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解体予定の名建築「中銀カプセルタワービル」、カプセルを美術館寄贈や宿泊施設へ。クラウドファンディング実施中!

中銀カプセルタワービル
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中銀カプセルタワービル
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こんにちは、haconiwa編集部の森です。

東京・銀座8丁目、汐留駅近くの首都高沿い。建築に詳しくなくても気になってしまう、独創的な外観の建物が建っています。現代建築の巨匠 故黒川紀章氏が設計し、1972年に竣工した、集合住宅「中銀カプセルタワービル」です。

中銀カプセルタワービルは、黒川氏が提唱したメタボリズム思想の代表的建築。メタボリズムは新陳代謝を意味し、社会の変化や人口の成長に合わせて有機的に成長する都市や建築を提案した運動です。中銀カプセルタワービルは、建物全体を支える構造のタワーにカプセルが140個結合しており、このカプセルが取り替えできるというユニークな建築です。

設計した黒川氏は約25年毎にカプセルを交換する計画だったようですが、これまでにカプセルは交換された実績がなく、数十年間にわたり建て替えかカプセルの交換かの議論が繰り返されてきました。ここ数年間もすべてのカプセルを交換し保存できるように、国内外のファンドやデベロッパーと建物を一棟丸ごと購入いただく交渉を続けていたそうです。しかしコロナの影響により話し合いはすべて中断。老朽化もあり、安全性の問題が無視できない状況を鑑みて、今年3月、残念ながら解体ということに話がまとまりました。解体は2022年3月以降の予定ですが詳細の時期は未定。現在は、住人の退去と区分所有のカプセル売却が進んでいます。

現在、中銀カプセルタワービルのカプセルを再活用するクラウドファンディングが実施中です。8月末までの開催ということで、残り日数わずかですが、クラウドファンディング発足人である中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクト代表 前田達之さんのお話とともにお伝えします。

50年前の近未来空間を後世へ残す!カプセルを取り外し再生。

中銀カプセルタワービル

中銀カプセルタワービルは解体時にカプセルを取り外し、株式会社黒川紀章建築都市設計事務所の協力により改修され、美術館・博物館への寄贈や、宿泊施設などで「泊まれるカプセル」として再活用が計画されています。
クラウドファンディングで支援された資金は、美術館などの公共施設に寄贈するカプセルの改修費(輸送、アスベスト除去、内装修復費等)の一部に充当されます。

前田さん:「中銀カプセルタワービル自体はなくなってしまうけど、国内外の美術館や博物館でのカプセル展示によりメタボリズムの思想、この建物の魅力を伝えていきたいと考えています。そしてこのカプセルには居住体験して気づく魅力というのがあるので、『泊まれるカプセル』を全国で展開することで、これからもカプセルのファンを増やしていきたいという想いがあります。」

140あるカプセルのうち、最大139カプセルの取得が合意されていますが、今後具体的な寄贈数や宿泊施設数などは調整されるとのこと。クラウドファンディングのリターンには、寄贈するカプセルに名前をクレジットしたボードを掲示できるプランや、再生したカプセルに最大1か月間滞在できるプランがあります。(カプセルの滞在プランは、現時点で完売済。)

美術館や博物館の寄贈には、竣工当時のオリジナルデザインをできるだけ再現できるように考えているようで、今回、私もオリジナルに近いカプセルを拝見させていただきました。

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ドアの向こうに広がる未来感
中銀カプセルタワービル
当時は高根の花であった家電たちが設置されている

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SONY製のラジオやテレビ
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入口ドア付近には、ユニットバス
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ユニットバスのドアがこれまたかわいい

丸窓が特徴のカプセルは、幅2.5m×奥行き4.0m×高さ2.6mの大きさ。約50年前に作られたとは思えない近未来感。丸窓に白と青のデザインが、宇宙観も感じます。そして懐かしいけれど、今見てもカッコいいSONYの家電たち。

あらためて前田さんに中銀カプセルタワービルの魅力を伺うと、こう答えてくれました。
「最初はもちろん建築に惹かれてここにきたわけですが、ここに惹かれて集まる人々が面白いというのがありました。この建物には、なにかしら人を惹きつける魅力があるのだろうなと感じます。」

滞在してはじめて体感する奥深い魅力があるとのことですが、カプセルを実際に見るだけでもワクワク感を感じ、50年前にこの未来的空間を完成させたという点や、これからの住まい方を提唱されていたという思想に、あらためて凄さを感じます。

中銀カプセルタワービル集大成となる書籍の発売

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そしてもうひとつ、クラウドファンディングのリターンに、現在の建物を記録する書籍『中銀カプセルタワーの記録(仮)』があります。
2020年にクラウドファンディングで資金を調達して出版した書籍『中銀カプセルスタイル』では、ライフスタイルをメインにご紹介していましたが、今回は中銀カプセルタワービルを後世に残していくような集大成となる書籍になる予定です。

「建築の書籍をつくろうというわけではないですが、後世に残るものにしていきたいので、できるだけ多くのカプセルを伝えたいと考えて、オーナーや住人の方の協力のもと撮影を進めています。また、黒川氏の関係者や建築業界の方、過去この建物にかかわってきた方へのお話も掲載したいと思っています。」と前田さん。

2022年2月の発売を目標に株式会社草思社から出版予定だそうです。

最後にこのクラウドファンディングのプロジェクトが気になっていると方へのメッセージをお伺いしました。
前田さん「50年前の建築・思想を後世に残す、多くの方に伝えていくという、もの凄く意義のあるクラウドファンディングかなと思っています。」

約50年多くの方に愛されてきた名建築、中銀カプセルタワービルの再活用のクラウドファンディングは、8月31日まで。気になる方はぜひプロジェクトページをチェックしてみてください。

『中銀カプセルタワービルのカプセルを取り外して再生。美術館への寄贈や泊まれるカプセルに』クラウドファンディング
クラウドファンディングページ:https://motion-gallery.net/projects/capsulereproduction
中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクト
公式ウェブサイト:https://www.nakagincapsuletower.com/
Facebook:https://www.facebook.com/NakaginCapsuleTower
instagram:https://www.instagram.com/nakagin_capsule_tower/
Twitter:https://twitter.com/nakagincapsule

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