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自分の感覚と偶然がつくりだす、同じものが一つとない染めもの

今日も元気、おつゆです!

先日、友人に誘われて染めもの体験をしてきましたので、そちらをレポートします。
染めものにも色々ありますが、今回挑戦したのは「ベンガラ染め」。
みなさん、「ベンガラ」って聞いたことありますか?

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ベンガラとは赤色の顔料で、インドのベンガル地方が語源になっています。弁柄、紅殻、酸化鉄赤とも呼ばれるこの顔料は、なんと土から出来ているのです!このベンガラを焼く温度や調合を変えることによって、様々な色が作れます。薬品も使われていないので、お子様にも安心ですね。

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今回参加したのは、アトリエゑんのベンガラ染めワークショップ。鎌倉にある古民家スタジオ・イシワタリという素敵な場所で、開催されました。

それでは、早速体験です!

1.何を染めるかを決める

ワークショップに参加するには予約が必要なのですが、まず予約時に染める布の種類を選びます。選べるものは4種類。風呂敷大(120×120) 、風呂敷中(90×90)、リネンストール、手ぬぐいでした。
私はリネンストールにしました!希望すれば洋服や持込の布(綿・麻・絹)も染めることが出来るそうですよ。

2.布に糊をつける

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最初に布を助成剤の入った水につけて揉んでいきます。この液体に布を漬けることでたんぱく質に浸すのと同様の効果があり、より染まりやすくなるんですって。

ある程度揉んだらすすいで一旦乾かします。

3.地色を染める

模様を入れる前に全体を染めたい人は、この段階で染めます。
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色とりどりの染料。これはベンガラの天然顔料を水に溶かしているだけなので、顔料と水とバケツさえあればどこででも染めることができます。色の濃さも調整可能。
私は薄い青色にしたかったので、藍色を薄めた水に一瞬だけ漬けてみました。サッと水に通すだけでもしっかり色がつきましたよ。

4.模様を決める

次に染める模様を決めます。ここが一番の悩みどころ!なぜなら、布の折り方や器具の使い方、塗り方によって幾通りもの模様を作れるのです。
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例えば左のドット柄は特殊な器具を使って、丸い形を作っています。対して、右の星柄は器具を使わず、三角に折った布の端を染めています。

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ではこちらはどうでしょう?この細かな縦線とシワ、実はペットボトルに巻きつけて染めたものなのです!面白いですよね。

どれも素敵でとても悩んだのですが、今回私はドット柄に挑戦しました!

5.布を折る

模様を決めたら布を折っていきます。模様によっては、この工程が変わりますが、今回はドット柄で説明しますね。
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ドット柄の場合、まず長い辺から布を屏風折りにします。布の幅は器具より少し小さめに。長い辺を折ったら、短い辺からも同様に屏風折りにします。この時布が正方形になるように調整します。
ここで綺麗に折っておくと、模様の仕上がりも綺麗になります。最後の折り目は幅がぴったり揃わなくてもOK。

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器具にセットするとこんな感じになります。十字型の板2枚で布を挟んで、端を輪ゴムで留めた後、C型のクランプで固定しています。器具より少し小さめに折っておくのは、輪ゴムを留めやすくするためなんです。

なお、この技法は板締め絞りと言われており、古色の美のサイトでも手順を確認できますよ。

6.模様を染める

さて、ここからいよいよ染めていきます!
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器具からはみ出た布の部分に合わせて、ハケで色を塗っていきます。ハケを使わずそのまま染料に浸してもOK。染料に浸かる時間が長いとより濃い色に染まりますよ。
ドット柄の場合、四隅があるので場所によって色を替えることができるのも楽しい。

塗り終えたら器具を取り外します。
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こんな感じで色を塗り分けました!

7.乾かしたら完成!

ドキドキの瞬間。染めた布を広げます。染めている最中は「どんな形になるだろう?」と、広げるまで分かりにくいのもベンガラ染めのいいところ。みんな広げると歓声があがりました!
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誰一人同じ模様はない、十人十色の染めあがり。これを乾かしたら完成です!
所要時間は2時間半ほど。何回染めるかどんな方法で染めるかによっても時間は変わってきますが、楽しい時間だったのであっという間に過ぎてしまいました。

自分色を求めて、ベンガラ染めはいかが?

本日教えて下さったのはアトリエゑんの岩本さん。もともと服作りが本職の岩本さんは、服の色を求めてベンガラ染めを始めたそうです。
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与えられた布をそのまま使うのではなく、色を出すところから楽しんでオリジナリティを添えられる。その人らしさが出る染め物には無限の可能性があると、このワークショップで感じることができました。

そんなアトリエゑんのワークショップは、7月24日(日)にも古民家スタジオ・イシワタリで開催されます。その後も不定期ですが、横浜や自由が丘、また首都圏以外にも北海道や関西などでも出張ワークショップをするそうですよ。
開催が近づいたらFacebookページブログで募集が始まりますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

  • アトリエゑん

    住所:神奈川県鎌倉市長谷1-1-6 古民家スタジオイシワタリ内
    電話:090-9843-3353

◆参照元サイト
アトリエゑん ブログ / facebookページ
古色の美 http://www.kosyokunobi.com/
古民家スタジオ・イシワタリ http://ishiwatari.jimdo.com/