20190615nagata00
箱庭キュレーターのkumiです。
先日、京都・一乗寺にあるkeiokairaiさんの展示で、とっても素敵な作家さんに出会ったので、魅力的な作品たちをご紹介したいと思います。

見ていると楽しい気持ちになる「働く人」シリーズ

20190601nagata_02

荒井美乃里さんは、電気炉を用いる 「キルン(電気炉)ワーク」と呼ばれる手法で作品づくりをするガラス作家。まずご紹介したいのは、こちらのカラフルなガラスが可愛らしい「働く人」シリーズの作品たちです。

20190601nagata_03

普段の生活の中で見たことのある、あんな仕事、こんな仕事をする人々が、カラフルな色合いで作られており、壁に散りばめられるように展示されていました。

こちらの作品は、荒井さんの「周りにいる人たちを楽しい視点で見てみたい」という気持ちから生まれたそう。どんな仕事か一目でわかる“一瞬”が切り取られたこれらの作品を見ていると、荒井さんの観察力も感じられます。

20190601nagata_04
こちらは魚市場で働く人でしょうか。魚がパステルカラーですが、形がしっかり捉えられいるので、一目で働く光景が浮かんできます。

作品になっているのはどこの誰というわけではないけれど、こうして形になるとなんだかその仕事が生き生きと感じられ、仕事っていいなと思わせてくれますよね。

ユニークな色と形に魅力される立体作品も

20190601nagata_05

一緒に展示されていたのが、色とりどりのつぼの立体作品。ころんとした形と、透明さと不透明さを持ち合わせたような独特の色合いが優しい気持ちにさせてくれます。一つだけでも素敵だし、いろんな種類を上手く組み合わせてお部屋に飾っても良さそうです。

創作活動において、見た人が愉快な気持ちになるような作品にしたいと思っているという荒井さん。それが伝わってくる素敵な作品たちは、ぜひ箱庭読者のみなさんにもご覧いただきたいです!

20190601nagata_06

今年の3月は京都のkeiokairai、また4月はニューヨークのブランドのRHIÉ、そして直近では5月にギャラリールヴァン・目白で「池谷三奈美 小川真由子 荒井美乃里 ガラス3人展」を開催されるなど、精力的に展示をされている荒井さん。箱庭読者に向けてのメッセージをいただきました。

「作品を作る事によって、知らない土地の方と出会えるのは、孤独な制作活動においてこの上ない喜びです。制作の上では、なるべく新しいものを生み出せるようにしていきたいです。
今後もこつこつ制作を続けて、いろいろな土地の方に作品を見ていただけたら嬉しいです。」

今年の12月にもグループ展(ギャラリーロクワット・元住吉)を予定されているそうなので、ぜひみなさんもチェックしてみてくださいね!

荒井さんは東京を中心に活動されていますが、京都に住んでいる私は関西での展示も今後楽しみにしています。

    ●プロフィール
    荒井 美乃里 Arai Minori
    1983年 埼玉県生まれ
    2007年 武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科ガラス専攻卒業
    2008〜2010年 同研究室教務補助員
    2012年〜現在 東京都墨田区にある硝子企画舎のシェアアトリエにて制作
    WEB:https://craft355.wixsite.com/araimi
    Instagram:https://www.instagram.com/minoriarai/