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御神輿の金具がジュエリーに変身。職人がほどこす繊細な文様が美しいジュエリーブランド「KIPPU」

こんにちは。haconiwa編集部のさんどです。
だんだんと暖かい日が増えてきて、外へお出かけしたくなる今日この頃。ちょっとした買い物でもお気に入りのアクセサリーを着けるだけでよりテンションが上がりますよね〜。そこで本日は、意外な素材で作られた、今気になる新しいジュエリーブランドをご紹介します。
神輿のパーツから生まれたジュエリーブランド「KIPPU」
「KIPPU」は東京都江戸川区のメッキ工場で生まれたジュエリーブランド。江戸っ子の心意気や気前を表す「気風(きっぷ)」という言葉がブランド名の由来です。
古墳時代以前の日本では、呪術的な意味を持つものとして指輪やブレスレットといった装身具を身に付ける文化があったそう。しかし、奈良時代から明治にいたるまでの約1000年もの間、装身具は作られなくなっていました。
「もし、ジュエリーがなかった和装の時代に、江戸の職人が装身具を作ったなら……」というアイデアから誕生したのがKIPPUです。
KIPPUのジュエリーは、神輿に使われる錺金具(かざりかなぐ)から作られています。
錺金具とは装飾がほどこされた金具のことで、お祭りで担がれる神輿や神社仏閣に使われるものです。
昔の人々は、お祭りで練り歩く神輿から落ちた金具を見つけたら「神様の乗りものである神輿の一部である」と、拾って大切にしていました。現代でも「みんなが永く大切にしてくれるものを作りたい」という思いから、神輿金具をジュエリーにしたのだそう。
手掛けたのは、江戸の伝統技術と精神を現代に伝える職人たち
そんなジュエリーを作っているのは、本物の神輿を作っている職人たち。
神輿の装飾のメッキ加工を行う江戸川区の斎藤鍍金(めっき)工場が、台東区で神輿の製造を行う宮本卯之助(うのすけ)商店の協力のもとブランドを立ち上げました。
KIPPUのジュエリーは、職人が一つ一つ丁寧に細工をほどこして作っています。
特にレトロな風合いを生み出しているVintageカラーは、試行錯誤の末にたどり着いたオリジナルの加工で再現されていて、手仕上げによってムラ感を出しているのだそう。
手作業で丁寧に作られたものだからこそ、ずっと大切にしたくなります!
様々なメッセージが込められた美しい文様

職人が細工をほどこした美しい文様には、繁栄、無病息災、幸福など、それぞれに意味が込められています。
「魚子(ななこ)」は魚の鱗が由来だと言われる文様。魚は古来から川を伝って幸運を招くと言われており、富と幸福の象徴とされているのだそう。

「唐草(からくさ)」はつる草がモチーフになっていて、つるが途切れることなく力強く伸びていることから繁栄、長寿などの意味が込められています。

「菊石目(きくいしめ)」は長寿の象徴である菊がモチーフ。無病息災や邪気払いの意味があります。
美しいだけでなくそれぞれ異なるメッセージが込められているので、プレゼントで贈る際は相手を想いながら選んでみるのも素敵ですね!
江戸時代の人々がお守りとして大事にしていた神輿金具を、現代の職人によって生まれ変わらせたKIPPUのジュエリー。
ご自身の暮らしに寄り添う日常のジュエリーとしても、大切な人への心を込めたギフトとしてもおすすめです。気になった方はぜひオンラインショップでチェックしてみてくださいね!
KIPPU
オンラインショップ:https://kippu.official.ec/
Instagram: @kippu_official
斎藤鍍金工場:https://saito-mekki.com/
宮本卯之助商店:https://www.miyamoto-unosuke.co.jp/
「魚子」リング
価格:7200円(税込)
「唐草」カフ
価格:9800円(税込)〜
「菊石目」ネックレス
価格:9800円(税込)
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