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作品鑑賞後も楽しめる!スイーツで味わう展示作品の世界観。

こんにちは!箱庭編集部みのりです。
今年開館40周年を迎えた、大阪の国立国際美術館。5月6日(日)まで開催中の開館40周年記念展「トラベラー:まだ見ぬ地を踏むために」に足を運んだ人も多いのでは?全館を用いた、かつてない規模の展覧会は見応え抜群ですが、同じくらい見逃せないのが、本展の開催を記念して登場したスイーツです。アート×スイーツという、私たちにとって夢のコラボレーションを果たしたその商品を紹介したいと思います!

grafが塩見允枝子氏の「スペイシャル・ポエム」とコラボレーション

実は、第三弾となる本展の開催記念スイーツ。箱庭でも取り組みを度々紹介してきた、大阪のクリエイティブユニット「graf」が、出展アーティストの作品からインスピレーションを得たスイーツを作り出してきました。

第三弾となる今回、grafがコラボレーションしたのは、現代アーティストの塩見允枝子氏。塩見氏は1960年代から美術・デザイン・音楽・詩・演劇・映画といったジャンルを横断しながら活動し、「トランスメディア」を制作手段として多岐にわたる制作をしています。

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塩見允枝子(千枝子)《スペイシャル・ポエムNo.1「ことばのイヴェント」》
1965/2004年 国立国際美術館蔵
©Mieko(Chieko) Shiomi 撮影:福永一夫

grafがインスピレーションを得たのは、塩見氏の代表的作品シリーズ「スペイシャル・ポエム」。「スペイシャル・ポエム」は、招待状を送ることから始まる壮大なメールによるイヴェントを通して、世界と交信し続ける様子を表現した作品です。全部で9つのイヴェントの中から3つのイヴェントがピックアップされ、それぞれのスイーツを購入することで、招待状を受け取れるようなイメージになっています。

それでは、3つのスイーツを紹介していきたいと思います!

No.2 direction event 方向のイヴェント

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塩見氏の作品「Direction Event」から、「あなたはどんな方向へ動いていますか、又は面していますか?」という問いかけを抜粋して作られた、レモンのクッキー。方向のイヴェントは、各都市の時差を一覧表にして送り、同一時刻に皆がどのような方向に向かって動いたか、あるいは面していたかを報告してもらうことによって方向という概念がどのように解釈されるか、その多様性を期待する、という作品です。

お菓子を見ている時、お菓子の方を向いていますが、今後どのような方向に向かって動きだすのかを考えるきっかけとなるスイーツとなっています。「トラベラー:まだ見ぬ地を踏むために」の世界観にも近いものとなり、締めくくりにふさわしいお菓子となりました。

    ・レモンのクッキー / 約2枚入り
    価格:600円+税

No.4 shadow event 影のイヴェント

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こちらは、「Shadow Event」から、「このSHADOWの影をどこかへ映してください」という言葉を抜粋して作られた、フロランタン。影のイヴェントは、「SHADOW」と印刷した透明なフィルムを招待状に同封し、影の影を投影するよう依頼した、というイヴェントです。

面白いのが、お菓子に同封されている「SHADOW」と印刷された透明のフィルムを使って影をつくり、影とお菓子を一緒に撮影し、Instagram に#shadowoftheSHADOW のタグをつけて投稿することで購入者も作品に参加できるということ!一人一人が参加することで、shadowの集積として交信することができます。作品の発表当時は、国際郵便によってやりとりをするという内容でしたが、こちらは現代版の「影のイヴェント」と言うことができますね。

    ・フロランタン / 1枚入り
    価格:730円+税

No.9 disappearing event 消えるイヴェント

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「Disappearing Event」からインスピレーションを得て、「ことばを消す」ことを「ことばを食べる」と捉えて作られたのは、ココアクッキーとグラノーラのスイーツです。
今回のために特別に塩見氏が書き下ろした8つのワードをクッキーに刻印しており、他にはないスイーツとなっています。「FLOATING SYLPH / 漂う空気の精」
など、それぞれの言葉の持つ意味にも注目してみてくださいね。

    ・ココアクッキーとグラノーラ / クッキー4つ+グラノーラ20g入り
    600円+税

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塩見允枝子(千枝子)《スペイシャル・ポエムNo.1-No.9招待状》
1965-75年 国立国際美術館蔵
©Mieko(Chieko) Shiomi 撮影:福永一夫

いかがでしたでしょうか?
美術館での作品鑑賞だけでなく、家に帰ってからも作品を楽しむことができる、今回のアートとスイーツのコラボレーション。Instagramを通して作品に参加できるという点も面白いですよね。

これらの商品は、国立国際美術館のミュージアムショップと、graf studioで購入可能。関西エリアにお住まいの方や、ゴールデンウィークに大阪に行く予定がある!という方は、ぜひ足を運んでみてくださいね。今回ご紹介したコラボレーションスイーツは売り切れ次第終了となっているので、お見逃しなく~!

    国立国際美術館 開館40周年記念展

    「トラベラー:まだ見ぬ地を踏むために」×graf オリジナルスイーツ第三弾
    発売日:4月25日(水)~売り切れ次第終了
    販売場所:国立国際美術館ミュージアムショップgraf studio
    ※販売先が追加になる可能性があります。

    塩見允枝子

    岡山市出身。1961年東京藝術大学音楽学部楽理科卒業。1964年ニューヨークへ渡りフルクサスの活動に参加。65~75年の間に郵便によって、世界の人々と同じイヴェントを同時に行なう「スペイシャル・ポエム」のシリーズを行なう。帰国後もトランスメディアの手法によってコンセプトを様々な媒体で作品化し、ジャンルを超えた活動を続けている。

    国立国際美術館 開館40周年記念展「トラベラー:まだ見ぬ地を踏むために」

    会期 :1月21日(日)~5月6日(日)
    国立国際美術館の開館40周年を記念した特別展。数々の新作や、展覧会場で日々繰り広げられるパフォーマンスなどの新しい試み、選りすぐりの所蔵品など、45作家の作品からなる展覧会。
    WEBサイト:http://nmao40.com/