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野外展示の大型新作にも注目!「もの派」を代表する美術家・李禹煥の東京初となる大規模な回顧展をレポート。

国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥
国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥
国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥
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国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥
国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥

こんにちは、haconiwa編集部のシオリです。
本日は、東京・国立新美術館にて2022年8月10日(水)~11月7日(月)まで開催されている「国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥」をレポートしたいと思います。

1960年代の最初期の作品から最新作まで。李禹煥を代表する61件の作品が集結!

国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥
国際的にも大きな注目を集めてきた「もの派」を代表する美術家、李禹煥(リ・ウファン)。日本では、2010年に香川県・直島に開館した李禹煥美術館があることで、その名前をご存じの方も多いのではないでしょうか?

「国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥」は、李禹煥が自ら展示構成を考案した、東京では初となる大規模な回顧展です。「もの派」にいたる前の視覚の問題を問う初期作品から、彫刻の概念を変えた〈関係項〉シリーズや精神性の高い絵画など、李禹煥を代表する作品61件が一挙に集結。野外展示場に登場する、石とステンレスを用いた新作の大型作品にも注目なんです……!

彫刻と絵画の2つのセクションで楽しめる、圧巻の作品群。

国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥
展示風景より、《風景I》、《風景II》、《風景III》(1968年)の一部、すべて個人蔵(群馬県立近代美術館寄託)

本展は、大きく「彫刻」と「絵画」の2つのセクションに分けられ、それぞれ時系列的に理解できるように展示されています。展覧会冒頭に展示されていたのは、カンヴァスにピンクの蛍光塗料を用いた三連画《風景I》、《風景II》、《風景III》。東京国立近代美術館で開催された「韓国現代絵画」展(1968年)に出品された李禹煥初期の代表作です。

李氏の作品は、石や金属などの素材を大胆に使った作品のイメージが強かったので、入口を入ってすぐ、この蛍光色が飛び込んできたことにびっくりしました!

国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥
展示風景より、左:《第四の構成B》(1968/2022年)作家蔵 中央手前:《関係項》(1968/2019年)森美術館、東京 壁面右:《第四の構成A》(1968年)作家蔵

レリーフ作品《第四の構成 A》と《第四の構成 B》も同様に、蛍光塗料が用いられており、視覚を攪乱させるような錯視効果を強く喚起する作品となっています。トリッキーな視覚効果を引き起こすこれらの作品は、1960年代末の日本に興隆していた傾向を反映しているんだとか。

もの派の起源と展開に触れる、〈関係項〉シリーズ。

国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥
展示風景より、左:《関係項(於いてある場所)Ⅰ 改題 関係項》(1970/2022年)作家蔵 右:《関係項(於いてある場所)II 改題 関係項》(1970/2022年)作家蔵
国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥
展示風景より、手前:《現象と知覚B 改題 関係項》(1968/2022)作家蔵

そんな、強力なインパクトのある蛍光色の作品からスタートした展示ですが、1968年頃から制作された、主に石、鉄、ガラスを組み合わせた立体作品のシリーズ〈関係項〉の作品も、たっぷりと展示されていました。これらの素材には殆ど手が加えられておらず、観念や意味よりも、ものと場所、ものと空間、ものともの、ものとイメージの関係に着目した李禹煥の思考が反映されています。

国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥
展示風景より、《関係項―棲処(B)》(2017/2022年)作家蔵

1990年代以降、ものの力学や環境に対しても強く意識を向けるようになった李禹煥。石の形と鉄の形が相関する〈関係項〉や、より近年には、環境に依存するサイトスペシフィックな傾向が強まった作品も増えてきたんだとか。

国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥

国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥
展示風景より、《関係項―鏡の道》(2021/2022年) 作家蔵

2010年以降、海外の美術館や歴史的建造物で大規模な個展を立て続けに開催した李禹煥。また、2010年には香川県直島の李禹煥美術館、2015年には韓国の釜山に李禹煥空間、そして2022年にはフランスに李禹煥アルルが開館します。それに伴い、屋外展示も数多く手がけるようになったそう。

2021年にフランスのアリスカンで発表された《関係項―鏡の道》も、本展に登場。両脇に石が置かれた鏡面仕上げの長いステンレスの板の上を、私たちが歩きながら鏡面に映る周囲の風景の移り変わりを経験する、という作品になっています。鏡面仕上げのステンレスも、「無限」の概念に強く関心を寄せる近年の李氏にとって重要な素材となっているんだとか。

アリスカンでは周囲に木々のある屋外に設置されましたが、本展では天井の高い真っ白な展示室に設置された本作品。自分が実際に歩いてみても、誰かが歩いているのを眺めても、この空間が醸し出す不思議な世界に引き込まれるような感覚になり、気づいたら時間が経っていましたよ。

野外の大型作品展示にも注目!

国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥

国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥
展示風景より、《関係項―アーチ》(2014/2022)作家蔵

そして、さらに注目したいのは、企画展示室 1E 野外展示場に設置された《関係項―アーチ》。アーチ状に曲がったステンレスの両脇に一つずつ石が設置され、アーチと直交するように長いステンレス板が地面に置かれている本作品。高さ約 4メートル、幅 5メートルに及ぶアーチの下を、鑑賞者はステンレス板の上を歩きながら潜り抜けます。歩くごとに目の前の風景が変わり、ここでしか味わえない体験ができるんです。

また、美術館の入り口には、《関係項―エスカルゴ》が展示されていますので、こちらもお見逃しなく。

ちなみに、これらの屋外展示作品に限り、一般来場者も撮影が可能ですよ。

壁に直接描かれた作品も必見!精神性の高い絵画作品たち。

国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥
展示風景より、〈線より〉シリーズ
国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥
展示風景より、左:《風より》(1983年)神奈川県立近代美術館 中央・右:《風と共に》(1991年)作家蔵

展示後半では、絵画作品がずらっと並びます。初期の作品である〈点より〉〈線より〉シリーズから始まり、時を追うごとに表現方法が変化・展開していく様子が見てとれる展示となっていました。

国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥
展示風景より、《対話─ウォールペインティング》(2022)作家蔵

こちらは、なんと、会場の壁に直接描いた作品です!浮かび上がるように描かれた作品を、ぜひ間近で見てみてくださいね。

「国立新美術館開館15周年記念 李禹煥」は、11月7日(月)まで開催中。気になった方は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥
会期:2022年8月10日(水)~11月7日(月)
会場:国立新美術館 企画展示室1E
住所:〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
休館日:毎週火曜日
開館時間:10:00~18:00 ※毎週金・土曜日は20:00まで (入場は閉館の30分前まで)
観覧料(税込):一般1,700円、大学生1,200円、高校生800円 ※中学生以下は入場無料。
展覧会ホームページ https://LeeUFan.exhibit.jp/

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