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アイスランドからこんにちは! vol.04|自然豊かな西フィヨルドの魅力(後編)
Goðan Daginn!
アイスランドから、箱庭キュレーターのTomokoです。
さて、前回に引き続き、ウェストフョルズル(Vestfjörður=西フィヨルド)に住む友人ホイクルに聞いた、ウェストフョルズルの魅力についてお話します。
ウェストフョルズル育ちのホイクルは、ノルウェーの大学院で人類学を学んだ後、アイスランドへ戻り、故郷の魅力を発信しつつ、ツアーの企画やガイドをしています。
モンゴル式の移動テント、ユルトで1年間半自給自足の暮らしをしたり、1歳の息子を背負って西フィヨルドの冬山を一気にスキーで滑り降りたり、フィヨルドの海をヨットで航海したり…彼のインスタグラム(https://www.instagram.com/haukursigurdsson/)はアドベンチャラスでワクワクするようなシーンの数々でいっぱい。
世界中を旅して周ったホイクルの話を聞いていると、どんどん話に引き込まれ、思わず旅に出たくなってくる!頻繁に会うことはありませんが、出会えてよかったなぁ、と思える友人の一人です。
そんな冒険好きなホイクルが提案するウェストフョルズルの楽しみ方は、他のツアーではちょっと見ないような、オリジナリティに溢れています。
日本の観光客がウェストフョルズルへ来たら、どこへ連れていく?と聞いてみると、少し考えたあとで、こんな提案をしてくれました。
「自然保護地区のホルンストランディルや、ディンヤンディの滝(階段状の岩肌をダイナミックに流れ落ちる滝。「西フィヨルドの宝石」と呼ばれる。前回の記事参照。)は必須だね。そのあと、パドルボードでフィヨルドの海を楽しんでもらいたいなぁ。」
「僕のお父さんが運営する旅行会社、Aurora Arktikaのヨットに乗って、絶景を楽しんだり、ザトウクジラや北極ギツネを間近で見たりするのはどうかな?ウェストフョルズルには見どころがたくさんだから選ぶのが難しいよ!」
私も、西フィヨルドには何度も足を運んでいますが、車で好きな場所を回る、という毎回同じパターンなので、ホイクルの提案にはとっても惹かれます。
人生を楽しみながら生きているホイクルに、「人生で大事にしていることってある?」と聞いてみると、丁寧に答えてくれました。
「僕は、これまで両親から、プレッシャーを与えられたことは一度もないんだ。大学に行くよう強要されることはなかったし、僕のキャリアプランに対して影響を与えようとされたこともない。それには本当に感謝しているよ。僕は23歳になるまで、人生で何をしたいかなんて見当もつかなかった。でもお父さんは、自分が楽しいと思えることをしていたら、いつかそれで生計を立てられるようになっているさ、と常々言っていたなぁ。そして今、その言葉の通り、好きなことをやって生計を立てられるようになっているんだ!
僕にとって、シンプルで自由に使える時間がある生活を送ることが大事なんだ。住宅ローンや車のローンを返すためだけに1日12時間働くよりは、車なしで小さなアパートに住んでいても、自分が自由に使える時間がたくさんあって、貯金して世界を旅することに充てる方が重要なんだよ。」
最後に、ホイクルに、アイスランド人として自慢できることって何かな?と聞いてみました。
「幸運なことに、僕の家族はとってもフレンドリーで、数え切れないほど何度もツアーのお客さんを僕のおばあちゃんの家に連れて行って、キョートスーパ(ラム肉と野菜がたっぷり入った伝統的なスープ)やワッフル、コーヒーを振舞ってもらっているんだ。僕にとては、この、普通の人たちのホスピタリティーが、アイスランド人として自慢できること。だから、日本の人たちにもアイスランドの田舎に住む普通の人々に会って欲しいなぁ。7年ほど前に日本へ行った時に、ホームステイを経験したんだけれど、日本の人たちからも厚くもてなしてもらったなぁ。もしかして、日本とアイスランドの人って似ているのかもね!」
2回にわたってお届けしたウェストフョルズルの記事、いかがでしたか?最後には、日本とアイスランドの思わぬ共通点も出て、私にとっても発見のあったインタビューでした!
それでは、次回までBless Bless!
今回の美しい写真もすべてホイクルからお借りしています。Takk Haukur fyrir myndirnar! (ホイクル、写真をありがとう!)