DESIGN クリエイティブなモノ・コト
手ぬぐいの街・堺で生まれた“裏”も“表”も楽しめる手ぬぐい「hirali」
手ぬぐいそのものの楽しみ方が広がる、新しい手ぬぐいを見つけました。
こんにちは!箱庭編集部です。
日本が誇る暮らしの道具・手ぬぐい。実用性も高く、お弁当包みやキッチンタオルといった定番の使い方から、インテリアやファッションアイテムとしても活用できることから、近年手ぬぐいを愛用する人が増えているんだそうです。
今日は、すでに手ぬぐいを愛用している方も、まだ使ったことがないという方も、どちらにもおすすめしたい新しい手ぬぐい「hirali」をご紹介します!
hiraliは、手ぬぐいの町、大阪・堺から誕生した新しいかたちの手ぬぐいです。何が新しいのかというと、なんとこのhirali、裏表に違う色が染色された“両面”を楽しめる手ぬぐいなんです!
これまでの手ぬぐいといえば、片側から染めてるだけで裏は特に意味をなしていないものでした。暮らしの道具としての布という機能だけであれば、裏地にこだわる必要はないので当然のことだったのかもしれません。でも、手ぬぐいを様々なシーンで愛用する人が増えている今、表だけでなく裏も慈しめる生地にしたい。そんな想いから生まれたのが、hiraliなんです。
裏表の両方に柄があることで、色と色が重なり合う姿がとにかくかわいいのがhiraliのポイント。風呂敷の代わりに様々なものを包んでみると、結び目にちょこっと出てくるもう一つの色味が素敵なアクセントになってくれます。
こんな風に、スカーフのように使ってみてもGOOD!手ぬぐいの柔らかい素材だから気持ちいいし、デザインも裏表の2色が適度に見えるのがかわいい。温度変化の多いこれからの季節、ひとつバッグに忍ばせておくと便利かもしれませんね。
これなら、手ぬぐいの使い方の幅がぐっと広がりそうです!
日本の色彩文化「重ねの色目」とは?
hiraliは、色・柄の組み合わせが8種類ラインナップしています。どれもシンプルな形を組み合わせたようなファッションにも合わせやすそうなものばかり。すごく今っぽいデザインにも見えるのですが、実は日本で昔からある色彩文化をもとにデザインされているんです…!
四季の変化に富む日本では、自然や季節を敏感に感じとることで独特の美的感覚が育まれてきました。それは衣類にも取り入れられ、平安時代には色とりどりの衣をずらしながら着る十二単が生まれました。「重ねの色目」は、そうした和装における色彩の考え方なんだそう。hiraliは、その「重ねの色目」を採用し、デザインされています。古くから伝わる日本の色彩文化をもう一度解釈し、暮しに彩りを添えて欲しいという想いが込められているんです。
例えば、ブルーとイエローの組み合わせが素敵な「風光る」は、春の風が光り輝くように感じられることを表す季語・風光るに着想を得たカラーパターン。爽やかにそよぐ風と、踊るように明るい陽光をイメージさせる配色です。柄は、昔から玩具や家紋として親しまれてきた風車がモチーフになっています。
それぞれのネーミングや柄、色に込められたストーリーを知ると、より一層愛着が湧いてきますね。
手ぬぐいの町・堺でしかできない染色の秘密
このhiraliが生まれたのは、大阪・堺市。あまり知られていないかもしれませんが、堺市を含む泉州地区は江戸時代から和晒(わざらし)産業が盛んだった町。その和晒を染色して断裁したのが、手ぬぐいなんです。今でも堺市は全国の手ぬぐい生産の大半を占めているんだとか。
そんな堺市にある竹野染工は、昭和36年の創業以来、手ぬぐいや浴衣、布おむつを生産してきた会社です。手ぬぐいは、染色したい場所に糊を混ぜた染料を金型でのせ捺し染める技法「捺染」で染色されますが、竹野染工はその独自の技術により「ロール捺染」による両面染色を得意としています。それは手ぬぐいで全国でも唯一、ここでしか実現できない染め方なんだそう。
hiraliは、そんな希少な染色技術によって作られる素敵な手ぬぐいです。次の世代にも残したい素晴らしい技術に光を当てることで、職人の継承へも繋げていきたい。そんな想いが詰まった、生産背景にも着目したブランドなんです。日本の誇れる技術で作られたものだから、自分の日常を彩るアイテムとしても、誰かのためのギフトとしても活躍してくれそうですね!
新しい手ぬぐいhiraliは、ただ新しいというだけではなく、日本の四季から生まれた色彩文化や、伝統のある高度な技術から生み出されたものでした。自分だけのとっておきの一枚を見つけてみてはいかがでしょうか?
hirali
価格:1,300円(税別)
WEBサイト
※2017年4月6日~5月7日まで、D&DEPARTMENT OSAKAにて期間限定販売。
◆参照元サイト
竹野染工株式会社