DESIGN クリエイティブなモノ・コト
週末読みたい本『ニュー・ジェネレーション グラフィックス 新世代の注目デザイナー100人』

こんにちは、haconiwaキュレーターのカナコです。
今週は、デザイン好きの方なら見逃せない『ニュー・ジェネレーション グラフィックス 新世代の注目デザイナー100人』をご紹介します。今注目の新進気鋭のデザイナー100名の作品が集まった贅沢な一冊です。
今をときめくデザイナーをプロファイル形式でご紹介
今回取り上げる『ニュー・ジェネレーション グラフィックス 新世代の注目デザイナー100人』では、新時代のデザインの潮流を、100名のデザイナー・アートディレクターの方のプロファイル形式によりご紹介しています。
見開き1ページ分が、各デザイナーさんの作品で構成されている本書。それぞれのページにデザイナーさんの世界観が詰まっていて、次はどんなデザインが待っているんだろう?とワクワクしながらページをめくる楽しさがあります。さらに人物ごとに五十音順で掲載されているので、お目当ての方がいる場合にもピンポイントで探しやすい作りになっていますよ。
作品だけでなく、各デザイナーさんのデザインポリシーも掲載されており、デザインに対する考えも垣間見えます。一人一人の言葉とともに作品を見ることで、より深くデザインを理解することができるかもしれません。
デザイナーの名前だけでなく、クライアント、ヘアメイク、イラストレーター、フォトグラファーなど作品に関わった様々なスタッフを知ることができるのも本書の特徴です。どのような方が携わり生まれた作品なのかというバックグラウンドも掴みやすいので、これから斬新なデザインを生み出していきたい、という広告業界の方などのアイデアのヒントにもなるかもしれませんね!
ここからは特に気になったデザインをご紹介していきます。
●一ノ瀬雄太さん
1つ1つ、インパクトあるグラフィックを手がけられている一ノ瀬さん。こうして作品をまとめて見てみると、色遣いや構成に親和性が見えてきます。
●佐々木俊さん
佐々木俊さんは「デザインの(居)場所」展や、「ニュウ・ムンク」展など、きっと一度は見たことのある作品をデザインされています。独特のカラーリングや雰囲気が素敵だなと思っていたところ、佐々木さんのデザインポリシーは「隙がなくまとまっていることよりも、不思議だったり謎だったりすることに魅力を感じ」ることだそう。その思いがデザインに現れ、多くの人を惹きつけていることを感じられます。
●杉山峻輔さん
シンプルな色遣いや目を引く文字の構成が素敵な杉山さん。
作品を見ているうち、何のためのグラフィックなんだろう、と思った時にすぐに分かるのもこの本の特徴です。こちらに掲載されている杉山さんの作品は書籍やポスターに使われているものでした。本屋さんに行く時に探してみたくなりますね!
●原健三さん
原さんの作品は、それぞれ動きある形やグラデーションが印象的。ひとつひとつでも存在感がありますが、並べることで、全体で作品のように見えてくるのが不思議です。
まるで各デザイナーさんの個展をのぞいているかのような気持ちになってきます。
デザインに携わる全ての方におすすめの一冊
こうして並べてみると、各デザイナーさんの個性や作風が引き立て合っているのがよく分かります。プロファイル形式で俯瞰することで、好みのデザインの傾向が分かったり、知らなかったデザイナーさんのファンになったりといった新たな発見も楽しめそうです。街で見かけて何となく好きだなと思っていたいくつかのデザインが、実は同じ方のデザインだった、なんてことが分かるかもしれないですね。
1つ1つの作品をじっくり考えながら読むのはもちろん、パラパラめくっていくだけでも飽きずにずっと楽しめる『ニュー・ジェネレーション グラフィックス 新世代の注目デザイナー100人』。新時代のデザインの潮流を知りたい皆さん、必読です〜!
ニュー・ジェネレーショングラフィックス-新世代の注目デザイナー100人-
発行:PIE International
定価:本体3600円+税
仕様:B5判/224ページ
発売日:2019年10月10日
ISBN:978-4-7562-5247-0 C3070
https://pie.co.jp/book/i/5247/
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