DESIGN クリエイティブなモノ・コト
日本でもオシャレなAirbnbが増えてます!Airbnbお部屋拝見。
海外の人から愛されるAirbnbを続々と生み出す秘訣も聞いてきました。
こんにちは、箱庭の森です。
昨日まで全2回でお届けした、インテリアスタイリストさかのまどかさんのインタビュー。(インタビュー前編、インタビュー後編)
インタビューは、実際にさかのさんがスタイリングしたAirbnb(エアービーアンドビー)で実施しました。お邪魔したお部屋は、本当にとってもお洒落!
私が想像していたAirbnbは、おうちの中で余っている殺風景なお部屋を貸すというイメージだったんですが、
どうしてこんなお洒落なAirbnbをつくろうと思ったの!?
そこで今回は、さかのさんスタイリングのお部屋拝見をしながら、ホストである菊池さんご夫妻にAirbnbに込めた想いを聞いてきました。
Airbnbは気になっていたけどまだ利用したことがないという人も、Airbnbホストに興味があるという人も、ぜひ読んでみてくださいね。
まずはAirbnbについておさらい。
箱庭では、2013年に一度ご紹介したことがあるんですが、まずはAirbnbについて簡単におさらいしましょう!
「暮らすように旅をする」がコンセプトのAirbnbは、世界中のユニークな空き部屋をネットや携帯で掲載・検索・予約できる信頼のコミュニティ主導型マーケットプレイスです。
2008年8月にアメリカで創業し、急速に拡大したAirbnb。現在では世界192カ国、35,000都市に約60万件の登録物件があり、毎晩50万人が世界中でAirbnbを使って旅行しているんだそうです。
昨年11月にAirbnb japanが公表した調査によると、日本国内の物件数は既に2万を超えており、年間のゲスト数は52万人を超えているとのこと。ちなみに、ホストの職種はアート・デザイン・クリエイティブサービスが16%と最も高いということで、これからお洒落なAirbnbがますます増えていきそうな予感です。
さかのさんがスタイリングしたお部屋にお邪魔しました!
今回はさかのさんがスタイリングしたお部屋を3つ、見せていただきました。
さかのさんがスタイリングしたお部屋は、それぞれに架空の住人設定があって、その設定に基づいてお部屋をスタイリングされています。
それは、「その人となりがわかったお部屋の方が面白い。」という理由から。お友達の家に遊びに行っている感覚を味わえます。
airbnb fashionista’s room
こちらのお部屋は、東京の三軒茶屋にあるお部屋ということもあり、fashionが好きな大人の女性のお部屋をイメージしたんだそうです。
大胆な色遣いのラグやグラフィック(アンティークポスター)を配し、黒でエッジの効いたデザインの家具をアクセントにしています。
ベッドルームは、ピンクとグレーの色使いが女性らしく優しい雰囲気。
ドライフラワーと羽、アンティークフレームでコラージュされたアートウォールです。
Airbnb Hand Craft Home
池袋にある一戸建ての住居をairbnbとしてインテリアスタイリングしたお部屋。
1Fはダイニング、2Fはベッドルームになっています。女性クリエイターのおうちをイメージしているんだそうです。
クリエイターのおうちというだけあって、hand craftのものがたくさんあり、オリジナリティ溢れるお部屋になっています。
クリエイターといっても、日本というよりも海外クリエイターのお部屋という印象ですよね。
ダイニングにもヴィンテージの椅子がいくつも並びます。
こういうお部屋に泊まって、自分のおうちのスタイリングの参考にするのもいいですね~。
airbnb urban shed house
最後はこちら。六本木にあるメゾネットでロフトと個性的な屋根のあるお部屋をAirbnbとしてスタイリング。
“都会にいながら自然と暮らす”というテーマがあるんだそうです。
窓上の壁と天井に向けてのデコレーションが、ここ日本ですか?と聞きたくなるお部屋です。
ベッドルームはそんなに装飾は多くないんだけど、配置されている家具や照明がポイントになっていて、落ち着きもありながらアートなお部屋になっています。
どうしてこんなお洒落なAirbnbをつくろうと思ったの?ホストの方にお話を聞いてきました。
さかのさんがスタイリングしたAirbnbは、どのお部屋も海外の方から高い評価をいただくんだそうです。
今回、さかのさんがスタイリングしたお部屋のホストをしている菊池さんご夫妻に、どうしてこういったお洒落なAirbnbをつくろうと思ったのか、お話を聞いてきました。
(ホストの菊池さんご夫妻)
もともと建築のお仕事をしていたという菊池さん。Airbnbのはじまりは、ひょんなことがきっかけでした。
菊池さん(以下:菊):「板橋区の高島平に女性のパワーがみなぎるような婚活マンションをつくりたいということで、リビングのど真ん中にお風呂があって、ポールダンスができるというマンションをつくったんです。そしたら、みんな『リビングの真ん中にお風呂!?』ってビビってしまって、買い手も借り手もつかなくて、そのまま半年くらい経過しました(笑)。その後、ウォールストーリートジャーナルの日本記者の人が婚活マンションを面白いと言ってくれて、お部屋が1面に掲載されることになったんです。そしたら、その掲載を見たニューヨークのモデルさんから、『東京に行く機会があるから、あなたの部屋に泊まりたい』と連絡がきました。その時は、Airbnbもやっていないんですよ!立地の関係で、結局泊まらないことになったんですけど、わざわざアメリカのモデルが連絡してくるなんて、Airbnbに登録したらどうなんだろう?って思ったのが、はじまりです。」
それが、ちょうどAirbnbの日本語版ができた頃だったんだそう。
Airbnbに登録してみると、毎日10件くらいの問い合わせがくる、かなりの人気物件になったんだとか。
菊:「お部屋に入った瞬間に『Wow!Excellent!』と、強烈に喜んでくれるんですよね。すごい、すごいって言われて。それが嬉しかったんです。」
日本でAirbnbがはじまったころは、私が想像していたように、まだ空き部屋の一室を貸しているという物件が多かったようですが、菊池さんはそういうお部屋ではなくて、お洒落で本当にいいと思えるお部屋をつくっていこうと思ったんだそうです。
菊:「日本に来た海外の人たちが、最高だったと思ってもらえるような、どこの国のAirbnbよりも良かったと言ってくれるものをつくりたいと思ってやっています。
あと、最近はスペシャリティーコーヒーとかも流行っていると思うんですけど、インテリアとか住宅に関しても、そういう風に“いいものを見る目を養う”段階に僕は来ていると思っているんです。たとえば、職人がつくった良い茶室は、500年経っても廃れない。手軽につくって捨てられるんじゃなくて、ちゃんとした本物の家具で、本物のインテリアをつくってあげたら、それはやっぱり人に伝わるし、そういうものづくりに触れることで心が豊かになると思います。」
海外からくるお客様を楽しませたいという想いと、これまでずっと建築のお仕事をしてきた菊池さんだからこその住まいに対する想い。
そういった想いがあってつくられたAirbnbだからこそ、みんなに愛されるお部屋になっているんだと感じました。
そして、Airbnbをはじめてからは、世界中に友達が増えたようだと話す菊池さん。
ホストとしての楽しさとは!?
菊:「いろんな国の方とコミュニケーションができるのは、本当に楽しいですね。もちろん全てのゲストとお会いするわけではないんですけど、『宿泊する日が旦那の誕生日なんですけど、サプライズケーキでお祝いしたいので、用意できますか?』というお問い合わせがあって、一緒にお祝いをしたり、毎朝ジョギングするというゲストがいて、おすすめのコースを一緒に走りながら教えたり。実際に会ってコミュニケーションをとることが多いので、トラブルを起こすようなゲストはいませんし、むしろ『楽しかったです、ありがとう』と言って最後にお花を置いて帰られるゲストや、最後の日に曲をギターで弾いてくれるゲストもいました。ホストをはじめて、嬉しいこと、楽しいことが増えました。」
日本にいながら、世界中の人と繋がれる、世界中の友達ができるっていうのは本当に楽しそう。
菊池さんは、海外に行った時に、ゲストに会いに行くこともあるんだそうです。
菊池さんのAirbnbに宿泊されるゲストは、90%以上が海外の方とのことですが、もちろん日本人でも宿泊は可能!
まだ利用したことがないという人も、この夏はAirbnbを利用してみるのもおすすめです。
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◆Airbnb
Web site:https://www.airbnb.jp/
◆さかのまどかさん|インテリアスタイリスト
インテリアショップにてインテリアコーディネート、バイヤー、マネジメント業務などを経て、
フリーランスのインテリアスタイリストとして活動中。
アンティークやハンドクラフトを取り入れたスタイリング、ウォールデコレーションを個人邸、オフィス、商業施設などに提案している。6月からオンラインショップ“ R ”もスタート。
Web site:http://airbnbinterior.wix.com/coryostylist
Instagram: https://www.instagram.com/coryo_interior
・R (アール)
Shop: http://routeroots.theshop.jp/
Instagram: https://www.instagram.com/routeroots/
インテリアバイヤーとさかのが恊働ではじめたセレクトショップ。
それぞれがこれまで蓄積してきた知識を活かして、蚤の市や仕入れ時に目に留まったアイテムを販売している。
☆7/16(土)、17(日)・8/13(土)、14(日)に天王洲SLOWHOUSE(アクタス)さんにてpop up shopをします!
SLOWHOUSE Website:http://www.slow-house.com/
(詳細は各種snsでご案内いたします。)
◆菊池林太郎、菊池泰子
東京生まれ。(有)プロパティデザインオフィス代表。
集合住宅、戸建、店舗の企画設計プロデュースと不動産仲介・管理をおこなう。
現在Airbnbを6件自ら運営し、airbnbのデザイン・運営のコンサルティングを行っている。
趣味は未婚男女の婚活お節介。
Web site:http://www.pdo.jp/
◆関連記事
・クリエイターインタビュー|インテリアスタイリスト さかのまどかさん 前編
・クリエイターインタビュー|インテリアスタイリスト さかのまどかさん 後編