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台日文化交流イベント「Taiwan NOW」が10/30〜11/14にリアルとオンラインで同時開催
こんにちは。haconiwa編集部です。
10月30日(土)~11月14日(日)にKITTE(東京・丸の内)とバーチャル会場(オンライン)で開幕するイベント「Taiwan NOW」(台湾ナウ)をご紹介します。
これまでアートやパフォーマンス、映画、音楽など、文化芸術分野で多くのコラボレーションを生み出してきた日本と台湾。このイベントはそんな二つの国の文化交流を目的に開催され、両国を代表するアーティストやクリエイター、デザイナー達がリアルとオンラインで多様なプログラムを展開する、ハイブリッド型の現代美術の祭典です。
テーマは「花と祝福」。
「ともに花を咲かせよう」をコンセプトに、現実とフィクションの統合、リモート共演、創作アイディア等の共有などにより、来るべきポストコロナ時代にふさわしいプログラムが構築されています。
来場者によって模様が変化するアート
東京のメイン会場KITTEのアトリウム1階で展示されるのは、台湾のアーティスト・林明弘(マイケル・リン)と日本人建築家・アトリエ・ワンのコラボレーション作品《Untitled Gathering (Tokyo 2020)》です。
台北、ブリュッセルを拠点に活動する林明弘(マイケル・リン)は、絵を「境界がある物理的な空間」「落ち着き、住むことができる空間」と捉えており、公共空間を再構成する大規模なインスタレーションを制作しています。今回の作品にも描かれている台湾伝統の「台湾花布」を用いた作品は、イスタンブール・ビエンナーレやパレ・ド・トーキョー、ニューヨーク・MoMA PS1、メキシコ・ジュメックス美術館など世界中のイベントや大型美術館で展示されました。
1992年に塚本由晴と貝島桃代が設立し、2015年に玉井洋一が加わった設計事務所・アトリエ・ワンは、「ふるまい学」という独自の理論に基づき産業化しすぎた建築を“人々”の側に取り戻そうという活動に取り組んでいます。住宅や公共建築などの設計から都市研究など、その活動の幅は多岐にわたります。
そんな二組のコラボで誕生した《Untitled Gathering (Tokyo 2020)》は、会場となっているKITTEアトリウムから構想を得て作られています。
テーブル、ベンチ、スツール、ステージで構成されていて、来場者は自由に作品に触れ、腰掛けることが可能です。整列された状態では上面に描かれた図柄がつながり、連続性のある模様が浮かび上がりますが、来場者がスツールに腰掛けたり、動かしたりして模様が変化していくのが特徴です。どんどん表情が移り変わっていく作品なので、何度か訪れて変化の様子を観察するのも楽しそうです。
会期: 10月30日(土)〜11月14日(日)
時間: 11 時~ 20時 (ただし10月30日のみ15時〜20時)
会場: KITTE アトリウム 1 階
東京都千代田区丸の内 2 7 2
初日の10月30日(土)には、東京のメイン会場でオープニングアクトとして披露されるダンス公演《浮花/フローティング・フラワーズ》にも注目です。
手がけるのは、台湾高雄出身の振付師・蔡博丞(ベンソン・ツァイ)。ユニークなダンスボキャブラリーや、極限の身体の動きをも融合する多彩なスタイルを持ち味としており、2010年にはInternational Dance Camp for Youth 台湾代表の一人に選出され、その後も世界各地の劇場やバレエ団に招聘されています。
蔡は作品に自身の人生経験を取り入れており、日本や台湾の民間信仰にある「灯籠流し」をイメージした今回の作品にも、人生のライフステージの変遷、溢れる悲しみや喜びなど、過去の経験で得た感覚が表現されています。
会期: 10月30日(土)
時間: 14時(招待制)/15時30分(観覧自由)の2 回公演
会場: KITTE アトリウム 1 階
東京都千代田区丸の内 2 7 2
博物館内で披露される、米と箒を使ったパフォーマンス

2020年メトロポリタン美術館での様子 photo© Stephanie Berger
KITTE 2・3 階の東京大学総合研究博物館 JPタワー学術文化総合ミュージアム「インターメディアテク」では、アーティスト・李明維(リー・ミンウェイ)による90分間のパフォーマンス作品《如実曲径/私たちのラビリンス》が披露されます。
1964年に台湾で生まれ、ニューヨークとパリを拠点に活動する李。見知らぬ人同士が次第に親しくなっていくプロセスとそれぞれの自己意識の目覚めの中で信頼と親密さを探ることを得意とし、衣食住や睡眠などの日常生活を通して出来事の核心を探っています。それを様々な方法で記録することで見る人に対してよりオープンな作品を作り出す李は今回、ミャンマー旅行で出会った文化から着想を得て作品を構成しています。
ミャンマーの人たちは、寺や神社、仏塔に入る前に履物を必ず脱ぐため、ボランティアが掃除を行い、訪れる人に神聖な空間を感じてもらえるようにしています。李はそれを《如実曲径/私たちのラビリンス》の中で、ダンサーが散らばった米をほうきで掃くように動かすことで表現。ダンサーは自身の内心世界に向き合い、非常に静かに、ゆったりとその世界を体現します。博物館の中で披露されるという珍しいパフォーマンスは必見です。
会期:10 月30日(土)〜 11月14日(日)(月曜休館)
時間 14 時〜 17時(ただし10月30日のみ14時30分〜17時30分予定)
会場:東京大学総合研究博物館 JPタワー学術文化総合ミュージアム [インターメディアテク]
東京都千代田区丸の内2 7 2 KITTE 2 ・ 3 階
週末には来場者へのプレゼントキャンペーンも実施されます。
土曜日、日曜日に東京会場のKITTE アトリウム1 階へお越しいただいた先着100 名様に、Taiwan NOW オリジナル福袋(ポーチ、コースター、マスクのセット)がプレゼントされます。週末会場に行かれる方は、要チェックです。
時間:11時~20時(ただし10月30日のみ15時〜20時)
※在庫なくなり次第、終了いたします。
場所:KITTE アトリウム 1 階 内プレゼント提供コーナー
対象:KITTE アトリウム 1 階 にご来場いただいた各日先着 100 名
内容:Taiwan NOW オリジナル 福袋 セット(ポーチ、コースター、マスク)
どこからでも楽しめるバーチャル会場
また、この「Taiwan NOW」はポストコロナにふさわしい、現実空間と仮想空間のハイブリッド型の現代美術祭典となっています。バーチャル会場へアクセスすると、日本と台湾の会場で行われるパフォーマンスをリンクさせ、メインビジュアルへ発展させたバーチャルアトリウム《みんなの花》が登場。本イベントのコンセプト「ともに花を咲かせよう」のもと、参加者がバーチャルな花園を彷徨いながら色とりどりのフラッグや祈りの言葉に触れ、ダンスや映像による花のようなパフォーマンスが繰り広げられます。
オープニング作品を楽しんだあとは、バーチャルコンサートホール《台湾人》音楽会、バーチャル劇場《三魂の途》、バーチャル映画館「台湾ウェイブ」へとつながり、自由に見て回ることができます。
バーチャルコンサートでは、台湾アーティストを軸に海、山、土地という3 つのテーマを45 分のプログラムを上演。台湾民謡や先住民族、客家の音楽作品を披露し、台湾島の声を紡ぎます。バーチャル映画館では、映像、ショートフィルム、アニメーションの3 部門の作品を上映。台湾の特徴が色濃く反映された映像作品が選出されています。
リアル会場に劣らない充実したプログラムで、どこからでも楽しめるのがポイントです。
10月 30 日(土) スタート〜 11 月 14 日(日) まで
12月25日のクリスマスには、台湾でのパフォーマンスも!
一方、台湾では、12月25日(土)に、現代美術と演劇において世界的に活躍するやなぎみわによる台湾オペラの上演が予定されています。
賑やかな音楽にのせて、色とりどりの衣裳で演じる“台湾オペラ”とも呼ばれる「歌仔戯(ゴアァヒ)」。台湾で最も人気のある伝統戯曲であり台湾での発展を経て成立した唯一の演劇です。
公演地は、台灣高雄市にある衛武営国家芸術文化中心。アジア最大級の巨大な国立劇場です。新型コロナウイルス感染拡大のため、公演は1 年半も延期となり、今も様々な難関がありますが、台灣と日本のチームが協力して公演に向けて頑張っています。日本から足を運ぶことはまだ難しいかもしれませんが、台湾のご友人にお知らせしてくださいね。
最先端のアート、パフォーマンス、デザイン、音楽など、クロスジャンルな作品やコンテンツが一堂に会する「Taiwan NOW」。このような時代だからこそ生まれた、これまでにない枠組みの共創型プロジェクトです。お近くの方は足を運んでいただき、遠方の方もオンラインで楽しめますので、期間中にアクセスしてみてください。
展覧会名:Taiwan NOW(台湾ナウ)
期間: 2021年10月30日(土)〜11月14日(日)
会場:
KITTE(東京都千代田区丸の内 2 7 2)
バーチャル会場(オンライン)
2021年12月25日(土)※予定/台湾・高雄
公式ウェブサイト:https://www.taiwannow.org
バーチャル専用サイト:https://virtual.taiwannow.org
・ご来場の際には、新型コロナウイルス感染症対策に関する諸規則の遵守をお願いいたします。
・開催内容は都合により変更になる場合があります。最新情報はウェブサイトにてご確認ください。
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