DESIGN クリエイティブなモノ・コト
“製本”の全てがこの一冊に!便利な実物見本付きの『デザインのひきだし41』

こんにちは、haconiwa編集部の山北です。
本日は、デザインや印刷・紙もの情報誌『デザインのひきだし』から最新号が発売されたのでご紹介いたします!今回の特集は、ずばり“製本”。本文の内容はもちろん付録、雑誌そのものの変わった装丁まで見どころ盛り沢山なので、さっそくお見せしていきますね〜。
紙を束ねて綴じる“製本”を大特集!
今月発売された『デザインのひきだし41』の特集は、本や文房具制作になくてはない“製本”特集。180°開く製本や、コデックス装、スケルトン装など日本で今できる製本の種類は多種多様です。そんな製本情報をわかりやすくまとめ、様々な製本の特徴や本の仕組み、実際に作ることのできる問い合わせ先まで徹底解説しています。
本誌の表紙は、箔押し会社・コスモテックの「テープスタンピング」という技術を使った立体感のあるタイトルが目印。よく見るとキラッと光る箔押しも施されていて、印刷・紙もの好きにはたまらない工夫が表紙から早速お目にかかれますよ。
本書の珍しい装丁は表紙以外にも。
ページの端を見てみると、正確に印刷が行われているかを確認するために使用する”色玉”が付いているんです……!本来この部分は印刷後断裁するため見えなくなるのですが、あえて天と小口側を残すことで、完成前の本を手に取ることのできる仕様になっています。
雑誌そのものの装丁から製本の裏側が垣間見えるデザインにワクワクしてきますね。他にも眺めているだけで発見がある工夫が盛り沢山なので、ぜひ実際に手にとってみて欲しい一冊です。
製本の基本から種類まで徹底解説。
普段、本や文房具に使われている製本技術ですが、そもそも製本ってなんだろう?と思う方もいるかと思います。そんな方でもわかりやすく、本の各部名称や製本の仕組みについて解説したページもありますよ。図解付きで理解しやすいので、印刷や本作りが初めての方にもおすすめです。
また、製本と一口に言っても様々な種類や方法があります。そんないくつもの製本方法をまとめたインデックスページでは、「180度もしくはそれ以上に開きがいい製本」や「書きやすい製本」、「上製本とその応用製本」など、目的別に気になる情報を引くことができるんです。
作ってみたい本の形状に合わせて情報を見つけることもできますし、今までやったことのない製本方法のページを開いてみるのも楽しそう。
各製本の紹介ページでは、文章と写真でわかりやすく構造や解説を知ることができます。文芸書などでよく見かける定番の「上製本」の解説では、コストの目安やロット数、注意点、製本会社などの問い合わせ先も記載してあるので、すぐにでもその製本にチャレンジできる実践的な内容です。
「上製本」など、よく見かける定番の製本ももちろん紹介していますが、今までみたことのない変わった製本を知ることができるのも本書の魅力のひとつ。
こちらの「いいかげん製本」は、グシャっといい加減に人が折ったような折りを実現した、珍しい製本。折り機で紙を折る際、わざと端と端を合わせずバラバラになったページは他の本とは違った印象でインパクトがありますね。
メモや冊子の小口に印刷された絵柄が、斜めに裁断された小口に浮き出て見える加工技術「ななめもーる」のページも気になりました。まっすぐ垂直に裁断された小口が一般的ですが、斜めや丸みのあるカットが出来るだなんて画期的です。
このように、今までの紙もののあり方を覆す、面白い製本方法に出会うこともできますよ。
充実の実物サンプル付録に注目。
『デザインのひきだし』は毎号ボリュームたっぷりな付録がついてくるのも魅力的。今回も存在感のある付録が本誌に挟まっていましたよ〜!
今回の付録は、本誌で紹介した製本の“実物サンプル”6種類。「中ミシン上製本(最薄タイプ)」「広開本(PUR無線綴じ)」「エコ.プレスバインダー」など様々な製本方法で綴じられたサンプル本が並びます。
本誌だけでは理解しきれなかった細かな部分や出来上がりのイメージを、付録を実際に手に取り開いてみることでより深く学べそう!実物を触りながら構造を理解することができるので、手製本にチャレンジしてみたい人にもおすすめです。
今回も盛り沢山な内容の『デザインのひきだし41』。この機会に製本の奥深い世界を覗いてみてはいかがでしょうか?
定価:本体2,000円(税別)
発売日 : 2020/10/8
大型本 : 160ページ
ISBN-10 : 4766134109
ISBN-13 : 978-4766134100
出版社 : グラフィック社
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