃいます。

・立山連峰が一望できる!
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そして私がいちばんにお伝えしたいのが、山が見える美術館であるということ。
街中にありながら山が見える。そんな美術館、なかなか無いと思いませんか?
ただ、天気によります(笑)天気が良ければ、写真のような景色が見えますよ〜

・屋上には楽しい遊具がたくさん!
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美術館の屋上は、デザイナーの佐藤卓さんが全体のデザイン監修と遊具のデザインを担当。
芝生の屋上には「ぼこぼこ」などのオノマトペ(擬態語/擬音語)をテーマとした遊具が並ぶ予定です。
中でも大きな風船のようなトランポリンのような「ふわふわ」が気持ち良さそうで、気になっています!
遊具の使用には年齢(体重?)制限はあるようですが、とっても楽しみですよね〜
テイクアウトで珈琲を買って立山連峰を見ながらのんびりしたり、と色々な楽しみ方ができそうです。

他にもポスターや椅子の展示室、ワークショップが行われるアトリエなど、
特徴的な空間が色々とあるそうなのですが、詳しくは来年2017年の完成時に改めてレポートさせてください!

着々と工事が進む中、新しい美術館を体験できるイベントが!

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そこで、3月19日(土)に行われた、内藤廣さんを交えての現場見学会を取材してきました!
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今回のイベントは、建設現場の敷地内にある仮設の建物(現場事務所と呼ばれます)で開催されました。
まさにこの美術館の設計に携わっている人、美術館を建てている人が仕事をしている場所です。
壁一面に貼られた図面の前で、内藤さんが設計のコンセプトについてお話をしてくださいました。

「まず、敷地を見に来たときに、立山連峰の見え方が素晴らしいと思った」
「広々とした空や景色を取り込む外観を考えた」

そして理想の美術館像や、美術館のあり方とは?

「良い美術館というのは、地域の人に愛される美術館。建って完成ではなく、ずっと続く場所になってほしい」
「建物は主張しなくていい。それよりもここでの体験や景色が印象に残ればいい」

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図面を見ながら解説中。
各展示室と、その真ん中に1本まっすぐに通る通路。
「ここはとても気持ちのよい場所になると思う」と内藤さん。



ときおり模型が登場します。
「実は屋上の芝生を整備するのはとても大変」
芝生の維持には水が必要ですが、貴重な美術品を所蔵する美術館は水漏れや雨漏りは厳禁。
現場の担当者と相談を重ね、いつも以上に厳重な構造にしたというお話も。


そしてこれは館内の展示室を区切る壁なのですが、地元の素材である立山杉を使用し特注で作られたのだそう。
その他にも建物の外壁にはアルミ(富山では金属加工も有名)のパネルを用いることで、
時間や天気によって変化する空の色を映す建物になるなど、随所に見所が散りばめられています。
日によっていろいろな表情を見せる美術館、と聞くと何度でも行ってみたくなります。

トークの後はいよいよ建設現場の見学です!
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写真だといまいち大きさが伝わりませんが、、、巨大な骨組みが組み上げられています。
街中で個人の住宅を建てているところは見たことがありますが、
このような現場に立ち入ることは初めてだったので、そのスケールの大きさに感動しきり。
建物を支えるフレームの構造がとてもかっこよく、工事が進んで隠れてしまうのがもったいないくらいです。



現場の担当者の方も加わり、工事の進行状況や実際に建てる側としての難しさなどを説明してくださいました。


ちなみに見学時には安全のため、全員ヘルメットを被りました。社会科見学みたいで楽しいですね〜
イベントには建築に興味のある県内の高校生も参加されていました。
初めての光景に、みなさん目を輝かせていました!
このような体験を機に、建築やデザインを志す人が増えていくと嬉しいなあ。

今回ご紹介した画像は3月19日(土)現在のものです。
これからもどんどん工事が進んでいきますが、
その様子は富山県美術館のFacebookページから見ることができますよ〜
建物自体の完成は2016年12月中旬、開館は2017年になるそうですが、今から楽しみでなりません。
登山とアートが好きな私にとっては、立山登山と富山県美術館をセットにした新しい観光プランが確立されると信じています。(というよりも、自ら企画して発信していこうと思っています♪)

また現在、D&DEPARTMENT TOYAMAにて関連イベントが開催されています。
富山駅から徒歩10分ほどで行くことができますので、富山へご旅行の際にはぜひ足をお運びください。

「ボクとアナタのありえない美術館」展

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場所:D&DEPARTMENT TOYAMA
〒930-0006 富山県富山市新総曲輪4-18 富山県民会館1F
TEL 076-471-7791
日時:2016年04月14日(木) – 2016年06月19日(日) 10:00〜19:00
入場:無料
内容:富山県美術館の模型、設計のプロセス等の展示
主催:D&DEPARTMENT TOYAMA