面白くならない企画はひとつもない
こんにちは、箱庭編集部 moです。
今日はデザイナーやクリエイターのみなさんに是非読んでいただきたい1冊『面白くならない企画はひとつもない 髙崎卓馬のクリエイティブ・クリニック』をご紹介したいと思います。

クリエイティブの仕事で悩んでいるみなさん、必読です!

面白くならない企画はひとつもない
本書は、電通のトップクリエイター髙崎卓馬氏が、どういうコンテンツが面白いCMなのか全くわからなくなってしまった後輩、トミタ君の相談をきっかけに、業界に広がりつつある疫病を治すため「クリエイティブ・クリニック」を開催し、言葉と映像の仕組みを駆使して面白い広告クリエイティブを作るためのポイントを分かりやすくまとめた1冊です。

ただ教科書的にクリエイティブの手法を説明する内容ではありません。実際の例をベースにおもしろいコンテンツを生み出すための正しい悩み方、テクニックなど、高崎氏が解説、アドバイス、などを処方していく本書。クリエイティブな仕事に携わり、悩みを抱えるみなさんに是非読んでいただきたい内容となっています。

企画に携わるさまざまな業種の方のヒントになる1冊

面白くならない企画はひとつもない
面白くならない企画はひとつもない
本書は文章ベースですが、ところどころに絵コンテを使うなど実際のクリニック受講生へのアドバイスが載っており、まるで自分も受講しているかのようなリアルな感覚でクリエイターの思考・視点・テクニックを学ぶことができます。

クリエイターが陥った闇に“セツメイ病”や“何がいい企画なのかわからない病”といった病名を付けたり、“広告警察”という名で広告パトロールをしたりと、秀逸で的確な表現が多く納得しながら読み進めました。わたし自身、前職はデザイナーだったので読んでいるうちに「わたしもこの病気だったかも…!」と自分に当てはまることもちらほら。今悩んでいるみなさんにも当てはまることがきっとあるはずです!

面白くならない企画はひとつもない
また実際に著者が制作した有名な広告も登場。その裏に込められた意図や思いも紹介されており、広告業界に限らず企画に携わる様々な業種の方が楽しめる内容だと思います。

面白くならない企画はひとつもない
実際にテレビで放映されたCMの元になったコンテも登場します。見たことのあるCMが題材なのでイメージが湧きやすく、こんな企画・プレゼンをしているのか! とクリエイティブの裏側を知ることが出来て面白いです。コンセプトや企画に至るまでの経緯なども紹介されているので、「面白い」につながる思考のヒントになること間違いなしです。

プロセスや考え方次第で「面白くならない企画はひとつもない」ということが体現された本書。クリエイティブに正解はありませんが、正しく悩んで、企画に真摯に向き合うことが大事なんだと感じた1冊でした。

クリエイティブの視点で学べるのはもちろん、トミタ君の言動に時々イラッとする著者の心情や、どんどん明るくなって時に得意げにマウントをとるトミタ君など、ひとつの物語としても面白い内容です。気になった方、悩めるクリエイターのみなさん、是非一度手に取ってみてくださいね。