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ガラスから生み出される光の世界を堪能する。「吉岡徳仁 光とガラス」展が開催中
構想から15年!吉岡徳仁 最新作「Glass Watch」も展示
こんにちは、箱庭編集部の森です。
以前、箱庭でレポートした京都 将軍塚 青龍殿の大舞台の展示「ガラスの茶室 – 光庵」を覚えていますか?
自然をテーマにした詩的で実験的な作品によって、デザイン、建築、現代美術の領域で国際的に活動するデザイナー 吉岡徳仁氏によるもので、京都の街を一望できる大舞台に、静かに佇むガラスの茶室は、訪れたすべての方を魅了してやまないと話題になりました。あまりの人気から約2年半という長期間に渡った展示も、2017年9月に会期終了となりましたが、今度は東京「21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3」で吉岡氏の展示が開催中です!今回、プレスプレビューの様子をお届けします。
「21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3」前に、世界最大のオプティカルガラスのテーブル「Waterfall」が出現
Credit Masaya Yoshiomura
本展では、光の表現に最も近い素材であるガラスに着目。人々の記憶や感覚の中に在る日本独自の自然観を映し出し、光とガラスから生まれる創作の本質に迫る展示となっています。会場では、代表作である「Water Block – ガラスのベンチ」をはじめ、建築のプロジェクト「光庵 – ガラスの茶室」と「Rainbow Church – 虹の教会」の映像展示のほか、最新作の「Glass Watch」、Dom Pérignon Art Projectで発表された「Prism」、「虹の建築」プロジェクトが展示されています。
まず、会場前に展示されているのは、世界最大のオプティカルガラスのテーブル「Waterfall」。太陽の光を受けてキラキラと輝く「Waterfall」は本当に美しい~。
スペースシャトルにも使用される特殊なガラスは、4.5メートルにも及ぶ巨大なオプティカルガラスの塊によって作られたものです。
見る角度や時間によって見え方が変わるので、ずっと見ていられますし、何度訪れても楽しめます。
吉岡氏の代表作と最新作が一度に見られる展示
Credit Masaya Yoshiomura
こちらは、吉岡氏の代表作「Water Block – ガラスのベンチ」。透明でありながら光の屈折によって、強いオーラを放つガラスのベンチです。ガラスが固まる瞬間に生み出される美しさを取り入れ、自然が生み出す無秩序な美しさを表現し、まるで水の塊の彫刻のように、透明で力強い造形です。
影までもが美しいので、ぜひ影にも注目してもらいたいなと思います。
そして最新作のISSEY MIYAKE WATCH PROJECT「Glass Watch」。
Credit Masaya Yoshiomura
「この時計は、一番最初にセイコーさんとアイデアを話したのが、もう15年くらい前です。当時、縁のないガラスの時計をつくることが難しいということで実現が出来なかったのですが、長い期間をかけて今回実現に至りました。」と吉岡氏。
セイコーウォッチによる緻密な形状加工と研削技術に加え、特殊な内部構造をつくることで実現されたこの時計は、ガラスの存在感を感じさせる塊のような厚みが特徴。ガラスの塊から生み出されたこの時計は、感覚を超越する光の彫刻となります。
ガラスボックスに飾られた時計がズラリと並んでいる展示も素敵でした。
そしてこちらが、もうひとつの新作、Dom Pérignon Art Projectで発表された「Prism」です。
クリスタルのブロックの中央にドン ペリニヨンのボトルが収まっています。光が透明なプリズムの表面を屈折することで、無数の色のスペクトルが現れます。とても不思議な展示なので、ぜひ実際に見てもらいたいです。
今後の実現に期待!虹の光を体感する建築
こちらの模型は、これから実現するかもしれない将来のプロジェクト「虹の建築」 。
虹の光を体感する建築をテーマとして、巨大なプリズムの彫刻を屋上に設置し、光の建築を生み出そうというもの。こんな建築があったら体感したいですね。今後の実現に期待しましょう!
こちらの展示は、2017年11月13日(月)までと少し期間が短いのですが、だれでも無料で入場することができるので、この機会に吉岡氏の世界を堪能してみてください。
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「吉岡徳仁 光とガラス」
会期:2017年11月2日(木)ー11月13日(月)
開館時間:10:00-19:00
会場:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3
〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-6
東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン
入場料:無料
URL:https://www.tokujin-glass.jp/
主催:セイコーウオッチ株式会社
企画:株式会社 吉岡徳仁デザイン事務所/
株式会社 三宅デザイン事務所
協力:株式会社 イッセイ ミヤケ
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