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現代アートの巨匠ゲルハルト・リヒターの、東京の美術館では初となる大規模個展が東京国立近代美術館で開催中!

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ゲルハルト・リヒター《エラ》(2007)作家蔵© Gerhard Richter 2022(07062022)
オイル・オン・フォト © Gerhard Richter 2022(07062022)
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ゲルハルト・リヒター《エラ》(2007)作家蔵© Gerhard Richter 2022(07062022)
オイル・オン・フォト © Gerhard Richter 2022(07062022)
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こんにちは、haconiwa編集部 mo です。
先日、東京国立近代美術館で開催中の、「ゲルハルト・リヒター展」へ行ってきました。ゲルハルト・リヒターの美術館での個展は、実に日本では16年ぶり、東京では初の大規模開催とあって、注目の展覧会となっています。早速レポートしたいと思います〜!

初期作から最新のドローイングまで、122点の作品を一挙公開。

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油彩画、写真、デジタルプリント、ガラス、鏡など多岐にわたる素材を用い、具象表現や抽象表現を行き来しながら、人がものを見て認識する原理自体を表すことに、一貫して取り組み続けてきたアーティスト、ゲルハルト・リヒター。
本展は、90歳を迎えた2022年、画家が手元に置いてきた初期作から最新のドローイングまでを含む、ゲルハルト・リヒター財団の所蔵作品を中心とする122点によって、一貫しつつも多岐にわたる60年の画業を紐解く大規模個展となっています。

リヒター近年の最重要作品が、日本初公開!

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「ゲルハルト・リヒター展」展示風景より、ゲルハルト・リヒター《ビルケナウ》(2014)
ゲルハルト・リヒター財団蔵© Gerhard Richter 2022 (07062022)

本展での中でも最も注目したいのが、4点の巨大な抽象画からなる作品、《ビルケナウ》(2014年)です。アウシュヴィッツ・ビルケナウ強制収容所で密かに撮られた4枚の写真を描き写したイメージが隠れている本作。2014年にこの作品を完成させ、自らの芸術的課題から「自分が自由になった」と感じたと作家本人が語っているように、リヒターにとっての達成点であり、また転換点にもなった作品だそう。
幅2メートル、高さ2.6メートルの作品4点で構成される巨大な抽象画は圧巻で、是非実際に見ていただきたい作品の1つです。

その多彩さに驚く!テーマでたどるリヒターの画業

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ゲルハルト・リヒター《8枚のガラス》(2012)ワコウ・ワークス・オブ・アート蔵
© Gerhard Richter 2022 (07062022)

会場では、初期のフォト・ペインティングからカラーチャート、グレイ・ペインティング、アブストラクト・ペインティング、オイル・オン・フォト、そして最新作のドローイングまで、リヒターがこれまで取り組んできた多種多様な作品を紹介。特定の鑑賞順に縛られず、来場者が自由にそれぞれのシリーズを往還しながら、リヒターの作品と対峙することができる空間となっています。

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ゲルハルト・リヒター《アブストラクト・ペインティング》(2017)ゲルハルト・リヒター財団蔵
© Gerhard Richter 2022 (07062022)

会場に入ってすぐ、ずらりと並ぶのは、1976年以降、40年以上描き続けられているシリーズ「アブストラクト・ペインティング」。大ぶりなスキージ(へら)で絵具を塗り、そして削るという技法を確立していたリヒターですが、近年では小さなキッチンナイフも用いているそうで、時を経るにつれて、細やかな調子の変化を作品の1つ1つから感じ取ることが出来ます。

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ゲルハルト・リヒター《4900の色彩》(2007)、《アブストラクト・ペインティング》(2000)いずれもゲルハルト・リヒター財団蔵
© Gerhard Richter 2022 (07062022)

会場内で一際目を引いていたのが、鮮やかなカラーチップで制作された、カラーチャートのシリーズ作品《4900の色彩》(2007)と、グレイの色彩を「なんの感情も、連想も生み出さない」「「無」を明示するに最適な」色と表現した、グレイの色彩で画面を覆うシリーズが並んだこちらの空間。全く異なる印象の対峙する作品を前に、それぞれに何を見、どう受け止めるかは鑑賞者に委ねられています。

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ゲルハルト・リヒター《8人の女性見習看護師(写真ヴァージョン)》(1966/1971)ゲルハルト・リヒター財団蔵
© Gerhard Richter 2022(07062022) 
ゲルハルト・リヒター《エラ》(2007)作家蔵© Gerhard Richter 2022(07062022)
ゲルハルト・リヒター《エラ》(2007)作家蔵© Gerhard Richter 2022(07062022)

リヒターの名を有名にした、1960年代に始めた写真を忠実に描くフォト・ペインティングの作品も見逃せません。仕上げで画面をぼかし質感を際立たせる手法は、写真や映像があふれる現代において絵画の特質を端的に伝えています。

オイル・オン・フォト © Gerhard Richter 2022(07062022)
オイル・オン・フォト © Gerhard Richter 2022(07062022)
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2021年に描かれたドローイング © Gerhard Richter 2022(07062022)

このほか、写真に絵具を塗ったオイル・オン・フォト、ガラス板に塗料を転写した《アラジン》のシリーズ、さらには昨年制作したという新作ドローイング25点も並びます。ひとりの作家が手がけたと思えないほど、多彩な表現作品の数々で、「見る」本質に迫るリヒター。122点、手法やテーマの異なる作品の数々は、非常に見応えのある内容となっています。

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展覧会を楽しんだ後は、オリジナルグッズが購入できるショップもお見逃しなく。オリジナルトートバッグやポストカードなど、この展覧会でしか購入できないグッズが揃っていますよ。

いかがでしたか?「ゲルハルト・リヒター展」は、東京・竹橋の東京国立近代美術館で10月2日までの開催です。気になった方は是非足を運んでみてくださいね〜!

ゲルハルト・リヒター展
開催日:2022年6月7日(火)~10月2日(日)
開催時間:10:00~17:00(金・土曜は10:00~20:00)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日[7月18日、9月19日は開館]、7月19日(火)、9月20日(火) 
開催場所・会場:東京国立近代美術館
東京都千代田区北の丸公園3-1
入場料:一般2200円、大学生1200円、高校生700円、中学生以下無料
URL:https://richter.exhibit.jp/

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