DESIGN クリエイティブなモノ・コト
週末読みたい本『写真集 POOL 世界のプールを巡る旅』

こんにちは。haconiwa編集部 モリサワです。
毎日ムシムシする日が続きますね~。今日は、この季節にぴったりの、眺めているだけで涼しい気分になれる1冊『写真集 POOL 世界のプールを巡る旅』をご紹介します。
デザインと歴史でひもとく、世界中の美しいプールを集めた写真集。
『POOL 世界のプールを巡る旅』は、ヨーロッパやアメリカを中心に世界のプールを集めた写真集。
ロンドンを拠点とする建築史家クリストファー・ビーンランドさんが、ビクトリア朝時代から現代に至るまでの世界屋外水泳史や世界中から選りすぐったプール50選を美しい写真で紹介しています。
1冊でデザインと歴史を楽しむことができるだけではなく、眺めているだけで気持ちいい“プールの世界”へと瞬時にトリップできちゃう本なんです!
旅するようにバラエティー豊かなプールを巡ることができる本。
この本にでてくるプールは、世界最大のプールやアールデコ様式のプール、モダニズム建築のプールなど…バラエティー豊かなものばかり。ステキな写真が盛りだくさんの写真集なのですが、ここでは、そのごくごく一部を覗いてみましょう~。
こちらは、水泳愛好家の中でも話題のスイス・バーゼルにある、「リーエン天然プール」。
塩素を使わず、水は植物などで浄化される天然の池のようなプールなんだそう。気持ち良さそうで、思わず飛び込みたくなりますよね~!
こちらは、ガラリと情景が変わって雪景色!古代の地層の働きが生み出したスパ、アイスランドの「ブルーラグーン」。
マグマによって暖められた温水プールでは、泳ぐというより温水に浸かって写真を撮ったり、カクテルを楽しみに足を運ぶ人がほとんどなのだとか。
続いてこちらは、フランス・モリトールにある「スイミングプール」。
1929年に建築家ルシアン・ポレがデザインしたアールデコ様式の幾何学的な直線は、まるで豪華客船のよう。
利用者が減少して1980年代には、ほぼ廃墟のようになり閉鎖されていましたが、数年前に改築され、現在はホテル・モントリオール・パリの一部になっているのだそう。
なんと、1946年に世界で初めてビキニの水着がこのプールで発表されたそうですよ~。

中には、炭鉱跡地の工場を利用したドイツ・エッセンにある、こんなかっこいいプールも!

写真集をめくっていくと、こんな風に現在の様子だけではなく歴史的なプールで楽しむ人たちの過去の様子も。
このように、個性的なプールの写真とエピソードを読んでいると、ひとつひとつ新鮮な驚きがあります。
絶景のビーチと一体化するような、ハッとさせられるプールも!
この写真集を見ていて、特に私が驚いたのは、オーストラリアの紹介ブロック。ビーチと一体化するような迫力のあるプールが多く、ビジュアルに思わず釘づけになってしまいます。


世界のスイマーへのインタビューにも注目!
写真集の中には、世界中のスイマーたちに取材しながら、「なぜ彼らは水の虜になるのか」を解き明かしていくインタビューも掲載されています。
質問は「なぜ水泳が好きなのですか」、「特に印象に残っているプールを教えてください」、「泳いだあとはどんな気持ちになりますか」など…。読んでいると、著者やスイマー、この本に関わっている人たちの深い“プール愛”が伝わってきますよ~。
さまざまなコミュニティを切り口に、プールの歴史を紐解くコラムも
こちらは、「芸術の中の水泳」のコラム。
プールをテーマにした絵を描き続けた画家のデイヴィッド・ホックニーや、現代アーティストによるプールの底に書かれた「NAME: ADDRESS: PONE: 」、インスタレーション・アートのプール、金沢21世紀美術館にある「スイミング・プール」などを例に挙げ、芸術の中でのプールや水泳の歴史を紐解くように解説されています。
コラムはこの他にも「イギリスの失われた屋外プール」、「オーストラリア人にとって、プールとは?」など、コミュニティにとってかかせないプールの話を深く知ることができる内容になっています。
心地いいプールの世界を楽しんでみては?
夏にぴったりの「写真集 POOL 世界のプールを巡る旅」。
まだまだ海外旅行にいくことは難しい夏になりそうですが、週末は、この本を通じて心地いいプールの世界を楽しんでみてはいかがでしょう。スカッとすがすがしい気分になれること間違いなしです!
発行元:青幻社
著者:クリストファー・ビーンランド
デザイン:HON DESIGN
翻訳:大間知 知子
仕様:A4変/206ページ
定価:3,300円(税込)
ISBN:978-4-86152-812-5
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