DESIGN クリエイティブなモノ・コト
向こう側が透けて見える?!支出管理サービス「B/43」新カードデザイン開発の秘密。

こんにちは、haconiwa編集部のシオリです。
気になる商品やブランドの担当者さんに開発経緯やデザインのこだわりを聞いて深掘りする「商品開発の裏側」のコーナー。
第8回は、Visaプリペイドカードとアプリを使って、簡単に支出管理ができるサービス「B/43(ビーヨンサン)」についてインタビューしました。注目したのは、今回リニューアルした新しいカードデザイン。発表以来、「向こう側が透けて見える!」と話題を呼んでいます。
確かに、色々なキャラクターや柄を配したデザインのプリペイドカードは良く見るけれど、透明で向こう側が見えるデザインはなかなか無いですよね。しかも全体的にはシンプルながら、とっても印象的なデザイン……!このような、これまでにないカードがどのように生まれたのか?デザインを手掛けられた、株式会社スマートバンク CXO takejuneさん、デザイナーのわりえもん こと 割石裕太さんにお話を伺ってきました。
カードとアプリで簡単に支出管理ができる!「B/43」はどうやって生まれた?

――そもそも、B/43はどのようなサービスなのでしょうか?
takejuneさん:B/43というのは、Visaプリペイドカードとアプリを使って、誰でも支出を簡単に管理でき、経済的に安定した状態に近づくための手助けをするサービスです。あらかじめ予算を設定して専用カードで支払うと、その予算の中からお金が減っていき、アプリで支払いの記録や管理ができるというもの。毎月の生活に困っていたり、金融リテラシーの高くない人でも予算の範囲内で生活できて、生活に一定の余裕が出てくるようなところまでサポートをするというのがアプリの存在している理由みたいなところですね。
特にパートナーの人と一緒に使えるペア口座という機能がありまして、こちらがかなり好評いただいています。今回もミントカラーのカードをつくっているんですけど、それがペア用のカードです。
――家計簿アプリはいろいろありますが、カードと連動してアプリに記録されていく、そしてそれをパートナーと共有できるって良いですよね。一体、どういう経緯で生まれたんでしょうか?
takejuneさん:この会社は、創業メンバー3名にとって2回目の起業で、以前フリマアプリの「FRIL(フリル)」というサービスを立ち上げたメンバーです。FRILは今、楽天「ラクマ」というサービス名で楽天が運営していますが、自宅にあるものを売ってお金を手にできるので、家計が厳しいなと思った時に利用する方が多くて。やっぱりお金に困っている方が多いんだなと。それって、すごく普通のことなんですけど、改めて実感しました。
FRILを作ることで、収入を生み出すためのアプリはできたんですが、支出の方をコントロールできるサービスはあまり選択肢がないんじゃないかなと。起業するにあたって行ったインタビューや調査のなかで、不合理な方法で管理しているがゆえに支出をコントロールできていないという方が多いことに気づいて。例えば、クレジットカードを使いすぎないように、メモ帳に書き留めたり、現金管理している方が意外と多かったり。
一方で、海外でキャッシュレス化のトレンドとして、チャレンジャーバンクというものが出ていると聞いて。ヨーロッパに実際に足を運んで体験してきたんですが、アプリとカードがセットになったサービスという型が支出管理に活用されていたんです。なので、その型を参考にしつつ、日本国内の人たちが抱える課題を解決するようなものを作ってみようと。
――なるほど。日本ではめずらしいサービスですよね。実際使われている方は、ペア口座が多いですか?
takejuneさん:2021年4月のデビュー時にはまだ個人向けだけだったのですが、7月にはペア口座の機能を追加しました。今も全体的には個人のユーザーの方が多いんですけど、ペアで使っている方は回数や金額をたくさん使ったり、長い間継続的に使ったりしている傾向があり、B/43のサービスを便利に感じてくださっている傾向が強いですね。
同一の口座の中からお金減っていくので、お互いに「もうこれだけしかないんだから、ちょっとやめておこうかな」とか、そういう調整もしやすいです。相手が支払いをした時に、自分の方にもプッシュ通知がくるので、「あ、しょうゆ買ってくれたんだ」みたいなことが分かるんですよね(笑)。それが意外と良いコミュニケーションになる、なんてこともあったりします。
――私もしょうゆが2本になっちゃう時があります(笑)。それは便利ですね!
リニューアルを機に向こうが透けて見えるデザインに。そこに込めた想いとは?

――本当に印象的なデザインですよね!デザインはお二人で進められたんでしょうか?
takejuneさん:そうですね。手を動かしてデザインを作ってもらうのはすべて彼(割石さん)の方でやってもらいました。我々のサービスの顔となるカード自体もそうですし、派生する送付用の封筒や台紙まで。それと、カードと一緒にアプリのアイコンも連動しているので、統一性を持ったデザインにする必要があって、そこも含めて作ってもらいました。僕の方はここをこうしたいというディレクションと、アプリの中のデザインを担当しています。
――新しいデザインのポイントはどういったところでしょうか?
わりえもんさん:この透明で向こう側が透けて見えるデザインには、「お金の流れをもっと透明にする」という想いに加え、「予算管理を通して、よりよい未来を見通すことができるように」という願いも込められています。透明部分は、B/43の名前にある「スラッシュ」をかたどったもの。予算の「線引き・区分け」の象徴として、みなさんに覚えてもらいやすく、サービスの想いを表現するデザインになっています。
ちなみにスラッシュの角度は43°です。サービス名のB/43から因んでおり、「−(マイナス/ノーカウント)」の状態から、「/(お金の管理ができている状態))」へと変わる手助けとなる、というメッセージを表現しています。

わりえもんさん:使っていて自分の生活が楽しいものになったらという想いもあり、透けているというギミックがいいなと思ったのもありますが、“B/43”という名前自体がインパクトを持っているなかで、どこが象徴なりうるのだろう?と考えた時に、「/」の部分が一番ストーリーを見出せるところだなと。予算管理ができることで生活の不安がなくなる、未来が見通せるようになるというダブルミーニングを込めて、「/」を透明にしました。
――透明になっているところは、未来を見通すためのスラッシュだったんですね!サービスの内容とリンクしていて素敵です。そもそも、今回のリニューアルしたきっかけは?
takejuneさん:これまでB/43のカードにICチップが付いていなかったので、お店によって使えないところがあったりして、それがユーザーさんにとって不便ということがあり、ご要望も多かったので、リニューアルでそれに対応することになりました。

――それに伴って、デザインも改めて考えることに。
takejuneさん:そうですね。せっかくなのでというとあれですが、最初のデザインを作った時に、何か印象に残らないとダメだなというのを一番強く思っていたんです。一方で、強すぎるがゆえに好き嫌いが分かれ過ぎてしまうのでは、という課題を感じていました。また、今回新しい印刷会社さんと組めることで表現の幅が広がったので、その中で新しいクリエーションを試せる余地があるのでは?ということもあり、新しいデザインを考えてみたいというのもありました。

わりえもんさん:旧デザインは、遠くで見ていても「あ、B/43のカードだ」と、この色自体がアイコニックな存在だと思うんですけど、自分の財布から出すことを考えると、「いや、ちょっと、私はいいかな……」みたいに思う方もいる。そこは個人にもよるんですけど、主張が行き過ぎている部分もあったので、新たにデザインするにあたって、どこをアイコニックにするかを絞り、他を弱める、といったバランス調整を行いました。
――デザインは、やはりそこのせめぎ合いがありますよね……!
takejuneさん:無難なものつくるとファンができないし、こだわり過ぎると人を選ぶしみたいなところがあって、そこがちょっと課題感としてはあったような気がしますね。
わりえもんさん:国内の競合となるサービスだと、ネイビーやブラック、ホワイトなど、主張しすぎない、生活の中に溶け込む落ち着いたデザインが多いんですよね。それはそれで素晴らしいなと思う反面、B/43にとって、カードはユーザーとサービスとの一番の接点なので、B/43の顔にならなければならないと、と考え、バランスを考えつつ、オリジナリティーのあるものを作っていこうと。
B/43も落ち着いた色味にする選択肢もありましたが、お金の管理に意識を向けて欲しいという想いがあるので、ベースカラーは変えず、いい意味で目立ちすぎないラインを探って、今回の優しい色味のグラデーションに辿り着きました。一方で、インパクトは透明部分があるというところで出そう、そういう組み立てをしました。
――バランスをとりつつ、“らしさ”を出すデザイン。とても難しいように思いますが、最初から透明のデザインが出ていたんでしょうか?
わりえもんさん:今回、製造を受け持つパートナー企業がいろんな印刷技術を持っているという前提があったので、そこから、どの技術を使って、どんなアイデアを掛け合わせるとB/43らしさを表現できるか?というところからスタートした感じです。
最終的に採用された案は、一番最初から案の一つに入っていたんですが、同じ透明でも真ん中だけでなくカードを横断するように透明部分を作る案とか、カードの上下を透明にする案とかもありましたね。他にも箔押しのような凹みがあるように見せて、実際には凹んでいないという技術を使った案もありました。でもVisaのロゴや磁気テープの位置のレギュレーションなどで、ボツになったり。

わりえもんさん:それでいろんなアイデアは出たんですが、実際に技術で再現できるかどうかはデザインを出してもらったら判断する、という流れだったので、出してみて「いや、無理です」「できないです」みたいなのが結構出て来たりもしましたね。なので、印刷サンプルを見ながら、「これ×これ」だったらいけるんじゃない?という感じで2人で話しながら進めていきました。
やはり、デザインとしてB/43らしさを出せるレベルまで持っていかなければならないので、そこまでのインパクトを出せる組み合わせを見つける作業でもありました。技術としては可能なものも、実際にサンプルが出てきたら思っていたのと全然違うというものもたくさんあって。色設定が一緒でも、加工によって発色が変わって全く別の色になってしまったり。
デザインが決まってからも、個人カードの方のコーラルピンクの色味だけでも、違うな、違うなと言って延々調整して。3回目の色校正でようやくグラデーションが出るようになったんです。そこまでで半年くらいかかりました。

――確かに、今回のデザインはグラデーションも印象的ですが、どのような意図があるんでしょうか?
わりえもんさん:グラデーションは2色以上が混在しているので、デザインとして単色に比べ複雑性が生まれるのと、展開を考えた時に、それ単体でも絵として成立しやすいというのもあって。カード以外のものに転用するときに、スラッシュとグラデーションの組み合わせで「あ、B/43だ」というように思ってもらいやすい、というところ考え、デザインをしました。
takejuneさん:単色の案も試行錯誤して作ったのですが、特色を使用している色というのもあり、「強い色×透明」という強い同士の組み合わせになってしまうのではということがひとつと、アプリの方との連動性のことがひとつあって。Illustratorで同じカラーコードで作っても、スクリーンデバイスだと色の見え方が全然違うんですよ。画面で表現できない色なので、魅力を伝えることがかなり難しい。カード自体を写真で撮っても、特色の良い色味ではなく、ただの赤いカードに見えてしまうんです。
そこがブランドコミュニケーション上、何をするにしても難易度が2段階くらいあがってしまうのではという話もあり、封筒や台紙の関連制作物を作る時の展開を考えても、グラデーションを採用しました。

実は、撮影が始まるぎりぎり前まで、単色でいくか、グラデーションでいくか話していました。マーケティングの責任者や社長は、海外で単色で目立つカードで伸びているブランドがあることを知っていて、最後まで単色を押していたこともあったんですが、デザインチームの総意としてグラデーションでいかせて欲しいということで決めたというかたちですね。
――なるほど、それで透明×グラデーションのデザインが出来上がったのですね。カードというプロダクトである以上、機能面との兼ね合いなんかも難しかったのでしょうか?
わりえもんさん:機能面との兼ね合いでは、ICチップが入ることで中央に回路の線が入ってしまい、透明なデザインにすると、どうしても中央線が入ってしまうので、体験としてどうかなという懸念がありましたが、透けていること自体にインパクトがあるし、線が見えることで穴が空いてるじゃなくて透けて見えているんだということがイメージ画像でもわかってもらえるという、結果的には良かった部分になりました。でも、デザインのときは一つ議論になった点ではありましたね。

takejuneさん:あとは、透明部分を作ると、必要なことを表記できる面積が少ないので、どう入れるかみたいなことは結構苦労しました。カード番号は、最近はアプリの中で確認できれば必ずしも印字しなくても良いというレギュレーションがあるんですが、やっぱりカードで確認したいシーンの方がまだまだ多いかなと。署名欄も今はそこまで必要じゃなくても、サインがないと断られるお店もあって、入れることにしました。
わりえもんさん:表面のインパクトでデザインをして、イケたという感じではあったんですけど、最終的に掲載する必要のある情報を精査していったときに表記する情報が複数になり、文字サイズのルールのこともあって、ギリギリの勝負でしたね。
――デザインが決まったら、あとは作るだけ、とはいかないのですね……!
わりえもんさん:僕らは、もっと細かい部分を気にしていましたね。先ほどの透明部分の線の話もそうですが、透明部分が完全に透けて見えているわけではなく、少しぼやけて見えるところとか。あとは、表面から透明部分をきれいに見せるために、裏面の方の透明部分の外側を大きめに作っていたり。
この透明なデザインは初案から出していて、これが一番伝えたいメッセージが端的に伝わるデザインになっていたので、これを実現したいと思いつつ、僕たちはもっと細かいところで、加工の品質的にどうなんだろう?実現可能なのかな?みたいなところを終始気にしていました。デザインができてから、最初のサンプルが上がるまで想像しているクオリティになっていなかったらどうしようという不安の気持ちの方が強かったですね。
感情の部分にちゃんと刺さるデザインに、あえて勇気を出して踏み出した。

――最初から、こういったチャレンジングなデザインにしようという擦り合わせはあったんでしょうか?
わりえもんさん:いえ、むしろ「特殊な加工までできる会社の資料を送るので、一緒に考えてもらえませんか?」ぐらいしか言われていなかったですね(笑)。詳細には何も伝えられていないんですけど、とはいえ、どういうものをつくりたいのかみたいなのも、ある程度感覚として伝わったというか。
takejuneさん:最初伝えた内容はめちゃくちゃ少ないですね。「新しいデザイン、ロゴとスラッシュの要素は入れたい、500〜900円の課金に見合う、このカードが欲しいからつくりたいというものにしたい、色は変えてもいい」以上(笑)。
わりえもんさん:この数点と、Visaのカードデザインのルールをいただいて、今さっきの案を出していたという感じです。
――チャレンジしようという土台がもともとあった上で、ということですね。
わりえもんさん:そうですね。挑戦的でエッジのたったデザインを提案する場合って、クッションとなる案もセットで出して、先方の温度感を把握する、ということが一般的かと思います。が、ぼくは普段ブランド・ロゴのデザインをお手伝いさせていただく中でも、本当に考え抜いた一案のみの提案をしている、というスタンスなのもありますし、今回互いに信頼できている仲なので、妥協案はいらないだろう、ブランドとしてこうあるべきと思えるかたちで挑戦しよう、と思い切った提案ができました。
takejuneさん:「普通のカードは要らないです」と。
わりえもんさん:そうです、そうです(笑)。
――新デザインの情報が出てから、反響はありますか?
takejuneさん:やっぱりツイートの数だけ見ていても、すごいたくさんありますし、事前登録も受け付けているんですが、想定以上の数が来ていますね。
わりえもんさん:今回、やってよかったなと思うのは、ちゃんと利用シーンを想起できるような撮影ができたことですね。リアルの利用シーンを想定した写真を使ってのコミュニケーションができたので、何か「想像上のカード」というよりは、「リアルで持ったときによさそうだな」みたいなことをイメージしてもらいやすいようにできたのかなと。いろいろとギリギリのスケジュールでしたけど、いい形で出せて、かつよい反応もあったので、よかったなと思っています。

――使ったらよさそう、持ってみたいなと思わせるお写真でしたね。
takejuneさん:そんなふうに思うカードってあまり存在しないから、そう言ってもらえたのがすごくよかったです。そうなったらいいなと思ってつくっていたし、無難にしないのはすごく「賭け」の側面があったりしたので。そういう反響がなかったときは怖いというか、無難に行っておいたらよかったじゃんみたいな感じになるのが、やっぱりクリエイター的には結構怖いというか。チャレンジできなくなっていくので。
デジタルプロダクトの界隈は、かなり数字的な部分を計算してつくれるようになってきているので、割と想定内のクリエイティブしか出てこないみたいなところが、特に日本だとあるかなという気がしているので、何かそういうフックのあるデザインみたいなものを、日本のデジタル業界の中でつくれたというのはよかったなと、個人的には思います。事業とは全く関係ないんですけど(笑)。
わりえもんさん:大きなチャレンジすることで、今回いいものつくれたなと自負できるものではあるかなと思っているんですが、業界全体のデザイン自体ももっと挑戦的になっていって、新しいデザインが今後いっぱい生まれてきたら、ぼくたちも刺激ももらえますし、楽しくなると思っています。だから、僕たちもより一層頑張っていかなきゃなと、気持ちを引き締めつつ――というのはありますね。
デザインには、傾向や理論から設計できるロジカルな側面と、コントロールできないエモーショナルな側面があると思っていて、その感情の部分にちゃんと刺さるデザインって、数字だけでは判断できないところにあったりすることもあるので、今回はあえて勇気を持って踏み出したことで、そこも超えられたのかなという感じはあったので、よかったですね。
takejuneさん:僕はファウンダーの1人で取締役でもあるので、悪い言い方をすると、割と会社に対して発言権を持っている。デザイナーがそのポジションの会社はあまりないというのもありますし、今回パートナーとして割石さんに入ってもらいましたけど、信頼がないと、そこまで任せられないからというのもあるので、割とチャレンジできる特殊な条件がそろっていたかなという気はします。
デザインをきっかけに、予算管理ができた!という体験をしてほしい。

――お二人ともありがとうございました!最後に、これからこのカードを手にする方に伝えたいことはありますか?
takejuneさん:このカードがつくれたことによって、機能的にもデザイン的にも、毎日本当に使いたくなるようなサービスにできたかなというふうに思っています。これからも、カードに限らず、どんどん便利な機能がアップデートされていく予定なので、ぜひご期待いただいて、お使いいただければと思っております。
わりえもんさん:僕自身もお金の管理とかに結構悩んでいたこともある人間で、実際B/43を使って予算管理が少しずつできているという実感があるので、何かそういう体験を増やせたらいいなと思っています。そのきっかけにデザインがなればいいなと思っているので、「いいな」と思ってくれた方々にはぜひ、サービスを体験してもらいたいなと思うので、ぜひちょっと触ってみていただければなと思っております。
OTHER SERIES POST この連載のその他記事
NEWS 最新記事
PICK UP
注目記事
EXHIBITION
いまオススメの展示・イベント