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こんにちは!箱庭編集部です。
先日開催された「箱庭のガッコウ」第14期の記事をつくるワークショップで、
A~Eチームのみなさんに記事を作ってもらいました!
Aチーム おいしいの、その先のはなし。「食べる」を考える練習帳
Bチーム 初めてさんもベテランさんも!知って得するお月見アレコレ
Cチーム 外苑前でおとなのひとり文化祭
Dチーム 【電車×◯◯】乗るだけ・撮るだけじゃない、電車のステキ発掘集
Eチーム 「ほんのキモチ」に演出を 心踊る、地域のとっておきぽち袋。
と、どのチームもステキな企画ばかりで、本当に素晴らしい内容でした!
ワークショップの発表後には、投票があるのですが、
今回は、Aチームの記事がダントツ人気でした!おめでとうございます!
それでは、さっそくご紹介したいと思います。どーぞ!

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なごり野菜って知ってる?

一年中なんでも手に入り、なんでも食べられる便利な時代。
いま旬のものが何か、ついつい意識せずに食べていませんか?

野菜をはじめ食材には、「はしり」「旬」「なごり」があり、
今は夏野菜がなごり野菜として楽しめ、秋野菜のはしりを待つ季節です。

食の欧米化やコンビニの普及などにより、味つけの濃いもの、
すでに調理されたものを食べるのが日常になっている今、
ちょっとだけ、「食べる」をマジメに考えてみましょう!

Lesson 1 旬のものを食べに行く

「蒸し料理レストランmusmus」

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人を良くすると書いて「食」

不規則な時間の食事、コンビニやファーストフードなどでお手軽に済ませる食生活が続くとなんだか体調が悪くなりませんか?

東京駅は新丸ビル7階にある「musmus」も、オーナーのそんな実体験がきっかけでできたお店。
こちらのオーナーは、元々、クラブなど夜のお店を多店舗展開し、夜の帝王とまで呼ばれた方で、不規則で多忙な生活を続けるうち、体調を崩してしまったそう。療養を余儀なくされ、自分のカラダと向き合う中で、食の大切さを実感され、これまでやっていたお店を畳み、こちらのお店を始めたそうです。

蒸す、結ぶ、味わう、つながる食体験

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店名のmusmus(ムスムス)には素材の味を最大限味わえる、蒸し料理の「蒸す」だけでなく、消費者と生産者をつなぐ、「結ぶ」という意味が込められているとのこと。

メニューは、食材の生産者さんの名前がわかるようになっており、特に目をひいたのは、埼玉県坂戸市の尾島さんが作る、豚と「塩」だけで1年半熟成させた発酵生ハムサラダ。こちらを生ハムだけでいただきました。
余計な味がしない、まるでチーズのような濃厚な味わいは、くせになる一品。
生産者の尾島さんは、塩だけで造る無添加国産生ハムの普及促進に努めており、工房見学もできるそう。

◆尾島さんと生ハムの出会い:「セラーノストーリー」
http://www.serrano.co.jp/story/index.html

◆塩だけでつくる!熟成国産生ハム工房見学セミナー:「国産生ハム普及協会」
http://www.momo29.com/

店員さんオススメ!絶品ナス田楽

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最後に、旬のオススメを店員さんに聞くと、「なごり野菜であるナスの味噌田楽をぜひ!」とのこと。
まずはこの見た目に脱帽。そして、ナスの甘みと味噌のうまみ、香ばしさのハーモニーがたまりません。
味わうのに夢中で、黙り込んでしまうおいしさでした。

実際、こちらでいただいたお料理はどれも、生産者さんの愛情と
それを届けたいというお店の方の愛情が感じられる、カラダにもココロにもやさしいお料理でした。

    ■蒸し料理レストラン「MUSMUS」
    住所 東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング7F
    TEL 03-5218-5200
    営業時間 平日11:00~28:00 日祝11:00~23:00
    URL http://www.musmus.jp/

Lesson 2 マルシェに行ってみる

「恵比寿マルシェ」

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旬な⾷材や体にやさしい⾷材を⽇常に取り⼊れたい。でもどこに買いに⾏けばいいかわからない。
そんな⽅にオススメなのが、週末に開催される「マルシェ」
イベント感覚で気軽に⾜を運べちゃいます。
今回は毎週⽇曜⽇に開催されている恵⽐寿マルシェに⾏ってきました。

「想い」や「日常」もいっしょにおかいもの

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マルシェにはたくさんの⾷材が並び、ついつい⽬移りしてしまいます。
そんな中、決め⼿となるのが、お店の⽅々との会話。

「無添加ドレッシングは体にやさしいだけでなく、⾷材そのものの味を感じられるのがいい所」
「近所の農家さんの所でブルーベリーが獲れすぎて困っていて…」

そんな、スーパーでは聞けない、作る⼈の「想い」やリアルな「⽇常」を聞くことができます。
買いものを通して作る⼈の⼈柄を感じられるのはマルシェの醍醐味ですね。

◆シトラス&チリ ドレッシング|完全無添加ホームメイド⽣ドレシング「Dressing sisters」
http://www.dressing-sisters.com

◆ブルーベリー|⾃然野菜専⾨⼋百屋「LIM-CLASSO FACTORY」
http://lim.grandgreen.co.jp

作る人直伝!おいしい食材とおいしい食べ方

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マルシェでは⾷材のはなしだけでなく、おいしい⾷べ⽅のヒントも聞けちゃいます。
例えばみなさんは「ポロネギ」を知っていますか?
別名をリーキといい、地中海沿岸が原産の葱なんだとか。

初めはかわいいネーミングと少し太っちょなビジュアルに惹かれたのですが、
「スペアリブなどと一緒に煮込み料理にすると甘くておいしい」と聞き、是非食べてみたい!
と思い購入を決めました。

あなたもマルシェに行けば、今まで知らなかった「おいしい新発⾒」に出会えるかも。

◆ポロネギ|千葉の無農薬農園「Insect Farm」
https://www.facebook.com/Insect-Farm-680447341993861/

マルシェに並ぶ⾷材たちには作る⼈の想いや⽇常、おいしい⾷べ⽅の物語がありました。
たくさんの中からそれらの物語と⼀緒に厳選して選んだ⾷材たち。
悩んだ時間の分、お料理が一段と楽しくなりますよ。

    ■YEBISU Marche (恵⽐寿マルシェ)
    会場 恵⽐寿ガーデンプレイス「シャトー広場」 (東京都⽬⿊区三⽥1-13-1)
    ⽇時 毎週⽇曜⽇ 各⽇11:00~17:00(予定)  ※スケジュール要確認
    URL http://www.nkbmarche.jp

Lesson 3 八百屋さんに会いにいく

「坂ノ途中 soil ヨヨギ garage」

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スーパーやコンビニでなんでも手に入ってしまう、今日この頃。
「八百屋さん」って、最近いつ行きましたか?

環境負荷の小さな農業の普及に取り組む、【株式会社 坂ノ途中】が運営する
『坂ノ途中soil ヨヨギ garage』。

もともとガレージだったという店内には、何百種類という色とりどりの食材と、
丁寧につくられた手作り雑貨が並んでいました。まさに文字通り「八百屋」。

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栽培面積が小さかったり、収穫量が不安的な提携農家さんが大切に育てた野菜を販売したい。そんな想いから、このようなかたちのお店ができたそう。

◆【株式会社 坂ノ途中】が考えていること
http://www.on-the-slope.com/vision

食材の「おいしい」以外のおはなし

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店内に入った瞬間、ご近所話をはじめるかのようにそっと近づいてきてくれたのは、
八百屋のスタッフであり、坂ノ途中の広報でもある倉田さん。

この食材がどのような環境で、どんな人柄の生産者さんがつくっているのか・・・
ひとつひとつ、手にとりながらおしえてくれました。
野菜の特徴や、オススメの調理方法にとどまらない、
そのさきの風景や情景がうかんでくるようなおはなしに、
時間を忘れて思わず長居をしてしまうほど。

そして、そんなストーリーをとても健やかにおはなしされる倉田さん。
食べることは「身体」だけでなく、そのひとの「こころ」もつくっているんじゃないかなぁと感じさせる、そんな出会いでした。

食べ物が育ったふるさとのこと

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愛情と情熱をかけたつくり手のこと、そしてその食材が育ったふるさとの海や山、
土や水、ともに生きていた草木や虫。

言葉にするとちょっと壮大だけど、坂ノ途中の土がついた野菜をみると、
自然と想いを巡らせられるような気がします。

秋の夜長。仕事帰りにそんなことを想像しながら、
ちょっぴり時間をかけて買い物をしてみるのもいいのかも。

    ■坂ノ途中soil ヨヨギ garage
    住所 東京都渋谷区代々木5-39-5
    TEL 03-6322-2338
    営業時間 10:00-19:00
    定休日 毎週月曜日・年末年始やお盆など
    URL http://www.on-the-slope.com/soil-yoyogi-garage

Lesson 4 地域の食材をおとりよせ

「食べる通信」

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(写真引用元:食べる通信)

直接、お店や市場に行って食べものの話を聞いてみたい!
でも近くにピッタリのお店がなかったり、忙しくて時間がないって方、沢山いると思います。
そんな方には、読みものと食べものがセットになった「食べる通信」がオススメ!

読み物と食べものがセット!?

「食べる通信」は、食のつくり手を特集した情報誌と、
彼らが収穫した食べものがセットで届く”食べ物付き情報誌”。
読者は自宅にいながら、食べものの裏側にある物語を知ることができ、
つくり手のライフストーリーと共に食べものをいただく。
そんな食体験ができるサービスなんです。

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(写真引用元:食べる通信)

更に、生産者と直接交流ができる読者限定のSNSや、交流イベントも多数開催。
食べた後に、つくり手に「ごちそうさま」の言葉を届けてみませんか?

受取希望日や食べものの量は、事前に会員ページから指定できるので、
一人暮らしから家族まで、それぞれのライフスタイルに合った楽しみ方ができるのも素敵!

そんな「食べる通信」は、沖縄から北海道まで、全国各地から34通信が発行されています。(2016年9月現在)
行ってみたい所で選んだり、地元で選んだりと、楽しみが膨らみます。

どこかの誰かのことを思って食べるって、なんだか恋をしているようで素敵ですね。
ぜひこの機会に、食と物語の美味しい関係を、楽しんでみてください!

Lesson 5 できることから始めてみる

「食べる+α な生活」

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「旬のものを食べることで、農家さんやその畑の景色を守ることができる」
あるメンバーから語られたそんなことばに、みんなが共感したところから始まったこのおはなし。

旬のものを選んだり、
食材を無駄にしないように気をつけたり、
ほんの少し、意識するだけで、
自分の暮らしだけでなく、
農家さんの生活や日本の伝統食文化を守れたり、
社会問題を解決できたりするって、
ちょっとすごい。

そして、「食べる」を少し考えるようになると、
料理の「味付け」のおいしさだけじゃなくて、
素材自体の「味わい」や「食感」「香り」を楽しめるようになるのも
なんだか、新しい発見。

そんな「おいしいのその先」にある暮らしを、
あなたも始めてみませんか。

◆キュレーター(箱庭のガッコウ)
足達郁子|WebFacebookInstagram
大橋麻紀
かなもりけいじろう|Instagram
中川加衣|Facebook
深澤弥生