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メルボルンからこんにちは!RINAです。
サマータイムも終わり、日本との時差は1時間。もうすっかり冬のメルボルンですが、最近まで熱いアートの展示会「Andy Warhol-Ai WeiWei展」が開催されていました。今回はそちらの模様をお届けします。

この二人って、一体どんな人・・・?

Andy Warhol(アンディ・ウォーホール)といえばシルクスクリーン(ものすごく簡単にいうとプリントゴッコ的な手法)で有名なポップアーティスト。
キャンベル・スープ缶や、コカ・コーラ、マリリンモンローなど有名な商品や俳優、キャラクターなどを作品にしています。

そしてAi WeiWei(アイ・ウェイウェイ)は中華人民共和国のアーティスト。
お恥ずかしながら私はWeiWeiについてあまり知らなかったのですが、彼は中華人民共和国の現代美術家。
彼の作品の多くは中国政府への批判、民主主義、自由、監視などをテーマに制作されています。
建築家でもあり北京オリンピックではメイン会場を他の建築家と共同制作したそう!

かなり過激な作品も多く、見ただけでは意味がわからないものもあるのですが、説明をきくとなるほど~と思えるものが多くあります。

カラフルな色使い、ポップアートの先駆者として知られるアンディウォーホールの作品と、このアイ・ウェイウェイのメッセージ性がつよく、ときに過激な作品が同じ会場内でどう調和し、まとまっていくのか!?
全く異なる世界、時代を生きて来た2人の、ものすごく珍しい合同展示にメルボルンの住民も私も大注目です。

会場はNational Gallery of Victoria (NGV)

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「Andy Warhol-Ai WeiWei展」は、メルボルンで一番大きな美術館NGVで開催されました。
メルボルンの中心にあるFlinders street駅から徒歩2分程度。

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エントランスがアーチになっており、すりガラスに水がずーっと流れております。
光が反射して不思議な色になっていて素敵です。

展示はエントランスを入るとすぐに始まっていました!さっそく、WeiWeiのインスタレーションがお出迎え。

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“Chandelier with Restored Han Dynasty Lamps for the Emperor” Ai WeiWei 2015

そして目の前にある吹き抜けのホールには
1,500近くもの自転車のフレームをあわせてつくられたインスタレーションが。

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たくさんの人が前に立って記念撮影しています。

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こちらはAi Wei Weiの”Forever Bicycles”というシリーズ。

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展示とは関係ないのですが、その奥にあるステンドグラスのホール。
こちらで結婚式もできるという!美術感で結婚式なんて、素敵すぎます。

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会場自体がすでにアート。

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早速展示会場へ入っていきます!

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ウォーホールの作品が一面にプリントされた壁をすり抜けて中に入っていきます。

まず目に入るのはWeiWeinのポートレート。
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“Dropping a Han Dynasty Urn” Ai WeiWi 2015

とっても歴史的に価値のある中国の壺を無表情で壊すWeiWeiが
現代のコンピューター技術によりピクセル化され、子供用のおもちゃであるブロックにより描かれています。

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今ではとても価値のあるものとされている壺ですが昔の中国でとても安く作られました。
このアートから彼はものの”価値”についての疑問をなげかけています。

このようにそれぞれのアートがものすごく強く何かを訴えています。

そんな中にアンディウォーホールのポップアートが混じり合いなんとも不思議な空間で
とっても面白い展示会場。

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手前にある壺たちはAi WeiWeiの”Coloured Vases“普通ならガラスケースに入れらて
絶対に触れないようにされるであろう歴史ある壺に、ペイントし直すことにより
昔のものを現代のコンテンポラリーアートへと変換しています。
その後ろにウォーホールのキャンベルスープシリーズが。

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次のゾーンへ進みます。

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真っ赤な壁にはウォーホールが撮影した中国へ旅行に行った時とニューヨークの写真。
WeiWeiが撮影したニューヨークと中国の写真が展示されています。

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そして次に進む途中。ラマっぽい形とツイッターの鳥さんのようなものが飛んでいます。
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途中途中にもこういったエンターテインメントゾーンがあり飽きさせない工夫がしてあります。
私もひとしきり遊んでから次のセクションに移動です。

2人の初期のドローイング

次のセクションは2人の昔のドローイング。
そして立体作品群。

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ウォーホールの有名なコカコーラ作品。展示されているのが第1作目だったようです。

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ウォーホールはコカコーラやキャンベルのように有名で人気のあるものが大好きでした。
中でもコーラは数々の作品に登場しています。彼はコーラのお金持ちでも貧乏でも、有名でも有名じゃなくてもいつも同じ味!というアイデアが好きだったようです。

そしてテーマはFlowerに

東洋アートの歴史で、花は愛や死など様々な意味があり、中国の歴史でもたくさんの意味をもつようです。
このゾーンは花だらけ!綺麗だけどそれぞれにまた深い意味があるのでした・・・

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“Bicycle Basket with Flowers in Porcelain” Ai WeiWei 2015

WeiWeiは中国にいながら社会批判を繰り返すことにより、政府から目をつけられ
一度パスポートを剥奪されました。パスポートが戻るまで毎日、WeiWeiは自身のスタジオに停めていた自転車のカゴに
花を生けていきました。それがこちらの作品です。

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“Blossom” Ai WeiWei 2015

陶器で作られた花は自由がテーマです。

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“Flowers” Andy Warhol

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そして次のセクションに進みます・・・

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このセクションにはウォーホールによる様々な人物のポートレート作品が並びます。

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ここで最も興奮したのがアンディウォーホールのポラロイド写真!
1969年から87年に撮影されたフィルムを現像したそう。ウォーホール自身やたくさんのセレブたちが並びます。

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その中央にWeiWeiの”Letgo room”が。

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なんと300万ピースに及ぶブロックにより作られた部屋。オーストラリアの人権や発言の自由をテーマに作られたイラストレーションです。

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みんなが写真を撮っている様子が素敵で私もシャッターをたくさん切ってしまいました。

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まだまだ続く展示会場

ひろい会場!まだまだ続きます。

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“Study of Perspective “ Ai WeiWei 1995-2011

様々な国の象徴的な建物やものの前で中指を立てるWeiWeiの写真。

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ゆっくり寝そべって映像を楽しめるゾーンも。

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“Circle of Animals” Ai WeiWei 2011

1735年から96年まで君臨していた中国の皇帝が、彼の宮殿のためにヨーロッパ人に制作させた十二支をモチーフにした彫刻が
フランスとイギリスの軍隊により盗まれました。その彫刻そっくりにWeiWeiが制作したもの。
中国と東洋の力関係や略奪と送還、偽物とコピーの役割などに注目しています。

難しい!

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ウォーホールのこれらの作品にはダイヤモンドダストがちりばめられています!

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サンタクロースやスーパーマン、ミッキーなどよく知られたキャラクターがたくさん。

そして最後にキッズコーナー”Studio Cats”

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ウォーホールもWeiWeiも猫が大好き。
そんな二人の猫付きとからめたキッズコナーが。

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ウォーホールの猫のドローイングが展示され、子供達が遊べるパソコンが。

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椅子には尻尾がはえ、パソコンには耳がはえ・・・
かわいすぎる!

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そして最後にウォーホールアート風写真も撮れちゃいます!
私ももちろん撮ってきました!

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こういうの楽しくて大好きです。

というわけで、久々にアートにふれてとっても刺激をうけることができました。いかがでしたでしょうか?
ほんの一部ではありましたが、みなさんのアートな部分を刺激できたでしょうか・・・?

私は視覚的に楽しめるアートが大好きですが、今回は考えながらも楽しむことができました。
ではでは、気になった方はぜひ2人のアーティストについて調べてみてくださいね。

そしてこのNGV、観光にもオススメです♪

■参照元サイト
Andy Warhol-Ai WeiWei展
Studio Cats