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北欧デザインはなぜ愛される?その魅力とアイデンティティを紐解く『「北欧デザイン」の考え方』

北欧デザインはなぜ愛される?その魅力とアイデンティティを紐解く『「北欧デザイン」の考え方』

こんにちは、haconiwa編集部の山北です。
毎週金曜日にお届けしている「週末読みたい本」のコーナー。本日ご紹介するのは『「北欧デザイン」の考え方——プロダクト、建築、テキスタイル 名作をつくった人と時代とアイデンティティ』です。

今までになかった!「北欧デザイン」の全体像が理解できる一冊

シンプルで洗練されたデザイン家具や日用品が、愛され続けている北欧デザイン。家具メーカーのIKEAやHAY、マリメッコ、イッタラなど日本の市場でも馴染み深いものが多いのではないでしょうか。

近年では、環境や社会福祉に配慮した素材選びや生産体制など、北欧のものづくりの思想や価値観そのものが「北欧デザイン」という現代的なデザイン・ライフスタイルとして広く浸透しつつあります。

本書は、そんな「北欧デザイン」について総合的に解説した一冊です。今までに、アアルトやヤコブセン、マリメッコ、アラビアなど、個別のブランドやプロダクトに関する解説本などはありましたが、デザイナー同士のつながりや、家具、建築、テキスタイル、工芸、グラフィックといった北欧デザインの諸ジャンルを総合的に解説する日本語の書籍はありませんでした。

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そこで本書は、北欧デザインの全体像をまとめ、イラスト付きの解説や豊富な写真でわかりやすく紹介しています。このように北欧の地理など基本的な情報から掲載しているので、北欧デザインに触れるはじめの1冊目として手に取りやすい内容です。

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本書の魅力は、1章「北欧デザインの目覚め」、2章「黄金期を迎える北欧」、3章「新しい北欧デザイン」といった時系列に沿った章立てと横断的なトピックスの数々。
北欧のテキスタイルや有名家具はもちろん、それらが制作される上でのデザイン思想がどう形作られたか?や、日本の民藝運動との繋がりなど、表層の知識にとどまらない体系的な北欧デザインの考え方を学ぶことができます。

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また、各ページに掲載されたコラムにも注目。北欧デザインを学ぶ上で、知っているとより理解が深まる7つのトピックが紹介されています。
日本だけでなく、世界から見ても評価の高い北欧。筆頭に来るのが教育や福祉など生活基準の高さですが、そういった考え方がどのように培われてきたのかをデザインの側面からも感じることができます。

北欧家具をお持ちの方もそうでない方も、改めて北欧デザインの時代や魅力、そのアイデンティティを理解するのにぴったりな『「北欧デザイン」の考え方』。デザイナー同士の繋がりや制作背景を知ることで、きっと新しい発見があるのではないでしょうか。ぜひ週末のおともに、お手に取ってみてください。

「北欧デザイン」の考え方

著者:渡部 千春
定価:2,970円(税込)
発行:誠文堂新光社
仕様:A5変判、224ページ
ISBN:978-4-416-62129-5

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