「働き方」のサードウェーブがやってきた!これから訪れる「大複業時代」が楽しみになる新しい働き方とは?

「働き方」のサードウェーブがやってきた!
これから訪れる「大複業時代」が楽しみになる新しい働き方とは?

こんにちは。箱庭編集長のKeinaです。
新年のはじまりは、自然と心が躍り、新しいことに挑戦したい気持ちが溢れてきます。仕事や遊びでやってみたいこと、好きなこと、学んでみたいことなど、次から次へと浮かんできます。日々の暮らしが慌ただしくなってしまう前に、この1年をどんな風に過ごしたいか考える時間をつくってみましょう。ちょっと意識するだけで、なんとなく過ごす1年から、考えてつくる1年になるはずです。

きょうは、新しい働き方を考えるヒントが詰まった
パラレルキャリア』という本をご紹介します。

著者は、荻窪でブックギャラリー「6次元」を運営するナカムラクニオさん。箱庭編集部の事務所が荻窪にあった頃に出会い、いつも刺激をもらっています。ナカムラさんは、「6次元」の店主でもあり、映像ディレクター、金継ぎ師、専門学校講師など、複数の仕事をかけもちする「パラレルキャリア」を実践しています。

「パラレルキャリア(Parallel career)」という言葉は、ピーター・ドラッカーが提唱している新しい働き方のひとつ。本業の仕事を一生懸命こなしながら、それとは別に自分のやりたい夢の仕事を実現し、互いの相乗効果で生きがいを感じる働き方です。
(『パラレルキャリア』 17ページより引用)

『不思議の国のアリス』の作者、ルイス・キャロルの本業は、数学者。夏目漱石は、英文学者で教師、岡本太郎は、文化人類学者で、俳優やタレントとしても活躍しました。こんな風に複数の仕事を持ちながら、境界線を越えて活動する働き方「パラレルキャリア」。わたしも振り返ると、いまの会社でWEBデザイナーとして本業をしながら「箱庭」を立ち上げ、隙間時間に好きな活動しているうちに、気づけば「箱庭」が本業になっていました。デザイナーとして働いていたのに、まさか編集の仕事をすることになるとは、今でも驚きです。知らない間に、あなたも境界線を越えているかもしれません。

なんと表紙の題字は、ナカムラさんが描いています。
なんと表紙の題字は、ナカムラさんが描いています。本当に多才です。そして、本をつくるときさえ、パラレルキャリアですね。

ページをめくるとひょっこり現れるイラストもナカムラさん作。
ページをめくるとひょっこり現れるイラストもナカムラさん作。見つけるたび、ほっこりします。

目次をめくってみると、【福業(HAPPY WORK)】を見つける、【一石三鳥】の働き方を見つける、マキコミュニケーションを学ぶなど、なにやら気になる言葉がズラリと並んでいます。
目次をめくってみると、【福業(HAPPY WORK)】を見つける、【一石三鳥】の働き方を見つける、マキコミュニケーションを学ぶなど、なにやら気になる言葉がズラリと並んでいます。読みはじめると、すぐに夢中になり、わたしは1日で読んでしまいました。普段、本を読まないような方でも心地よい言葉で書かれているのでスーッと読める内容です。

わたしは、第1章の中で「3つのワークバランスを整える」について書かれたページを読んで、腹落ちしました。ある日、ナカムラさんはとても重要なことに気がつき、仕事にはいくつかの種類があり、大きく分けて3つに分類することができると発見したそうです。人生で大切なのは、下記の3つのワークバランスを整えること。

1 ライスワーク(食べるための仕事)

2 ライフワーク(人生をかけた仕事)

3 ライクワーク(趣味を活かした仕事)

昔は、わたしも「ステップアップしたい!好きなことを仕事にしたい!もっと楽しい仕事がしたい!」と思って転職したこともありますが、いま振り返ってみると、昔はライスワークの量が一番多く、ライフワーク、ライクワークの量が少なく、だからバランスが悪く落ち着かなかったんだなと思いました。いまは、「箱庭」という天職に出会い、遊びでは友人と一緒につくりたいものをつくる「Coeda」という活動をして自由に手を動かし、気づいたら今までで一番いいワークバランスになり、とても充実しています。

たとえお金にならないような趣味の部分でも、ライフワーク、ライクワークがつくれれば、今よりもっと自分らしい働き方ができるようになるはずです。あなたもこれを機にパラレルキャリアしてみませんか?

    パラレルキャリア

    パラレルキャリア

    ――新しい働き方を考えるヒント100――
    ナカムラクニオ 著
    四六判 240頁
    定価:本体1400円+税
    978-4-7949-6925-5 C0095 〔2016年6月〕

    「働き方」のサードウェーブがやってきた!
    これからはいくつかの小商いをかけ持ちして働く「パラレルキャリア」の時代。話題のブックギャラリー「6次元」のオーナーが、これから訪れる「大複業時代」に向けて、新しい働き方の心得を説く実践テキスト。「マキコミュニケーションを起こせ」「ツッコミビリティを大切に」「勝ち組ではなく価値組を目指す」「スローライフよりもフローライフを」など、新感覚のヒントがたくさん。「年中無休」より「年中夢中」な生き方を!

    ナカムラクニオ
    1971年東京生まれ。荻窪のブックギャラリー「6次元」店主。映像ディレクター。金継ぎ師。専門学校講師。山形ビエンナーレキュレーター。著書に『人が集まる「つなぎ場」のつくり方――都市型茶室「6次元」の発想とは』(CCCメディアハウス)、『さんぽで感じる村上春樹』(ダイヤモンド社)、責任編集短編小説集『ブックトープ山形』(東北芸術工科大学)などがある。

◆関連リンク
パラレルキャリア | 晶文社
6次元