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haconiwaロゴデザイン制作秘話

haconiwaロゴデザイン制作秘話

本日お知らせしましたが、haconiwaはロゴとサイトをリニューアルしました。

まずはこちらの記事をご覧ください。
haconiwaロゴ&サイトリニューアルのお知らせ

ここでは、新しいロゴはどのように生まれたのか、ロゴ制作はどのように進められたのか、普段あまり見ることができない制作過程のノートをお見せしながら、グラフィックデザイナー栗崎洋さんのインタビューとともに詳しくお伝えします。

ロゴリニューアルを考えた理由

「haconiwaロゴ&サイトリニューアルのお知らせ」でもお伝えしましたが、立ち上がってから8年が経ち、自分たちの発信したいモノコトの方向性が少しずつ明確になっていく中で、当初のコンセプトをアップデートする必要が出てきたと感じていました。

ここ数年のhaconiwaの発信は、普段過ごしている日常の中にあるモノコトで、発想やデザインにクリエイティブが垣間見られるモノコト、そしてそれらに携わる方々の声をピックアップしてきましたが、手書き感のある旧ロゴは、ゆるくてほっこりとしたイメージが強かったため、あらゆるテイストのクリエイティブを扱うには少しテイストが強すぎるのでは?我々はもう少しニュートラルであるべきなのでは?と考えていました。

とはいえ、最初はまだふわふわとしており、コンセプトをアップデートしないまま、まずは相談をしてみようと思い、デザイナーの栗崎さんにお声がけしたのが2018年12月のことです。

デザイナー栗崎さん
デザイナー栗崎さん

haconiwaの指標となる言葉を探すことからスタート

haconiwa:栗崎さんとの出会いは、佐賀県「埋金木工所」のデザインについて取材したのがきっかけでした。栗崎さんのクライアントとの向き合い方やデザインについての考え方がとても良いなあと当時から思っていて、今回ぜひご一緒できたらと思いお声がけさせてもらいました。
最初はhaconiwaのこれからの方向性と、新しいロゴにお願いしたいことをざっくりとお伝えしただけでしたが、ここからどういう風に制作されたんでしょうか?

haconiwaが新しいロゴデザインにお願いしたこと(初回ご相談時)
・シンプルな中にメッセージ性が欲しい
・haconiwaのこれからを表現したい
(haconiwaのこれからとは)
 世の中のクリエイティブを見つけて、届けること
 クリエイターをつなげて、広げる役割となること

haconiwa
言葉を広げて指標を決めていく作業

栗崎さん:最初は描くことよりも、言葉を広げていきます。地図というか、指標みたいなものになっていくんです。これがないとデザインをどれだけ制作しても、良し悪しの判断がつきづらくなります。
言葉は、今までの箱庭を見つつ、お話を聞いた感じ、プラス自分自身の感覚も入れながら出していきます。大事なキーワードを決めて、そのキーワードが全て表されているロゴを作っていくという感じです。

色々な角度から描き、広げていく作業

haconiwa:今回は特別に制作過程のノートも見せていただきましたが、まずは手描きで本当にたくさん描いていくんですね。

haconiwa logo
手描き段階のロゴラフ案

栗崎さん:アイデアを広げることは大切にしていて、そこからこの考え方は使えるなとか、これとこれを組み合わせできそうとか考えて、方向性を決めていきます。1時間だったりとか時間を決めて作業をして、頭を切り替えるために一回忘れるようにしています。ずっと作業していると頭にたまってしまって、わからなくなってしまうんです。そうやりながら本案件は、1週間くらい手描きで描く作業をしていきました。

haconiwa:最初の段階では、「箱庭」という日本語表記を残すのか、シンボルマークをつけるのか、フワフワしていて申し訳なかったです。

栗崎さん:私の提案方法としても「この案が絶対です」というよりは、別方向を2〜3出して、反応を伺って必要であればブラッシュアップしていくので、今回もロゴタイプとシンボルマークで考えていきました。

haconiwa:色々な方向性のロゴがあって、後から見てもとても面白いですね。

haconiwa logo
データ化されたロゴラフ案

栗崎さん:絶対ないなぁ〜と思うものもありますけど(笑)。頭の中ではモヤモヤしても、なるべく最初に可能性を潰しておきたいので、描くようにしていますね。手で描いたイメージを迷わずデータ化して、迷う段階は出力してから。出力した段階で、これだと弱いなとなったら、他に要素を足したり引いたりしたらどうだとか。組み合わせられないかとか。結構自分にツッコミを入れていくんですよ。

haconiwa logo
四角の中に丸が入っているシンボルロゴ

栗崎さん:たとえば、これは箱のパースの中に丸が入っているんですよね。途中段階でこの案は無くなってしまったんですけど。
読者の方はどう思うか?プレゼンされた側はどう思うか?そういう目線で見ていきます。自分だけで考えると、思い入れが出てきてしまうので。若い時は結構あったんですけど、それを残していくと絶対無理が出てくるので、自分にかなりツッコんでいきます。

作って、壊してを繰り返し、デザインを詰めていく

haconiwa:プレゼン前には、どのくらいの案が残るんでしょうか?

栗崎さん:形にするのは大体30〜40デザインですね。そこから、さらに壊したり、細かいディテールを詰めて行ったり、展開例に入れたりして、絞っていきます。全く新しいものが出てくるときもありますけど。ちょっとした何ミリとかの精度で変わってくるので、ずっと作って壊してを繰り返す感じです。

haconiwa:制作過程で注意していることってどんなことなんですか?

栗崎さん:結構大事なのは、スピードですね。もたもた考えていると、機会を逃すというか、清書できる時間が減っていくので、なるべく早く、どんどん失敗していきます。ちょっとリセットする時間がないと、作っている側の目になるので目が戻らないというか、読者の目で見るためには時間を開けることが大事なんです。
プレゼン前はどんどん詰めていくので、多少時間をかけてもOKなんですけど、最初にどのくらいのスピードで広げていけるかが大事だなぁ〜と思っています。

シンプルなロゴタイプで理念を伝えるために行った工夫

haconiwa:今回のロゴにある輪のイメージはどのように思いついたのでしょうか?

haconiwa logo
初期の手描きロゴラフ案。既に初期段階で現状のロゴの形が作られている(左下の案や右上の案)

栗崎さん:お話の中で、クリエイター同士をつなげたいとか、企業とクリエイターをつなげていきたいとかがあったので、社会に広がっていってつながっていくという要素があった方がいいんだろうなと考えたんですね。
ただ、これをシンプルなロゴで伝えることが一番難しい。企業ロゴは世の中にいっぱいあるんですけど、普遍的に見えてそこに理念を隠すって難しいことなので、そこは一番考えましたね。
今回の場合、従来の静止画的なグラフィックのみだと、伝わりにくいんじゃないかと考えました。特にロゴマークではなく、ロゴタイプになるとシンプルな中に理念を入れる必要があるので、そうすると動的な何かが必要になるんじゃないかなあと思いました。そういう風なことを考えていると、輪ってつながっているなあとか、haconiwaの中に「wa」って入っているなとか。それを広げるムービーにすれば伝わるんじゃないかなというところから考えていった感じですね。
あとは造形的にはOKでも、論理的に弱かったら伝わらないことが多いので、一行で言えるということを目指しています。「つながり、ひろがる輪」のように、一行で説明できる段階になったタイミングでご提案するようにしています。

haconiwa logo
初回プレゼン時のタイプロゴ
haconiwa logo
初回プレゼン時のタイプロゴのコンセプト
haconiwa logo
初回プレゼン時のシンボルロゴ
haconiwa logo
初回プレゼン時のシンボルマークのコンセプト

修正の段階でもうひとつの理念「haconiwa vision」が誕生!

haconiwa:初めてのプレゼンがご相談してから約1ヶ月半後のちょうどバレンタインのタイミングでしたね。その段階でムービーを見せていただいたことで、私たちの中にも明確なイメージが沸き、haconiwaの方向性やロゴイメージがしっかりと固まっていた気がします。ムービーを見せていただいたことで、ようやく私たちもコンセプトがアップデートでき、漢字ロゴはなくし、シンボルタイプではなくロゴタイプでいくことなど決まっていきましたよね。
ご提案いただいたロゴタイプを基準に、もう少しかわいさを削ぎ落としてスッキリと見せたいとお伝えしたことは、悩まれましたか…?

栗崎さん:難しかったですね〜。「かわいい」というのは太さからきていると思ったので、テクニカルなところは思いついたんですけど、そうなると存在感が弱くなるなあと思ったので、つながる輪は残しつつ、もう一つ理念を隠した方がいいなと思いました。

haconiwa vision
haconiwaのロゴには、「haconiwa vision」という理念が隠されている

haconiwa:それが、haconiwa visionである「独自の視点」ですね。どのようにして考えられたのでしょうか?

栗崎さん:ここはかなり苦戦しましたね。
最初は、文字の形状で違いを出せないかなあと思ったんですけど、形状が美しいのは最低条件なんですけど、プラス何かがいるなあと考えて、コンセプトをじっくりと読み返しました。「世の中のクリエイティブを見つける、届ける」の「見つける」ってなんだっけ?とか、見つけるって普段見えないのかなあとか。クリエイティブがキーワードにあったので、クリエイティブって視点を変えれば見つかることもあるよなあとか考えて。
あとは、haconiwaという名前を見て、「wa=輪」が入っているよなあとか、ダブルって斜めになっているなあとか、wを伸ばしてみようかなあとか。本当に色々(笑)。
waが斜めになっていて、そこに図形が隠れているということ、普段見えないクリエイティブの視点がこの中に隠れているというのは面白いんじゃないかなあっていうので出てきました。最初にこのwaを見つけてからですね。
「つながり・ひろがる輪」の丸の図形だけだとかわいらしくなるだろうと感じていたので、今後の展開も考えて、四角の要素があるとメリハリがつくれるなあと考えたのもあります。

haconiwa:haconiwa visionが入ったことで、私たちの方向性が描かれた、道しるべになるような強いロゴになったなあと感じています。

栗崎さん:やっぱり、ひとつ強い言葉が決まると、そこから広がっていくので、言葉決めが重要ですね。迷った時もそこに戻れるので。
僕の中では、「つながり、ひろがる輪」がみなさんに向けたメッセージ、「独自の視点」が御社の姿勢を表していると考えています。


このように出来上がった、haconiwaのロゴ。
私たちのこれからを表現するようなロゴになったと感じています。
読者のみなさんにも親しんでもらえたら嬉しいです。

また、サイト制作秘話も公開中です。ぜひこちらもご覧ください。
新生haconiwaをどうぞよろしくお願いいたします。
(編集部一同)

ロゴデザイン・ディレクション:栗崎 洋
国内デザイン会社を経て、株式会社佐藤卓デザイン事務所に入社。2015年9月独立。ブランディングを中心に、ロゴ、空間、パッケージ、ウェブ、装丁などグラフィックデザインを軸にしながら広い領域で活動。東京以外の地域や、留学経験を生かしたアジアの海外案件等、場所を問わない活動も増加している。東京TDC賞2017入選、台湾国際グラフィックデザインアワード2017優秀賞・2017台北デザイン賞優秀賞、他。
URL : www.hiroshikurisaki.com
Mail : kurisaki@hkdesign.jp

ムービー制作 :株式会社メディアグラフィックス

ムービーサウンドエディター :畠中悠輔

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