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週末読みたい本『アーケードゲーム・タイポグラフィ』

こんにちは。haconiwa編集部 moです。
本日ご紹介する1冊は『アーケードゲーム・タイポグラフィ ビットマップ書体の世界』です。
ビットマップ書体の世界を、懐かしい当時のゲームスクリーンショットと併せて紹介!
本書は、1970~90年代のゲームの世界で生み出された、ビットマップ書体の世界を紹介した1冊です。色と解像度の制約を乗り越え、たった8×8ピクセルの正方形グリッドの中の表現力豊かでエレガントなアルファベットの文字セットの数々。タイポグラフィの専門家でありゲーム愛好家でもある著者・大曲都市氏の洞察に満ちた解説を加え、膨大な数の書体サンプルを、ゲームのスクリーンショットと併せて収録した内容となっています。
中を見てみましょう。パックマン、マーブルマッドネス、R‒TYPE、スペースハリアーなど、珠玉の名作ゲームの数々に登場した思い出の書体がずらりと紹介されています。
例えば、画像左ページの「アフターバーナー(セガ 1987)」の書体。インスピレーション源となった書体Stopとの違いが解説されています。Stopがもともと大サイズでの使用を想定した、かなり読みづらい書体だったことから、H、K、RはStopで省かれていた部分を補った書体になっているんだとか。ビデオゲームの中で使われる書体だからこその、書体の変化などを知ることができ、おもしろいです!
私は正直本書を読むまで、あまりゲームの書体について深く考えたことがありませんでしたが、本書を読み進めるにつれ、奥深さを知っていくとワクワクが止まりませんでした…!
同じ様に見えるビットマップ書体でも、最低8×8ピクセルの中で、セリフ体、サンセリフ体、斜体など書体様式を始め、ビデオゲームの中で見やすいデザインかつ、オリジナリティーのある様々な表現がなされていたことに驚かされました!
低解像度で設計された書体を、高解像度化するデザインに挑戦する「アタリ書体の解剖学」というコンテンツもとてもおもしろいです!直線基調の再解釈や曲線基調の再解釈など、デザイナーや文字好きの皆さんにとっても興味深い内容ではないでしょうか?
いかがでしたか?アーケードゲームの初期からおよそ30年間のビットマップ書体を集約した1冊を読めば、懐かしい気持ちが蘇ると共に、新しい発見もあるかもしれません。気になった方は是非チェックしてみてくださいね〜!
アーケードゲーム・タイポグラフィ ビットマップ書体の世界
出版社: グラフィック社
著者:大曲 都市
発売日:2020年1月刊行
仕様:B5変形 並製 総272頁
定価:本体2,800円(税別)
ISBN:978-4-7661-3319-6
http://www.graphicsha.co.jp/detail.html?p=40205
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