HaveAnice Festival

台湾のクリエイターを日本に繋げたい!というクラウドファンディングの出店も。

こんにちは、シオリです。
定期的に“台湾がアツい!”という発信をしている私ですが、先日また台湾へ行ってきました。5回目となる訪台でしたが、飽きたということは全くなく、出会うのは新たな刺激ばかり!それを、少しずつ読者のみなさんにもお届けしていきたいと思います。

さて、今回の目的は、12月1日(土)・2日(日)の2日間、台北で開催されたイベント「HaveAnice Festival」。これまで、「Culture &〜」というくくりで「Culture & Coffee FAIR in Taipei」と「Culture & Art Book FAIR in Taipei」がそれぞれ開催されており、今アツい日本と台湾のブランドやショップが集まるイベントとして箱庭でもレポートしてきました。それが今回、コーヒーとアートブックが同時に開催されるということで、開催前から話題となっていたんです!

HaveAnice Festival
会場となったのは、松山文創園区。かつて煙草工場だった場所をリノベーションし、アートやカルチャーにまつわる活動を行う場に生まれ変わったところです。周りには公園のようなエリアもあってお散歩にもぴったり。イベント当日は、12月に入ったのにもかかわらず最高気温27℃という暖かな気候もあってか、たくさんの人が訪れていました。

HaveAnice Festival
イベント会場は、コーヒーとアートブックが1棟ごとに別れていたのですが、それぞれたくさんの台湾&日本のブランドやショップのブースが並んでいる空間は圧巻。そして数だけではなく、ひとつひとつ出店者さんを順番にご紹介していきたいくらい素敵な方々ばかりだったのですが、今日はちょっと違った切り口でレポートしたいと思っているんです。

イベント全体から肌で感じた、これからの日本と台湾のつながり。

これまで、コーヒーイベント、アートブックイベント、それぞれの取材を経て私が今回訪れてより強く感じたのは、このイベントが確実に台湾と日本の繋がりが生まれる機会になっているということ。以前の取材では、日本の出店者の皆さんは台湾の方に対して「初めまして」の方が多く、台湾の方から見ても日本の今を作っているカルチャーに“出会える”という場になっていたように思います。だからこそ、箱庭でも出店者さんのラインナップに注目し、レポートしていました。

台湾のコーヒーカルチャーがアツい!台湾と日本のコーヒーショップが大集結したイベント『Culture & Coffee Festival in Taipei』レポート。

「第2回Culture & Art Book FAIR in Taipei」で出会った台湾と日本の素敵なクリエイター&ショップ

それが、回を重ねることで、「また会えたね。久しぶり!」という雰囲気も感じられるようになったのが、今回の新しい発見。出会いという“点”が繋がって“線”になっているかたちが見えたイベントになっていたんです。

それを最初に感じたのが、こんな出来事でした。

HaveAnice Festival
それは、コーヒーエリアでのこと。日本から出店していた「ONIBUS COFFEE」「ABOUT LIFE COFFEE BREWERS」のブースに遊びにいっていた時、一人の台湾人の方がなんとこの絵をプレゼントしていたのです!店舗の外観がシンプルなイラストで描かれていて、めちゃくちゃかわいい…!このまま雑誌に載せられそうなイラストです。

こんなこと、日本の中で起こってもすごいと思ってしまうのに、国境を超えて起こっているところを目の当たりにし、すごく心が温まりました。たまたま私はこの場に居合わせたのですが、きっと他にも私が見ていない物語がたくさん生まれていたのだと思います。

台湾のクリエイターを日本と繋げたい!日本のクリエイティブを台湾に伝えたい!クラウドファンディングの出店も。

ただ日本の素敵なコーヒーとアートブックが台湾に集まる、というだけではなく、これからの台湾と日本の未来に繋がると感じる出店者さんがいたのも印象的でした。

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こちらは、クラウドファンディングプラットフォーム「MotionGallery」のブース。なぜ日本のクラウドファンディングが?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、MotionGalleryはみんなの共感をパワーに、社会に新しい体験・価値観をもたらす創造的なプロジェクトを実現したいという思いから始まった、数ある中でも特にアートやカルチャーの未来を作っていくことに力をいれているクラウドファンディング。

代表の大高さんは、「さいたま国際芸術祭2020」キュレーターチームにも参加しているアートに精通する方で、MotionGallery 立ち上げ当初からアートを応援することに力を入れてきました。MotionGallery は、2015年グッドデザイン・ベスト100も受賞しています。

そんなアートを応援するクラウドファンディングプラットフォームとして、台湾のクリエイターにも注目しているというMotionGallery。今回の出店には、日本のクリエイティブを台湾に伝えたいという思いと同時に、台湾のクリエイティブをもっと日本に届けたい、台湾のクリエイターが日本で活躍する応援をしたい、という思いがあるそう。

確かに、そうしたプラットフォームを通せば、台湾のクリエイターさんが日本で活躍する機会を掴みやすくなる。そして日本にいる私たちは、もっと台湾の素敵なデザインやアートに出会うことができるようになるんです!ぜひ、そんな未来が訪れて欲しいですよね。

ブースにはこれまでMotionGalleryでプロジェクトを達成することで生まれた、素敵な本やアイテムが並んでいました。

HaveAnice Festival
出版された当初に話題となったソーヤー海さんの「URBAN PARMA CULTURE GUIDE」も、MotionGalleryのプロジェクトで生まれたものだったんですね。

HaveAnice Festival
当日ブースにいらっしゃったのは、写真家・遠藤励さん。自身の写真家としての18年間の集大成として、ボードカルチャーと雪山の感動を伝える作品集制作のプロジェクトを2015年に実施し、見事目標を達成。これまでの経験を経た上で初心に戻ってチャレンジしたという新たな作品も一目見ると心掴まれるほど魅力的でした。

そして、コーヒーのエリアにもMotionGalleryと繋がりのあるブースがあったんですよ。

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こちらは、珈琲×活版×福祉という全く異なる三者が協働で、福祉施設でイベントを行ったり、施設と共同で製品を作ったりする活動をしている「COFFEE PAPER PRESS」のブース。今回の台湾でのイベント出店を機に、台湾の福祉施設でコーヒーを淹れたい!という思いからMotionGalleryでプロジェクトを現在も実施中。

実際に福祉施設で交流をしていた様子もプロジェクトページにアップされていて、素敵な活動がこうして広がっていくんだということが実感できます。

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こちらは、無農薬栽培されフェアトレードで輸入されたオーガニックコーヒー豆のみを自社で焙煎し、おいしいコーヒーを飲む事でエコにつながるSlowなCoffeeタイムを提供する「Slow Coffee」のブース。以前、太陽光発電による電気でコーヒーを焙煎する“ソーラー焙煎”のプロジェクトを実施しており、その後状況の変化がありながらも、エネルギー問題に配慮したグッド・バイブレーションなコーヒーづくりを続けています。

そんな、社会に新しい体験・価値観をもたらす創造的なプロジェクトの数々が台湾の方にも届いたら、すごく素敵なことだと思いませんか?そして、これからMotionGalleryには台湾発のプロジェクトが増えていくかも?!今後の展開が見逃せません!気になった方はぜひ、WEBサイトをのぞいてみてください。

台湾の素敵な方々と、再会できる場に。

ここまでお伝えしてきたように、イベントを第三者から見た台湾と日本のつながりを感じていた一方で、私自身も今回のイベントに足を運んだことで、台湾の方々との嬉しい再会がありました。

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こちらは、台湾目線で日本を紹介する雑誌『秋刀魚』ブース。以前インタビューをさせていただいた編集長のEvaさんや、前回のイベントでもあったイラストレーターのJOHNNPに再会。再会できたことでいろんな話も弾み、またの会える日がより一層楽しみになりました。

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靴下ブランド、テンモアのブースには相変わらずオリジナリティ溢れるデザインの靴下が並んでいました。会場ではお会いできなかったけど、台北滞在中にデザイナーの許さんにお会いすることができました。

HaveAnice Festival
そして、台湾から日本で開催していた箱庭のワークショップに参加してくださった方が、たまたまイベントに出店されていたという嬉しい偶然も!Eaves Coffeeというかわいい珈琲やさんでしたよ。

もし、一人一人スケジュールを調整したら1週間くらいの期間が必要かもしれませんが、こうして共感できる方々が一堂に会していることで、より多くの方との再会することができました。今、メールやSNSで連絡することは簡単だけど、やっぱり面と向かってお話できる機会は貴重だし、そこから何か新しいことが生まれそうな気がします。

いつもとちょっと違った形のレポートになりましたが、台湾と日本の繋がりがどんどん強くなっているという空気が伝わりましたでしょうか?

距離が近く、同じ部分が多いから繋がっていけるという可能性があり、でもやっぱり違う部分もあるからお互い刺激を受けることができる。そんな国である台湾は、本当に何度行っても楽しいです。みなさんも、ぜひ注目してみてくださいね。私も台湾へ行くたびに貰ってくる刺激を、これから引き続きお伝えしていきたいと思います。