こんにちは、シオリです。
写真のプロではない箱庭メンバーが、日々試行錯誤しながら自分たちの目線で発信する中で得て来た、魅力的な写真を撮影するためのちょっとしたコツやテクニックを少しずつお伝えするコーナー「箱庭が教える写真撮影のコツ 100」。

さて、前回のvol.1では「白い背景で出来るだけシンプルに撮る。」コツをお伝えしましたが、今回お届けするのは、こちら。

    vol.2:

    「難しいライティングより、だんぜん“自然光”で撮る。」

箱庭編集部では設備の整ったスタジオを毎回使用しているわけではなく、会社のMTGルームを使って撮影しています。だから、ライティングもプロのようにはいきません。でも、身近で自然な写真を撮るにはむしろ自然光を活用した方が良いとも言えるんです!

光には意外と“色”がある。だから、自然光を味方につけよう!

写真を撮るときに十分な光がないと、“ブレ”が生じやすかったり、被写体の色がしっかり出なかったりと、思い通りの写真が撮れない状況に陥ってしまいがち。だから、なるべくたくさんの光を取れる場所で撮影する必要があります。

「それなら、お部屋の照明をつければいいじゃない」と思う方もいるかもしれませんが、光には意外と“色”があります。その違いは、実際に撮影してみると明らか!様々な光で同じものを撮影してみたので、早速見てみましょう。ちなみに、以下の写真はすべてホワイトバランスをAUTOに設定しています。

自然光

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まずこちらは、自然光を活用して撮影したもの。被写体そのものの色が、自然と出ていて違和感のない色味です。

お部屋のスポット照明

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次は、夜のお部屋のなかでスポット照明の下で撮影したもの。光の色が赤っぽい色なので、白い背景で撮影しているはずがオレンジ色のように見えます。光量が足りず雑誌そのものの色もあまり出ていないので、全体的にぼやけた印象に。

蛍光灯

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では、蛍光灯ではどうでしょうか?先ほどの赤っぽさはなくなったけど、全体的に青白いような色になってしまいました。また、自然光ほどの光の強さもないため、暗めに写ってしまっていることも気になりますよね。

夕方の太陽光

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ちなみに、自然光は自然光でも、これは今の時期の夕方、西日が差す室内で撮影したもの。光の色が赤っぽくて、光が差しこむ角度がついてしまっているので、影もたくさん出てしまいました。

このように、写真は光の影響を大きく受けてしまうため、最も光の色が自然で、光量も十分に取りやすい「自然光」が差し込む場所で撮影することがおすすめなんです!

1、お部屋の照明は消す。 2、光の向きを考える。

箱庭編集部では、自然光をなるべく取り込める状況で撮影するために、MTGルームの大きな窓の近くで撮影していることが多いです。

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こんな感じで、前回ご紹介した白い背景紙を窓際に置いて撮影しています。このとき、必ずお部屋の照明は消して、自然光のみで撮影することを心がけています。前述した通り、お部屋の照明は温かみを感じられる赤っぽい、黄色っぽい光を出すものが多いためです。

そして、もう一つ気をつけたいのが、光の向き。被写体に対して、どの方向から光が差し込んでいるかで、写真の印象も変わってきます。

向かって「上」からの光の場合

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まずは、この写真の上方向に窓がある状態で撮影したカット。被写体の輪郭が綺麗に出ているのでわかりやすく、影も適度に出ているので自然な雰囲気を感じさせます。

向かって「下」からの光の場合

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逆に、向かって下方向から光が差し込む場所で撮影したのがこちら。上方向に影が伸びているので、なんだか「逆さなのかな?」という違和感を覚えます。そうした違和感が一つでもあると、写真で伝えたい情報が伝わりにくくなってしまうので、要注意です!

向かって「左」からの光の場合

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そして、今度は横からの光を受ける場所で撮影したカットです。左側に窓がある場所で撮影したのですが、カメラとフィルムの箱を斜めに配置しているため、影がごちゃごちゃしてしまいました。そうなった時は、配置を変えてみましょう。

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光の方向と平行に被写体を並べてみました。すると、影の方向が同じになり、すっきりとした写真になりました!

光の差し込む方向によっても、こんなにも写真の印象が変わってきます。最初はどの方向がベストなのかが掴めない・・・という方もいるかもしれませんが、とにかくいろんな方向で撮影してみることで自分好みの光と影を見つけることができると思います。

撮影は午前中〜お昼過ぎまでがベスト。

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最後にもう1点お伝えしたいのが、撮影する時間帯です。

今の時期は特に日が沈むのが早いので、15時以降はもう夕方の西日が差し込む時間になってしまいます。そうすると、先に挙げたように赤っぽい光を帯びた写真になってしまうんです。だから、できるだけ撮影する時間帯は、午前中〜お昼過ぎくらいまでに終了させることを目標にするのをおすすめします。

それでは、今日のところはここまで。
また次回をお楽しみに〜。

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