ピタゴラスイッチの生みの親・佐藤雅彦さんが考案!DEDEkit〜考え方のワークショップ〜

ピタゴラスイッチの生みの親・佐藤雅彦さんが考案!

こんにちは、箱庭キュレーターのカナコです!

みなさん、「ピタゴラスイッチ」って知っていますよね!?
遊びの延長のような単純さながら頭も使えて、いつまで見ていても飽きることがなく、私も昔からとっても好きでした。今回はそんなピタゴラスイッチの生みの親、佐藤雅彦さんが監修した新感覚の製品をご紹介します!

ピタゴラスイッチの生みの親・佐藤雅彦さんが考案!DEDEkit〜考え方のワークショップ〜
その名も「DEDEkit(デデキット)〜考え方のワークショップ〜」。昨年12月に発売されたばかりで、現在3種類を展開中です。

先ほどお伝えしたピタゴラスイッチの東京藝術大学 大学院 映像研究科の佐藤雅彦教授と、木村稔助教を企画・監修・アートディレクションに迎え、4年間もの開発期間を経て誕生したというこちらのDEDEkit。当初は、子どもたちに考える楽しさを教える中学生向けの美術教材として開発が始まったそう。その時、目指したのは、こんな3つのポイントだったんだとか。

1: ものづくりをする上で必要な発想力や創造力を引き出す。
2: 考えることで、ものはつくりだせる。つまり、美術(感覚的、表現)に苦手意思があったり、手先が不器用だったりしても、考えることで、ものはつくりだすことができる。
3: 手と頭を使って、ものの考え方を深め、育てるためのものであること。

これらを目標に開発されていくうちに、美術教材と学校教育の枠を超え、広く子どもから大人までが対象となる製品になって完成しました。

幅広い世代の方に、今までにない方法で手を使って考えることの楽しさや大切さを伝えるとともに、「脳のトレーニング」「問題を解決する力の育成」「豊かな感性の醸成」「コミュニケーションスキルの錬磨」などが遊びながらできる3つのキットが誕生したのです。

今回、こちらのDEDEkitの3種類それぞれを、実際に使って遊んでみましたので、その様子をご紹介したいと思います。

DEDEkit 01:一刀切り問題

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「一刀切り」とはあまり聞きなれないワードですが、図形が描かれた紙を巧みに折り、ハサミを一回入れるだけで図形を切り出してしまう方法のこと。日本では江戸時代から遊びとして親しまれてきた歴史あるものなんだとか。1990年代にはカナダの数学者が直線で囲まれた多角形ならどんなものでも一刀切りできる解法を編み出し、その奥深さに注目が集まっています。

中を開けると、問題集なるものが入っていました。そこには、「この赤線を“はさみで”切ってみよ」との指示が。

ピタゴラスイッチの生みの親・佐藤雅彦さんが考案!DEDEkit〜考え方のワークショップ〜

とりあえず指示されるがまま、ハサミを入れてみました!切り取った方を開いてみると、ちょっと意外な形があらわれましたよ。(実際にやって確かめてみてくださいね!)

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続いては、問題集に挑戦。最初は、長方形を切り出すというのがミッションです!

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こちらが挑戦シート。
果たして、ハサミを一回入れただけでこれを切り抜けるのか…。ひとまず、思いのままに折ってみます。挑戦シートは3枚ずつ入っているので2回までは失敗しても大丈夫ですよ!

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2人でやったみたのですが、こんな感じになりました。なんと、折り方が違ったのです!ドキドキしながら切ってみたら、面白い結果になりました。どうなったかは実際にやってみてのお楽しみ!ちなみに、答えは複数あるみたいです。

このようなミッションが全部で5つあり、8種類のシートがお待ちかね。他にも、一本の直線などを一刀切りする考察シートが5種類、自分で好きにアルファベットや図形が描ける方眼シートが入っています。机に向かってガリガリ勉強するのとも、IQクイズを解くのとも違う、心地よい頭の使い方ができるんです!
解けるとすっきり、気持ち良く、ずっとやっていたい楽しさでした。

DEDEkit 02:レイヤーの彫刻

ピタゴラスイッチの生みの親・佐藤雅彦さんが考案!DEDEkit〜考え方のワークショップ〜

2つめはこちら!「レイヤーの彫刻」です。絵を描いた透明なシートを積層させ、立体を立ち上がらせるというもの。1つめとは違い、「問題を解く」のではなく「何かをつくる」観点で頭を使えそうです。

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まずは基本となる台を組み立てます。積み重なった透明プレートはそれだけでとても美しい…!飾りたくなります。さて、ここに図形を描いていくのですが、何を描こうか…迷いに迷った挙句、とりあえずラフに曲線を描いてみました。

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試しに描いた透明シートを、順番に並べてみたところ。これだけだとよくわかりませんが、重ねてみるとどうなるのでしょうか…?

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じゃーん!こうなりました。一応、山のような感じです。
写真だとわかりづらくなってしまっているのですが、生で見ると空中に立体が浮かび上がっているよう!ラフな油性ペンの線もまるでワイヤーのように見え、宙にあるかのような不思議な綺麗さは想像以上で鳥肌ものでした。
二次元の図や絵をレイヤーにすることで立体的に感じられるのは人間の認知能力のおかげなんだそう。これを目にした人の頭の中で、彫刻が完成しているのです。

DEDEkit 03:3×3×3 立体パズル

最後はこちら。「3×3×3 立体パズル」です。パズルというと、ちょっと難しそうな感じもしますが、どうなんでしょうか?

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早速箱を開けてみましょう!

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中味はこのような感じでした。
既に出来上がっているものを解く一般的なパズルとは違って、これは、小さな木のキューブを使って、最終的に3×3×3の立方体になるよう、立体的なパズルを自分自身で作り出すもの。つまり、パズルの出題者になるんです。頭をひねる要素あり、クリエイティブ要素あり、今までの2つを足し合わせたような感じかもしれません。

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はじめにウォーミングアップ!4×4の方眼紙を分割して、二次元でパズルをつくって、誰かに解いてもらいます。4×4の形に無事戻せるか?これは簡単!躓くことなくできますね。

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それでは本番にいきましょう〜!箱から、木のキューブを出してみます。なんだかかわいい。

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まずは3×3×3の立方体を作り、ここからどのようなパズルにしようか考えていきます。全部で4つのパーツになるよう、分割するんです。どんな形にしていこうか迷いますね〜。

平面の時は難なく出来たのに、立体的に考えるってすごく難しい…!
きちんと計画的にパーツを作っていかないと、キューブの数に偏りが生まれてしまったり、5つ以上パーツが生まれてしまったり…。

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悩みながら出来上がったのは、こちら!
どんな形だったら解くのが難しいんだろう、と試行錯誤しながら作っていくのは大変でしたが、普段なかなかしない頭の使い方が出来て、面白かったですよ〜!

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可愛らしい帯も同封されているので、出来上がったパズルに巻けば、このままギフトに出来るんです。作ったパズルを誰かに解いてもらうことを想像しながら作る、ということも、頭を使うポイントですね。1セットで2つのパズルが作れるので、お友達と作ってお互いに交換しあったらいいですね!

楽しく頭を使ってみては?

いかがでしたか?
3つご紹介しましたが、どれもものづくりをするときのように想像力を膨らませながら楽しく頭を使えます。
休日におうちで一人集中してやってみるのもよし、2〜3人でおしゃべりしながらやってみるのもよし!充実した時間を過ごせること間違いなしです。

ぜひ、挑戦してみてくださいね〜!