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大相撲を新しい視点で切りとる!月間MdN3月号『大相撲の美――デザイン視点で相撲を知る』
これを読んだら絶対相撲が見たくなる!
こんにちは!箱庭キュレーターの田近です。
実は先月、両親と一緒に人生で初めて国技館で大相撲を観戦してきました。
テレビ観戦では感じられない取り組みの迫力と、リアルなお相撲さんを目の前にし何とも言えない気恥ずかしさを感じたことに加え(笑)、土俵入りでお相撲さんが着けている色とりどりの化粧まわしや、行司が身に着ける装束の美しさ、テレビでは長ったらしく思えていた試合前に行う様々な所作のきめ細やかさなど、大相撲の独特な伝統文化を知りすっかり大相撲のファンになってしまいました!
そんな相撲ファンなりたての私や、まだ見たことはないけど興味はあるという方の好奇心を掻き立て、さらに、すでに熟知している相撲ファンの方でもさらにその知識を深めることが出来る、本日発売の雑誌『大相撲の美――デザイン視点で相撲を知る』をご紹介したいと思います!“デザイン視点で相撲を知る”という、これまでにない新しい視点から大相撲を深堀りした雑誌になっているんです。
今回の特集では、大相撲の様式美をまず5つのテーマに分け、さらに、それぞれの本来の意味や今のかたちにたどり着くまでの歴史を、わかりやすい解説図版を交えて解説・紹介しています。
力士の様式美 編
ここでは、そもそもなぜ力士は裸なのか?関取の頭は「ちょんまげ」ではない?など、力士が今の装いに至るまでの深い歴史をデザイン面から紐解いていきます。
化粧まわしも実はデザインが自由で、力士それぞれの個性が出ているんだとか。ちなみに、私のごひいき石浦関は「軽さ」「スピード感」「力強さ」を感じさせる相撲がスポーツカーとリンクするということで、今年1月にマクラーレンからガルウイングのスポーツカーが施された化粧まわしを送られたとニュースになっていました。そんな風に、力士の個性を知ることが出来る、ファンとしても楽しみの1つであることは間違いありませんね!
土俵・吊り屋根の様式美 編
今や当たり前の光景となった相撲の舞台「土俵と屋根」から、相撲らしさの根源を探っているこちらのコーナー。
私が驚いたのは吊り屋根!観戦の邪魔になるという理由で柱を取り除き、それ以外はワイヤーで吊ってしまう発想にはびっくりです。そっか、確かに屋根を支えているはずの柱は見当たらなかった。全く違和感なく、伝統的なその空間に調和してしまっているのが不思議!
所作の様式美 編
それぞれの土俵の所作には、すべてに意味があり、その所作の型を紐解くことで、相撲がいかに神事や日本の文化面と繋がっていったか、極めてクリエイティブなその時々のはからいが見えてくるんだとか。
1月の東京場所で優勝し、 19年ぶりの日本出身横綱となった稀勢の里が1月27日に東京・明治神宮で行った奉納土俵入りでは、せり上がるときに左手を胸の近くに当てて右手を伸ばす<雲竜型>を披露していましたね!
行司の様式美 編
行司は今でこそレフェリー的存在でしたが、昔は興行の中心、ディレクターの役割だったんですって!そんな行司の秘密も行司装束から明かされています。
相撲文字 編
最後、5つめはみんな気になるであろう“文字”のことです。相撲文字は、根岸流(ねぎしりゅう)と呼ばれる特有の文字だそうで、相撲の世界観づくりに深くに関わっています。
力士のまげを結う床山(とこやま)という職人さんもそうですが、この相撲文字を書く人にも特別資格はなく、行司の中でも特別文字がうまい人だけが本場所用の番付表を書くことが出来るとのこと。大相撲の伝統的な様式美は、こうした後世からの卓越した技術の継承が生み出しているんですね。
巻頭マンガ「ロマン相撲〜宇宙の果てまで連れてって〜」はしのちづこ
相撲の未来の姿?!が面白い漫画で、巻頭から一気に引き込まれていきます。ありえない世界が描かれているように思いますが、確かにインバウンド需要の更なる増加、AIの進化に伴い、大相撲もこの先、更なる進化を求められる時代が来るのかも…。
みなさん、読みたくなってきましたか?
長い歴史の中で伝統を継承しつつ、常に観客を楽しませる進化を続けてきた大相撲。昨日今日相撲に興味を持った私のようなファンにとっても、もちろん長年のファンにとっても、この雑誌は永久保存必須、バイブルとなることは間違いないでしょう!
これを読んでから国技館を訪れていたらどれだけ楽しかったか…。
次の東京場所は5月!新しい視点から、新たな大相撲の魅力を感じに、必ず国技館行きます!
月刊MdN 2017年3月号 大相撲の美――デザイン視点で相撲を知る
雑誌: 144ページ
出版社: エムディエヌコーポレーション; 月刊版 (2017/2/6)
言語: 日本語
ASIN: B01MS739KM
発売日: 2017/2/6
商品パッケージの寸法: 27.7 x 20.9 x 1 cm