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アイスランドからこんにちは! vol.03|自然豊かな西フィヨルドの魅力
Goðan Daginn!
アイスランドから、箱庭キュレーターのTomokoです。
最近では、日照時間がぐーん、と伸び、真夜中近くまで明るい時期がやってきました。夏至の6月20日まで、日照時間は伸びるのみ、夏を身近に感じるわくわくするような季節の始まりです。
6月から8月は、アイスランドの各地を巡るのに最高の季節。今回は、私がアイスランドで一番好きな場所、ウェストフョルズル(Vestfjörður=西フィヨルド)の魅力と、そこで生まれ育った友人ホイクルの自由な暮らしぶりを2回に分けてご紹介したいと思います。
ウェストフョルズルとは?
アイスランド北西部に広がるフィヨルド地帯を総称してウェストフョルズルと呼んでいます。国道1号線(通称リングロード)から少し外れていることもあり、豊かな自然と野生動物のありのままの姿を楽しむことができる場所として、観光客だけでなく、アイスランドの人たちからも愛されています。
フィヨルドをいくつも越えた先にある可愛らしい港町、階段状に流れ落ちるフォトジェニックな滝、地元の人しか知らない天然の温泉、人懐っこい野生のアザラシなど、ウェストフョルズルには魅力がいっぱい。
アイスランドのメジャーな自然スポットは、レイキャビクから日帰りで行くことができるゴールデンサークルや、氷河を間近に見ることができる南海岸沿いですが、夏にアイスランドを訪れる予定の方は、ぜひウェストフョルズルも訪れてほしいな、と思います。
ウェストフョルズル育ちの友人ホイクル
ウェストフョルズル育ちのホイクルは、紫色のつば広帽がトレードマークの気さくなお兄ちゃん。instagramやFacebookなどのソーシャルメディアを使って故郷の魅力を発信しつつ、観光客のためにツアーの企画をしたりガイドをしたりしています。映像作家としても活躍しているホイクルのインスタグラムは必見です!ウェストフョルズルの魅力が存分に映しだされていて、一度見ると忘れられない景色が広がっています(記事内の写真もホイクルが撮影したものをお借りしています)。
先祖代々が生まれ育ったウェストフョルズルは、ホイクルにとってルーツとも言える特別な場所。高校を卒業後、世界中を旅してまわりつつも、いつか必ず故郷に帰ってくると決めていたそう。大学院のクラスメートだったリトアニア人のヴァイダと恋に落ち、卒業を機に一緒にアイスランドに移り住み、結婚。最初の1年は、ウェストフョルズルの農家の土地に間借りして、”ユルト”とよばれるモンゴル式の巨大テントで暮らし半自給自足の生活を満喫しました。
どうして「モンゴル」式のテント?と思われるかもしれませんね。実はこのユルト、日本でも大ヒットしたベン・スティラー主演の映画「LIFE!」で実際に使われていたものなんです!撮影の大部分がアイスランドで行われたこの映画、ロケにかかわっていたホイクルのいとこが、撮影終了後に2つのユルトを買い取り、そのうちの1つがホイクルとヴァイダの住まいとなったわけです 。
ユルトで暮らす2人の写真を、ホイクルのインスタグラムでたまたま見つけ、『モノに溢れた時代に、こんなにシンプルなのに、どこか贅沢で斬新なライフスタイルを実践している人がいるんだ!』と、衝撃を受けたことを覚えています。
「どうしてユルトに住むことになったの?」と聞くと、「理由なんて特になかったんだ。」とホイクルは笑いながら答えてくれました。「学校を卒業したばかりで、僕たちには特別な計画もなかった。家も車も所有していなかっから、ローンもなかったし、子供もいなかった。だからその時にしかできないことをしてみたかったんだ。家庭を持って落ち着く前に、ワクワクするようなアドベンチャーをね!」
2015年には息子のカォリ君が新たに家族に加わり、ウェストフョルズルにある最大の港町イサフョルズルで、古いけれど素敵な家を購入して、家族3人で暮らしています。
次回は、ホイクルにウェストフョルズルでも特にオススメの場所を聞きました。ウェストフョルズルを満喫するための旅の仕方も提案したいと思っていますので、楽しみにしていてくださいね。
それではみなさん、次回までBless Bless!