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約130種の西洋菓子を収録。かわいいイラストでお菓子の歴史を紐解く「菓の辞典」

約130種の西洋菓子を収録。かわいいイラストでお菓子の歴史を紐解く「菓の辞典」

こんにちは、haconiwa編集部の山北です。
毎週金曜日にお届けしている「週末読みたい本」のコーナー。本日ご紹介するのは、以前もご紹介した『石の辞典』や『菜の辞典』『紋の辞典』など雷鳥社による辞典シリーズの最新作『菓の辞典』です。

中世から現代まで、お菓子の歴史やストーリーをまとめた『菓の辞典』

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古くから人々を魅了し、生活に彩りを与えてきた“お菓子”。本書では、そんなお菓子約130種類の起源と痕跡を探り、書き下ろしイラスト約100点とともに紹介した一冊です。

ぱっと目を惹くかわいらしい装丁は、クッキー缶をイメージして造本しているそう。書名には消金の箔押しをほどこし、見返しの紙にはクッキー缶に入っている半透明の紙「グラシン紙」に似た紙を使用。お菓子の箱を開けたときのようなわくわく感を本書からも感じることができます。

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メインとなるお菓子の紹介ページでは、古代から現代の順に様々な西洋菓子を見開きで掲載。片ページにお菓子ひとつひとつが持つストーリーを記載し、隣にはイラストレーターいのうえ彩さんによるお菓子の絵が大きくレイアウトされています。

十字軍による遠征や、王族の子女が他国にお嫁に行くなど、人々の移動に伴いお菓子も発展を遂げてきました。口伝により認知されたものや、なにかのきっかけで突如脚光を浴びたもの、あるいは改名や改良によって出現したものなど、お菓子が辿ってきた道は千差万別。それらのエピソードに思いを馳せながら、体系的に「世界の菓史」を知ることができる内容となっています。

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小口には、「中世(5~14C)」「近世(15~17C)」「近代(18~19C)」「現代(20C~)」の順にインデックスをわかりやすく記載。

パラパラとめくるだけで「マシュマロは古代の咳止めキャンディーだった」「シフォンケーキのレシピは20年間もベールに包まれていた」など、気になるエピソードが飛び込んできます。日本ではあまり馴染みのない古代のお菓子から、みんな大好き「ティラミス」や「プリンアラモード」など幅広いチョイスで読み応え抜群です。

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他にも、土地別にお菓子の分布をまとめた「お菓子MAP」やお菓子にまつわる「人物index」、レシピや食事のマナー、ペアリングスイーツのページなどコラムも充実!お菓子への興味をさらに刺激する、知らなかったエピソードが満載です。

西洋菓子について知りたいとき、お菓子の歴史を学びたい時にぴったりな『菓の辞典』。手元に置いておきたくなるかわいい装丁に加え、「今まで食べてきたお菓子にこんなエピソードがあったなんて…!」と驚く内容が盛り沢山でした。
ぜひ週末は、知られざるお菓子の世界を本書で堪能してみてください!

菓の辞典

価格:1,650円(税込)
テキスト:長井史枝
イラスト:いのうえ彩
仕様:A6判/上製/256P
ISBN:978-4-8441-3790-0 C0077

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