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ホーチミンから1時間の、秘境リゾート旅のススメ。

はじめまして! 海老原 悠です。普段は国内外の衣食住にまつわる編集・ライティングをなりわいにしています。今回、私自身初めてとなるベトナム旅に行ってきました。しかも、行った先は「フーコック島」という人口10万人ほどのカンボジアとの国境の島。当然知らない方も多いのではないでしょうか。そんなまだまだ知名度が低い、けれどもこれから先のフィーバーを予感させるこの島の魅力を、3回にわたってお伝えしていきます。

ベトナム南西部タイランド湾に浮かぶフーコック島(Phu Quoc)。

ここが今、「ベトナム最後のリゾート地」と呼ばれているのをご存知ですか?
成田空港からタンソンニャット国際空港(ホーチミン市)までおよそ6時間、そこから国内線に乗り換えてさらに1時間。ベトナム最大の島で、淡路島と同じくらいの面積です。島の7割を自然公園が占め、スーパーをはじめとする大きな商店はないというベトナムのローカルシティです。日本のガイドブックにも情報がほとんど載っていない、まさに秘境と呼べるリゾート地です。

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そんな漁村のまちフーコック島が、今大きく変貌を遂げようとしています。
2012年にフーコック島に国際空港ができてからはリゾート地へと大変革。とにかく手つかずの荒れ地だらけだった広大な土地を整備して、リゾートホテルやショッピングモールを建設しています。なんと、現在巨大カジノ場も作っているなんてウワサまであるんです。そんなフーコック島を人々は「ベトナム最後のリゾート地」と呼びます。開発の余地のある最後の場所ということですね。まだローカルっぽい雰囲気を残す今行くべきか、整備が完了して理想郷のようなリゾート地となる3年後に行くべきか。私は、今の雰囲気も好きですが、大規模開発を終えた利便性の高いフーコック島も見てみたい気もするのです。

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実は、ベトナム国内でこうして夕日が沈むのが見られるビーチは、
フーコック島含む数カ所だけなのだとか。

この美しい風景と物価の安さや治安の良さも相まって、今後人気が出るリゾートになるでしょう。
そんなフーコック島でおすすめしたい「ビーチ」、「お土産」、「リゾートホテル」をご紹介します。

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手つかずの自然が自慢のフーコック島。
海の透明度、砂浜の白さ、何も遮るものがないサンセット、どれをとっても一級の景色です。

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おすすめのビーチは「サオ ビーチ(Bai Sao)」

未舗装の赤土の道を進まなければならないのですが、眼前に広がる海の美しさはわざわざ足を運ぶ価値ありです。これだけ美しいと人が多くてビーチも芋洗い状態になりそうですが、そこは秘境フーコック。景色を独り占めとまではいきませんが他のリゾート地よりも空いているという印象です。

    ◆サオ ビーチ(Bãi tắm Sao)

フーコック島でニョクマム工場見学!

エスニック料理の味の決め手ナンプラーは、ベトナムではニョクマムと呼ばれ、小魚を内臓ごと塩漬けにして発酵させた調味料です。そのにおいが強烈なあまり、好き嫌いが分かれる味ですが、フーコック島ではこのニョクマムが名産。せっかくフーコック島を訪れたならば工場見学をどうぞ!
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〈カイホアン(Khai Hoan)〉では、ニョクマムの直売を行っているほか、工場を自由に見学可。敷地内に1歩入るとすぐに鼻を突くような発酵臭にたじろぎますが、慣れてくると醤油のような馴染みある香りも感じられます。

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できたてのニョクマムも購入できるのですが、なんとあまりにも匂いが強いため飛行機内に持ち込むことは預け荷物であってもNG。残念! 現地でしっかり味わっておきましょう。

    ◆Khai Hoan Fish Sauce Factory

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ニョクマムと並ぶフーコックの名産品と言えば「コショウ」

フーコック島のコショウは粒が小さくて香り高いのが特徴です。
コショウ農園も自由に見学でるのは珍しい体験かもしれません。

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農園の隣にはコショウの直売所もあるのでおみやげにどうぞ。フーコック島は名物やおみやげとなるような民芸品が少なく、しかもニョクマムが持ち帰れないのでコショウがベストなおみやげ品なのではないかと思います。

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黒コショウのホール(粒のまま)は1瓶150円ほどと手頃な値段です。
塩コショウやチリ、ガーリックなどのフレーバーペッパーも人気。

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収穫後のコショウ。この緑色の実を乾燥させて黒コショウができます。
実の皮を剥いて乾燥させると白コショウになるのだそう。元は同じ実なのですね。

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ホールタイプの他に、ペッパーアンドソルトやガーリックペッパー、ペースト状のペッパーなど、さまざまなフレーバーペッパーが購入できます。おすすめはガーリックペッパー。エスニックな風味がそれほど強くなく、白身の魚やエビなどのグリルに合いそうです。フーコック国際空港や夜市などでも購入できます。

    ◆Nong Trai Tieu Duc Ninh

せっかくのリゾートホテルステイであれば、ホテルを満喫したいものです

今回、私が滞在した「ノボテルフーコックリゾート」は、世界中で3900余りのホテルを運営する仏系ホテルグループ「アコーホテルズ」のミッドスケールクラスのブランド「ノボテル」が2015年にオープンしたリゾートホテルです。

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40室あるヴィラタイプをはじめとする、広々としたモダンでスタイリッシュな室内に、リゾートホテルお約束のプライベートビーチまで。施設内のスパやプールバーなどで1日ゆったりと過ごすのもおすすめです。

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フーコック島のベストシーズンは、実は秋から冬。雨も少なく、快晴のもと観光を楽しめます。旅行をお考えの方は今から予定をたててみてはいかがでしょうか。

    ◆ノボテルフーコックリゾート(Hotel Novotel Phu Quoc Resort)

つづく
ベトナム旅行記Vol.2|フーコックの新鮮な魚介類をマーケットで食べ倒す!

◆取材協力
ベトナム航空
アコーホテルズ(ACCOR HOTELS)

◆箱庭ゲストキュレーター 海老原 悠(えびはらゆう)
ある日突然ウェブという大海に身を投じた編集者。それ以降、衣食住さまざまなジャンルのウェブマガジンの立ち上げと運営を行っています。東京とどこかの二拠点生活に憧れる、五黄の寅年蠍座B型。