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クリエイターのためのしゃべって、呑める、楽しい交流イベント

こんにちは!箱庭編集部です。

4月22日に東京おかっぱちゃんハウスで開催した、クリエイターのためのしゃべって、呑める、楽しい交流イベント「しごとパーラー」。はじめての開催となりましたが、金曜の夜という忙しい時間にもかかわらず、たくさんの方にご参加いただきました。ありがとうございます!

今日は、当日のイベント模様をお届けします。
第一回目ということで模索しながらはじまった本イベントですが、ゲストにsunshine to you! デザイナーの木原さんをお迎えしてお話を伺う「トークショー」と、イベントにご参加いただいたみなさんのお仕事の悩みをポジティブに解決する「お悩み相談室」、そして「懇親会」の3部構成で開催しました。
「しごとパーラー」ってどんなイベントなのか気になっている方にはもちろん、お仕事で悩んだり迷ったりしている方、クリエイターを目指そうと思っている方、多くのみなさんに読んでいただけると嬉しいです。

今回のトークゲストは、sunshine to you! デザイナーの木原佐知子さん

まずは、ゲストにsunshine to you! デザイナーの木原さんをお迎えしてお話を伺う「トークショー」からはじまりです。
160422mori_01(案内役のBoojilさん(写真左)と箱庭編集長東出(写真右))

Boojilさん(以下、B):はじまりましたね!第一回目の「しごとパーラー」。参加者は、女性の方が大変多いんですけれども、男性の方も来ていただけて嬉しいです。私は案内役をつとめます、Boojilです。イラストレーターとして仕事をしているんですけど、主にテレビ番組や広告、企業のキャラクターなどを描いています。

東出(以下、東):本日案内役をつとめます、箱庭の東出です。箱庭編集長です。最近は、浦和パルコの母の日のビジュアルを担当しました。今日はよろしくお願いします。

B:さて、今日は友人の木原さんをゲストでお迎えしています。自己紹介お願いします。

160422mori_02-2(sunshine to you! デザイナーの木原さん)

木原さん(以下、木):sunshine to you! デザイナーの木原と申します。現在の仕事は、sunshine to you! のプロダクトをつくる仕事と、グラフィックとか舞台などクライアントからいただく仕事。主にその二つの柱で活動しています。

B:まずは、木原さんのお仕事を見ながら、少しお話していきましょうか?sunshine to you! のお仕事を拝見しましょう。

160422mori_03(切り株クッション)

木:sunshine to you!では、日常の中にある自然をシンプルに楽しむためのアイテムをデザインしているんですが、こういったプロダクトをつくっています。こちらは切り株クッションと言いまして、ふかふかのやわらかい切り株です。

160422mori_04(wind hoop)

木:色々なジャンルのプロダクトをデザインしているんですけど。たとえば、これはwind hoop。四方向、自分の好きな位置でかぶって着ることが出来るんです。
sunshine to you!は、2007年から活動していて、9年目になります。

B:それまでは建築事務所で働いていたんですよね?sunshine to you!をはじめたきっかけってどんなことだったんですか?

木:建築の仕事も面白かったんですけど、もう少し自分に近いスケールでモノづくりをしたいなと思ったところからですね。スタートはピクニックラグという、持ち運びできるラグだったんですけど、外に遊びに行くのがもともと好きで、遊びと仕事を混ぜたものが出来ないかなと考えたんです。まずは、ピクニックラグで場ができるじゃないですか。そこから一つずつアイテムを足していった形ですね。

東:設計事務所ということは、設計の仕事をしていたと思うんですけど、デザインの経験ってあったんですか?

木:いえ、全然なかったんです。でも、不安に思うこととか、独立しよう!と思って独立した意識もなくて、やってみたいからやってみたらこうなったという形ですね。はじめは、バイトとかいろんな仕事をしながらやっていました。

B:wind hoopとかもそうなんですけど、木原さんがつくるものってやっぱり新鮮で面白いというか。

木:アパレルの仕事をしてこなかったからかな。出来ないから逆に考えられるっていうのはあるのかもしれないですね。独自のスタイルでやってきました(笑)。

やってきたことはすべて自分のためになっているし、繋がっている

B:もう一つの柱である、クライアントさんからの依頼のお仕事も見てみましょうか。

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木:たとえば、これは渋谷区こども・親子支援センター「かぞくのアトリエ」という施設なんですけど、ロゴと内装のデザインをしています。内装は全体ではないんですが、黒板などを手掛けています。

B:平面だけじゃなくて立体的に木製のフレームを使ったり、植物を入れたりするっていうのは、どういうところからアイディアをもらっているんですかね。

木:外で遊ぶところが基本になってるかもしれないですね。実は、設計事務所を辞めた後も、ツリーハウスが好きだったことから、ツリーハウス第一人者の小林さんの門をたたいたことがあるんです。だけど、女の人はだめだよって言われたので、図面を書く仕事を手伝わせてもらったんですけど。外で遊ぶことや自然が好きなので、そういうところからアイディアが浮かんできているかもしれないですね。
他にもグラフィックのお仕事をしたり、会場デザインのお仕事もしています。

B:普段プロダクトデザインをやっていて、会場のデザインを依頼されるっていうのは珍しいことだと思うんですけど、どういうきっかけなんですか?

木:会場デザインのはじめのきっかけは、「木原さん設計事務所にいたんだよね?sunshine to you!みたいな雰囲気にしてくれないかな。」って言われて、じゃあ、やってみましょうか。ってなりましたね。直接いまのお仕事とはかかわりのない経歴でも、やってきたことは自分のためになっているし、なんでも繋がっているんだなっていうのは、思いますね。

160422mori_07(sunshine山ダンス ワークショップ)

160422mori_08(sunshine山ダンスの三人。左から木原さん、小桧山さん、ホナガさん。)

木:あと、番外編としては、自分でワークショップを企画したりもしています。sunshine山ダンスというワークショップなんですけど、山フーズという料理家の小桧山聡子さんと、 ダンスパフォーマーのホナガヨウコさんと3人でやっています。私は、ものづくりワークショップの担当なんですが、ものづくり、ダンス、料理の3つのワークショップを体験して、発表会もあるワークショップなんです。

B:開催していて、ご自身としてはどうですか?こういったワークショップも自分のお仕事に繋がっているんでしょうか?

木:やっていて、すごく面白いですね。このワークショップはロケーションも自分たちで探すところからはじめるので、準備はとにかく大変なんですけど、自分たちが楽しめるから続けられます。sunshine to you!に「自然をたのしむことを、デザインを通じて表現する」というコンセプトがあるんですけど、このワークショップはそのコンセプトとも通ずるものがあるので、私としてはやっていてすごく刺激も得られますね。

B:木原さんの交友関係って本当に幅広いと思うんですが、sunshine山ダンスを一緒にやっているお二人はお友達だったんですか?

木:そうです。個々に友人関係があって、一緒にやってみようということからはじまったんです。違うジャンルの人とやることが面白かったり刺激になるので、違うジャンルのお友達と一緒にやることは多いかもしれないですね。

東:木原さんは2014年から拠点を川口から葉山に移したということなんですが、葉山に移住した理由ってありますか?

木:友達が住んでいたというのが大きい理由ではありますが、海も大好きだったので。移住するときに都内も考えたんですけど、自分に合っているのが葉山かなと思って、葉山に移住しました。

B:いま、地方で暮らしながらお仕事をする方が増えてきていると思うんですけど、参考までに移住する前と後では仕事の変化とか、心境の変化とかありました?

木:私は、移住して100%よかったと言いきれますね。自然に近いところにいるから、移住してから興味がすごい増えました。私の仕事はもともと自然を楽しむことをデザインで表現しているから、仕事と自分の暮らしがより密接になった気がします。自分の仕事に合っている環境に移住するっていうのは、プラスになるのかなと思います。

みんなで悩みをポジティブに解決しよう!

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「トークショー」の後は、参加者のみなさんのお悩みをトークゲストの木原さんを中心に案内役、参加者の全員でポジティブに解決する「お悩み相談室」のコーナーです。
今まさに、クリエイターとして活躍しているみなさんは、どんな悩みをもっているのでしょうか。

参加者のお悩み1:クリエイターさんがフリーランスで仕事をする上で、やりたい仕事とやりたくない仕事、どうやってバランスをとっているんですか?

木:まさに!悩んでいます。その選択がやっぱり難しいんですよね。これだけやっていたいという仕事ばかりやっていきたいんですけど、これもやらないと食べていけないっていう仕事もあります。

B:木原さんは、やりたいと思っている仕事と生活のための仕事、割合でいうとどのくらいですか?

木:私は、9:1かな。9がやりたいです。

B:それは幸せだわ~。高い方だと思いますよ!

木:本当は10にしたいけど…。

B:10の人っていないんじゃないですか!?

東:こういうのが好きというのを発信していたりしているとそういう仕事が来たりしますよね。声に出しておくといいかもしれませんよね。そういう連鎖で好きな仕事がやって来ることはありますよね。

参加者:半分くらい生活のためにやっている仕事で、それを9割くらい好きな仕事にしたい時に、好きじゃない仕事を断るタイミングとかってありますか?

B:確かにタイミングはそれぞれあると思います。ある程度自信が出てきて、断っても大丈夫かなっていうタイミングはあると思います。ちょっとずつ割合が増えていくんだと思います。

木:自分が好きだった仕事を積み上げていって、それで少しずつ好きな仕事が増えていった形です。いきなりは難しくて、仕事を続けないと増えては行かないと思います。

参加者のお悩み2:今は会社員なんですけど、フリーランスになる決意ってどういう時に出来たんでしょうか?

木:うーん。私が決意をもってはじめてないから、難しいんですけど。決意というよりは、溜まっていたものがわーっとなる瞬間がきて、それで辞めてしまったと感じかな。

フリーランスの参加者:私も会社員からフリーランスになったんですけど、会社にいたときは、社歴が長くなるにつれて、どんどん部下を育てる立場になって来たんです。私は手を動かしたい方だったので、やっぱり溜まっていたものが爆発する瞬間があって、その時にフリーランスになる決意をしました。

B:私は会社員の経験はないんですけど、でもやっぱり最初はバイトをやりながらイラストレーターとしても活動していて、収入のことを考えるとどうしようって悩んでいたんですよね。23歳の時に、ある程度貯金をしてダメだったら、またアルバイトしようとか、会社員になればいいとか気軽な気持ちで、思い切ってイラストレーターだけで活動しはじめました。少しだけ保険をかけてみたり、気軽な気持ちで考えてみるのも一つの方法としてあるのかなと思います。

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みなさんの悩みを少しだけ解決したところで(できたかな?)、参加者全員で乾杯をしました。
東京おかっぱちゃんハウスには、「Bar思春期」というBarもあります。美味しいお酒を片手に、終電まで会話に花が咲いた夜なのでした。

第二回目は7月下旬開催を目指して計画中ですので、楽しみにしていてくださいね!
それでは、また「しごとパーラー」でお会いしましょう。

    ◆トークゲスト
    ・sunshine to you! デザイナー 木原佐知子
    1980年埼玉生まれ 東京芸術大学デザイン科卒業
    永山祐子建築設計等、いくつかの設計事務所を経て、2007年よりsunshine to you!として活動を開始。
    太陽や海、緑、風など、自然の中から感じたことをきっかけに、様々なプロダクトをデザインしている。
    その他グラフィックから空間デザイン、ワークショップ、イベント企画に至るまで、現在多岐に渡り幅広く活動をしている。
    Web site:http://www.sunshine-to-you.com/

    ◆案内役
    ・イラストレーター Boojil:http://boojil.com/
    ・箱庭編集長 東出桂奈

    ◆creator’s meet up「しごとパーラー」
    しごとをテーマに、クリエイターのためのしゃべって、呑める、楽しい交流の場です。
    会場は築60年の古民家”東京おかっぱちゃんハウス”。
    ここに集うことで”しごと”のヒントをもらえたり、新しい”しごと”が生まれる場を目指して、定期的に開催予定。