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瀬戸内国際芸術祭に行ってきたよ!後編|人気の「男木島」へ!
休校していた学校が再開。復活のシンボル「男木島」へ!
こんにちは!yumieです。
前回の「女木島」に引き続き「瀬戸内国際芸術祭」をレポート!
今回は「男木島」をご紹介します。
「瀬戸内国際芸術祭」は「アートの力で過疎の島を元気にすること」も目標の一つ。「男木島」は芸術祭がスタートした2010年以降30人以上もの方が移住し、なんと休校になっていた小中学校が再開されたそうです!まさにアートの力で過疎の島が元気になったシンボル的な島です。子ども達の元気な声が島に戻り、今一番勢いに乗っている「男木島」の熱気を感じながら、作品を巡っていきます。
島の案内所としても活躍!ジャウメ・プレンサ「男木島の魂」
「女木島」からはフェリーで20分。(高松港からは約40分)
島に着いたら、まずはおきまりの案内所!ということで、「男木島の魂」内の案内所に向かいます。
始めに必ずチェックしておきたいのは、船の最終便の時間。男木島の場合、最終便は17:00。男木島に限らず、連絡船は日没とともに営業が終わる場合が多いので、最終便の時間には注意しましょう!
作品は、網目状の木の葉がふわっと建物に被さっているような美しい屋根が特徴。近づいてみると様々な国の文字で構成されているのがわかります。
文字は、日本語、ヘブライ語、アラビア語、ラテン語、中国語、ドイツ語、ロシア語、ヒンディ語の8つの言葉。光がさして、地面に文字の影が映る様子も素敵でした。
さていよいよ島の中へ!男木島は島自体に平地がほとんどないため、女木島に引き続き徒歩で回ります!!
川島猛とドリームフレンズ「カレードスコープ ブラック&ホワイト」
幾何学模様のシートプリントが部屋全面に貼られています。丸みをおびたもの、線状に伸びたもの、一つ一つ形がことなり、細かくデザインが施されています。
こちらは作品と同じ模様の衣装を羽織って、作品の一部になれる楽しいスペース!
写真は、素敵なアート女子お二人にお願いして撮らせていただきました。
「瀬戸内国際芸術祭」は、来場者の7割が女子!!海外から来ている女子ふくめ、たくさん素敵なアート女子が島巡りをしていました。
男木島でのランチは「ドリームカフェ」の「めおんバーガー」がオススメ!
「男木島」でランチをするなら、「ドリームカフェ」がオススメ。
2010年より開業しているカフェで、地元の魚をフライしたフィッシュバーガーの「めおんバーガー」が人気!
島のレストランやカフェは臨時休業になることもあるので、予定していたカフェがお休みで食事する場所がわからない時は、スタッフさんに聞いてみてくださいね。スタッフさんは、ほとんどの方がボランティア。私もたくさん質問しましたが、みなさん素敵な笑顔で答えてくれました!
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ドリームカフェ
めおんバーガー 630円
営業時間:11:00〜16:00
定休日:無休(会期中)
電話:080-3923-9347
住所:香川県高松市男木町1934
高橋治希「SEA VINE」
窓の外に広がる瀬戸内の海と波状のように部屋を埋め尽くす作品とのコントラストが美しい作品。
この窓はもともとあったものですが、計算されたように設置され、切り取られた景色は絵画のようです。
作品の磁器で作られた花や葉を細いワイヤーで吊るしていて、とても繊細。
ピンクのものもあり、花の形・色・デザインもは違っていて、よく見ると一つ一つに瀬戸内の風景が細かく描かれています。
リン・ティェンミャオ「自転-公転」
中国のアーティスト「リン・ティェンミャオ」が手がける大作。2016年の芸術祭の新作になります。作品のパーツはすべて空家に残されていたもので、残された手帳などから日本の島での生活を想像して制作されているそうです。
作品は、モーターでゆっくりと回転しています。すべての部屋に違う形状の作品が展示されていますが、どれも全く違う印象でした。アジアのアーティストが日本の昔の暮らしをどうみたか、それを想像しながら鑑賞するとまた違った楽しみ方ができそうです!
谷口智子「オルガン」
「男木島」の名物でもある坂の路地。路地のきつい勾配をぬぐようように設置されているパイプは「オルガン」という作品です。作品は、公園でもよくみかける「伝声管」と同じ仕組みで、坂の下と坂の上の人で話しができるようになっています。ここは照れずに「こんにちはーーー!」と坂の下から声をかけてみましょう!
坂を上がるとなにやら望遠鏡のようなものを発見!中に文字が書かれているので覗いてみます。
郷土唱歌の一節が書かれていました。歌詞のフィルター越しに観る瀬戸内海もまた詩的で幻想的。
「オルガン」も男木島で見逃せない人気作品です。
栗真由美「記憶のボトル」
部屋いっぱいにひろがる灯りのボトル。中には、島の人たちの思い出の写真や玩具などが入っていました。
色とりどりのボトルが、とっても可愛い!フォトスポットとしても人気の作品ということです。
部屋の脇には、イエロー・ピンク・ブルーと色をテーマに表現されている作品もありました。
こちらはイエローのコーナー。瓶の中を眺めていると、私も自分の小さい頃に大事にしていたおもちゃを思い出し、なんだか懐かしい気分になりました。
漆の家プロジェクト「漆の家」
漆は香川県の伝統工芸の一つで、地元の漆芸家さんたちが空家をまるごと漆で改装して作品を展開しています。
こちらは漆の技法を説明したパネル。実際に触れて質感の違いを感じることができます。
「漆の家」は、「白い部屋」「黒い部屋」「お茶の間」と様々なお部屋でコンセプトの違った漆アートを観ることができます。こちらは、「白い部屋」にある作品。漆を塗った木製テープを編んで作られています。
「漆の家」にはカフェもあるので、ゆっくり休憩するのもオススメです!
(漆アレルギーの方はご注意ください。)
大岩オスカール「部屋の中の部屋」
トリックアートのように、90度回転した不思議なお部屋で、2016年の芸術祭の新作です。
油彩をメインにしているアーティストなので、空間トリックを楽しみつつ、絵画にも注目するともっと楽しめそうです!
眞鍋陸二「男木島 路地壁画プロジェクト wallalley」
島で一番高い「豊玉姫神社」まで登ると、アート巡りも折り返し!
壁画アートは島の至る所で見かけることができますが、なかでも「豊玉姫神社」前の壁画アートは、絶景のロケーションが最高です!
(壁画は民家の一部に施されているので、中にははいれません)
オンバ・ファクトリー「オンバ・ファクトリー」
島に住むおばあちゃんは毎朝坂を下って港に集まり、日が暮れると坂を登って自宅に帰るそうです。(尊敬!!)
そんなおばあちゃんに欠かせないのが「オンバ」とよばれる乳母車。
島の人のオーダーをもとに、「オンバ」を制作したそうです。個性的で同じものが一つもないのが驚き!
作業場では、実際の注文書や完成した「オンバ」も観ることができました。
「オンバ・ファクトリー」にはカフェも併設。海を眺めながら休憩することができます。
イム・ミヌク「Lighthouse Keeper」
家の上のミラーボールを目印に港の方へ下りると「Lighthouse Keeper」を発見。
光を反射して海に向かって何かサインを送っているような壁面は、まるで灯台のようです。
早速、中に入ります!
1階には灯台守りの生活をモチーフにしたオブジェがあり、2階には瀬戸内海に実在する灯台のジオラマが展示されていました。実は、このジオラマの中には男木島の灯台はないそうです。男木島の灯台はこの家?と想像が膨らみます。
TEAM 男気「男気プロジェクト」
島に移住したアーティストが中心になって、地元の方でチームを結成。実際に使われている7叟の漁船やにアートが施されています。広い海に出ても存在感抜群ですね!
レジーナ・シルベイラ「青空を夢見て」
休校から復活した男木小・中学校の体育館の正面にモザイクアートが施されていました。
遠くからみると空に溶け込んいるように見え幻想的ですが、近づくと細かいドットのデザインが現代的。遠近の印象の違いを楽しめる作品です。
山口啓介「歩く方舟」
中心部から海岸沿いに歩いていると「歩く方舟」が見えてきます。
遠くにみえる山々と似た山形の方舟が、海の方へ歩いているようにみえる不思議な作品です。
「歩く方舟」は瀬戸内国際芸術祭の作品の中でも人気の作品で、この作品を観るために「男木島」にくる人もいるとか。近くに行ってみます!
足だけでも女子一人分ぐらいの高さがある、かなり大きな作品。空と対比すると、雲のようにも見えます。今にも動き出しそうな躍動感。
作品前方の防波堤の先に、メッセージが書いてありました。かなり消えかかっていますが、「Fukushima Daiichi」の文字が書いてあるのがわかります。メッセージにも、東日本大震災の災禍を方舟が海をわたって鎮めに行くというアーティストの想いが表現されています。
「瀬戸内国際芸術祭」は、その島に暮らしている人の想いや、作品を観る人に向けられたメッセージが作品の細部に隠されています。そっと隠されたアーティストからのメッセージを見つけながら歩くのも、楽しみの一つ。
気づけば、夕暮れ。時間が経つのはあっという間です!船に乗って高松港に戻ります。
高松港のアート作品も忘れずに
再び「めおん2」号のフェリーにのり、「男木島」を出発。「女木島」を経由して約40分で「高松港」に到着です。
高松港にも素敵な作品があるので、チェックしましょう。
リン・シュンロン「国境を越えて・海」<高松港>
前回2013年の芸術際で「豊島」に展示されていた作品で、「豊島」から台湾に戻り再び高松に漂流したストーリー展開になっています。中は広く、舞台が設置されていました。7月には、実際にパフォーマンスも行われたそうです。
後ろからみると大きな木の実がゴロンと転がっているようにも見えます。
写真の右側にみえるビルは、「瀬戸内国際芸術祭」の総合インフォメーションセンター。すっかり日も暮れ始めたので、最後にグッズをチェックしにインフォメーションセンター(写真右側)に向かいます!
オフィシャルグッズとお土産もチェックしよう!
ターミナルビル1階では、「瀬戸内国際芸術際」の会期中限定でオフィシャルショップがオープンしています。ショップを彩る写真のてぬぐい(800円)も、公式オリジナルグッズです。
アートイベントといえば定番の「公式ガイドブック(1,296円・税別)」と「缶バッチ(350円・税別)」はチェックしておきたいところ!島では、鑑賞パスポートケースに缶バッチをつけて歩く女子たちにもたくさん遭遇しました。公式ガイドブックは、フェリーの時間や宿泊施設の情報など、攻略本なみの情報量なので、出発前に購入しておくと安心です。
「高瀬茶(800円・税別)」(写真右上)「瓦せんべい(600円・税別)」(写真下)は、パッケージをアーティストがリデザインした商品で、芸術際用に新たに開発された商品ということです。瓦せんべいが近代的にリニューアルしていてびっくり!中のおせんべいにもデザインが施されていました。
他にも「うどんグミ」など、香川ならではのお菓子や、以前箱庭で紹介のあった「さぬきマルベリーティー」など、お洒落で楽しい商品がたくさん並んでいました。
ぜひ、お土産もチェックしてみてくださいね!
「瀬戸内国際芸術祭」も残すは秋期のみ!
秋は空も山も秋色に変化するので、作品も春・夏とはまた違った印象になりそうです。
秋期は10/8〜11/6まで。限定イベントもたくさん開催されるようなので、行きたいイベントの日にあわせて行くのもオススメです。
3年に1度のアートイベント「瀬戸内国際芸術祭」に、みなさんもぜひ足を運んでみてくださいね!
瀬戸内国際芸術祭2016
URL:http://setouchi-artfest.jp
Facebook:https://www.facebook.com/ArtSetouchi
Twitter:https://twitter.com/setouchi_art_jp
Instagram:https://www.instagram.com/artsetouchi
会期:(春)3/20〜4/17・(夏)7/18〜9/4・(秋)10/8〜11/6
個別鑑賞券:300円〜2,060円(作品によって異なります)
作品鑑賞パスポート:一般5,000円、高校生3,500円(中学生以下は無料)
男木島作品鑑賞可能時間:9:30〜16:15
<総合インフォメーションセンター>
総合インフォメーション:087-813-2244 7:00〜20:00(会期外は9:00〜17:00)
住所:760-0019 香川県高松市サンポート1番1号 高松港旅客ターミナルビル1F